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のりピーマンを使って壁に落書きをするスレッド

1 :180-144-57-205.eonet.ne.jp:2010/01/18(月) 23:16:03
のりピーマンのAAを使って落書きをするスレッドです。
AAの練習等にご活用ください。

2 :テンプレート1:2010/01/18(月) 23:18:03

ヽノノ
( ‥)  <(ここにセリフを入れる)
ノの) ̄
 八

はじめまして、のりピーマンだっP

3 :テンプレート2:2010/01/18(月) 23:19:00

  、,,
ヽ( ・ ・)ノ <(ここにセリフを入れる)
  (の)
   ハ

のりピーマン、驚いたっP

4 :テンプレート3:2010/01/18(月) 23:20:00

ヽノノ
(..)  <(ここにセリフを入れる)
ノの) ̄
 八

のりピーマン、「あれっ?」

5 :テンプレート4:2010/01/18(月) 23:21:00

ヽノノ
(`へ´)  <(ここにセリフを入れる)
ノの) ̄
 八

のりピーマン、怒り

6 :テンプレート5:2010/01/18(月) 23:22:00

ヽノノ
(><)  <(ここにセリフを入れる)
ノの) ̄
 八

のりピーマン、駄々をこねる

7 :テンプレート6:2010/01/18(月) 23:24:30

ヽノノ
( ‥)  <(ここにセリフを入れる)
ノの)つI
 八

のりピーマン、お買い物だっP

8 :テンプレート7:2010/01/18(月) 23:26:00

ヽノノ
(^ ^)  <(ここにセリフを入れる)
69の)
 八

のりピーマン、うれP(嬉しい時に使用)

9 :テンプレート8:2010/01/18(月) 23:27:00

,__
iii■ノ
( ‥)  <(ここにセリフを入れる)
ノの) ̄
 八

のりピーマン教授

10 :テンプレート9:2010/01/18(月) 23:28:00

     ノ\ ヽl /
   丿の (  ¨ )  <(ここにセリフを入れる)
      ̄  / つつ
        (とノ
       .∪
            ぽいんっ
       川
     ( (  ) )

のりピーマン、ジャンプだっP

11 :テンプレート10:2010/01/18(月) 23:29:00

    、   |
   、 ヽ-┴ 、         
   冫´    ヽ____     <(ここにセリフを入れる)
   {・ ・     〉:::::::::::::::\ ``
   ゝ、    ノ:::::::の::::::::〈
       ̄,ゝ \:::::::::::::/   \
        冫─\::::::|    \
             \|  \

のりピーマン、空を飛ぶっP

12 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/01/18(月) 23:52:00


| ̄ ̄ ̄ ̄|
|  (の)  |
|____|
|
|
ヽノノ
( ‥)>  <ハイル・のりP!!
ノの)
 八

のりピー統領万歳っP!

13 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/01/19(火) 02:28:00

      *    ヽ_ノノ_                 ・
  +      / ヽノノ \       *      *
    *    /  ( ・ ・)  ヽ  <のりPマン、遊びにきたっP
        |  ノ つ¶ つ¶  |   *     ・       +
((( ((((  ⊂二二二二二二⊃
((( (((( / ○ ○ ○ ○ \    +
((( ((((.(__________)        *
       ゝ,__ノ ゝ,__ノ ゝ,__ノ          *
                      *          +
  +       *        ・

のりP-UFO
のりピーマンが搭乗するUFO

14 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/01/19(火) 17:17:17
(・Ω・)ノ よろしくね  ヽノノ
              (..)
              ノの) ̄
               八

15 :のりピーマンが持っている乗り物紹介:2010/01/19(火) 19:52:00

ババババババババババババ
_______              ________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄干 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ̄ ̄ ̄ ̄_)  __皿__
   ̄ ̄\ \_//_____ヽ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ‐=≡  \ / l    |ヽノノ   \   < のりPヘリコプターだっP
   ‐=≡ /    |    ||(・ ・)   丶   |
  ‐=≡ (    \   |ノ(つ¶つ¶  |    \___________
   ‐=≡ \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   )
   ‐=≡ _/,へ ________/
      (◎)      (◎)






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

16 :のりピーマンが持っている乗り物紹介:2010/01/19(火) 19:53:00

ババババババババババババ
_______              ________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄干 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ̄ ̄ ̄ ̄_)  __皿__
   ̄ ̄\ \_//_____ヽ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ‐=≡  \ / l    |ヽノノ   \   < これがあると、空の散歩に
   ‐=≡ /    |    ||(・ ・)   丶   | マンモス便利だっP
  ‐=≡ (    \   |ノ(つ¶つ¶  |    \___________
   ‐=≡ \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   )
   ‐=≡ _/,へ ________/
      (◎)      (◎)






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

17 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/01/24(日) 00:18:02
わんだばだば
わんだばだば

18 :180-144-63-155.eonet.ne.jp(このスレの>>1です):2010/01/25(月) 03:19:00

タイトル改題しました。

新タイトル:『のりピーちゃんと遊ぶスレッド』


今回、誠に勝手ながらテンプレを変更しました。

変更した理由は・・・「のりピーマン」よりも生身の「のりピーちゃん」の方がストーリーが組み立てやすいと考えて、
このように変更になりました。
あえて言うならば、「のりピーちゃん」の人間くささを活かしたストーリーにしたかったのです。

将来、テンプレが私(スレッド主>>1)の意向で変わる可能性があるかもしれませんが、
その時は、ご理解のうえご了承願います。

19 :☆のりピーちゃんの基本的な描き方☆:2010/01/25(月) 03:24:00

のりピーちゃんの基本的な描き方



1:繰り返し(カタカナ)「ヽ」を描く(「記号」で変換すると出る)。

ヽノ

2:全角カタカナの「ノ」を描く。


ヽノノ

3:全角カタカナの「ノ」を描く。

ヽノノ
(

4:半角英数の「(」左括弧を描く。

ヽノノ
( 

5:全角スペースを入れる。

20 :☆のりピーちゃんの基本的な描き方☆:2010/01/25(月) 03:25:00

ヽノノ
( ‥

6:二点リーダ「‥」を描く(「記号」で変換すると出る)。

ヽノノ
( ‥)

7:半角英数の「)」右括弧を描く。

ヽノノ
( ‥)
/

8:半角英数の「/」スラッシュを描く。

ヽノノ
( ‥)
/(

9:半角英数の「(」左括弧を描く。

ヽノノ
( ‥)
/( 

10:全角スペースを入れる。

21 :☆のりピーちゃんの基本的な描き方☆:2010/01/25(月) 03:26:00

ヽノノ
( ‥)
/( )

11:半角英数の「)」右括弧を描く。

ヽノノ
( ‥)
/( )ヽ

12:繰り返し(カタカナ)「ヽ」を描く(「記号」で変換すると出る)。

ヽノノ
( ‥)
/( )ヽ
 

13:全角スペースを入れる。

ヽノノ
( ‥)
/( )ヽ
 八

14:漢字の「八」を描くと、のりピーちゃんのできあがり。

22 :☆のりピーちゃんが持っている免許☆:2010/01/25(月) 03:28:00

ババババババババババババ
_______              ________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄干 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ̄ ̄ ̄ ̄_)  __皿__
   ̄ ̄\ \_//_____ヽ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ‐=≡  \ / l    |ヽノノ   \   < (ここにセリフを入れて下さい)
   ‐=≡ /    |    ||(・ ・)   丶   |
  ‐=≡ (    \   ||(つ¶つ¶   |   \___________
   ‐=≡ \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ )
   ‐=≡ _/,へ ________/
      (◎)      (◎)






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
のりピーちゃんはヘリコプターの操縦ライセンスを持っています。

23 :☆のりピーちゃんのアルバイト☆:2010/01/25(月) 03:34:00
 [RYOBI][SHARP]  _ _ _ _ _ _ _ _ \
 .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .曰田田田田田  \ ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
 .|   ∧_∧  |  ヨ|三‐ 〒. ▽。。  |二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
 .|  (´・∀・`).  .|  r.r.r.r、 ::::: ::::: :::::/  .l l二二二二l ..l::::::::::::::::區l l區:::::::::::::::
 .|______|  LLLLl ::::: ::::: /    .l ___________________
                   | ̄      l | UCカード |   Panasonic  | LOTTE |
                   |       l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   |   __________l______l________l______
                  │ /  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧ ∧_∧
                  │/  (´・ω・`) ( ・∀・ ) ( ゚∀゚ ) (*゚ ー ゚*) (.`Д´ .) ( ´_ゝ` )
                  │   ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧  ∧_∧
                  │  ミ,,・∀・,ミ (´∇`* ) (`・ω・´) (*´Д`*). ( ゚д゚ )  (.=゚ω゚=)
 l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄レ ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄l ̄
 ────────────────────────────────────────

                              ヽノノ
                     ____    (‥ ) < 今日もスケートリンクでザンボニ運転のアルバイトだっP☆
                   / ̄/ __/ ̄丶と(つ||
                   L_L/ICE‖[二二[二]
                   〃・ヽLO‖〃 ̄ヽ ̄ヽ__
                   |・○・|VE‖|=○=|===||    |
                   丶・ノノ ̄丶_ノ_ノ/ ̄ ̄ ̄\
                                ̄ ̄ ̄ ̄

24 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/01/25(月) 03:39:00

もしよろしければ、こちらのサイトにも遊びに来て下さい。


のりピーちゃんと遊ぶスレッド
http://bbs1.m-ch.jp/test/read.cgi/30a/1263898128/

のりピーマンAAテンプレート集
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/30885/1263820980/

25 :のりピーちゃんがハンバーグを作ってみた。:2010/01/26(火) 09:51:51

   ヽノノ    皆さんお疲れ様です〜 お夜食のハンバーグをどうぞ。
   ( ‥)  < 飲み物も自由にお飲みください。
   /( )ヽ 
  と__)__)  " ̄ ̄”、  " ̄ ̄"、  " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、   
        ( ●彡 ) ( ●彡 ) ( ●彡 )  ( ●彡 )  ( ●彡 )  ( ●彡 )
         " ̄ ̄”"   " ̄ ̄""  " ̄ ̄""    " ̄ ̄""   " ̄ ̄""    " ̄ ̄""
        牛肉100%  豚肉100% マトン100%  鶏肉100%   馬肉100%   鹿肉100%
         

          " ̄ ̄”、  " ̄ ̄"、  " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、   " ̄ ̄"、
         ( ●彡 ) ( ●彡 ) ( ●彡 )  ( ●彡 )  ( ●彡 )  ( ●彡 )
          " ̄ ̄”"   " ̄ ̄""  " ̄ ̄""    " ̄ ̄""   " ̄ ̄""    " ̄ ̄""
          合挽A   合挽B   犬肉100% イルカ肉100% カエル肉100% ミミズ肉100%
           ↓      ↓
   (牛肉70%、豚肉30%) (牛肉30%、豚肉70%)

26 :180-144-60-137.eonet.ne.jp:2010/01/27(水) 00:04:34

ババババババババババババ
_______              ________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄干 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ̄ ̄ ̄ ̄_)  __皿__
   ̄ ̄\ \_//_____ヽ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ‐=≡  \ / l    |ヽノノ   \   < 今日の仕事は、デパートの屋上に
   ‐=≡ /    |    ||(・ ・)   丶   | クーリングタワーを設置します。
  ‐=≡ (    \   ||(つ¶つ¶   |   \___________
   ‐=≡ \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ )
   ‐=≡ _/,へ ________/
      (◎)    | (◎)
             /\
           /   \
          /      \
         し  | ̄ ̄ ̄| J
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        【 ̄】 ̄ ̄ ̄ ̄【 ̄】


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|

27 :>>26のズレ修正:2010/01/27(水) 15:12:00

ババババババババババババ
_______              ________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄干 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ̄ ̄ ̄ ̄_)  __皿__
   ̄ ̄\ \_//_____ヽ      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ‐=≡  \ / l    |ヽノノ   \   < 今日の仕事は、デパートの屋上に
   ‐=≡ /    |    ||(・ ・)   丶   | クーリングタワーを設置します。
  ‐=≡ (    \   ||(つ¶つ¶   |   \___________
   ‐=≡ \      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ )
   ‐=≡ _/,へ ________/
      (◎)    | (◎)
             /\
           /   \
          /      \
         し  | ̄ ̄ ̄| J
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|
        【 ̄】 ̄ ̄ ̄ ̄【 ̄】


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|

28 :のりピーちゃんの今日の仕事は・・:2010/02/03(水) 11:28:00

ApacheとFreeBSDを使い、サーバを構築する仕事です。
__  _____________
    ∨      カタカタ
    ヽノノピーー____ ___
     ( ‥)  ||\   .\  |◎ |
    /  \ ||  | ̄ ̄|  |:[].|
 ┌ (  つ/ ̄l| / ̄ ̄/  | =|
  |└ ヽ |二二二」二二二二二二二二」
   ̄]||  | | | ||        | ||
  / ̄| .| |/  ||       /  ||
  ◎  (_)[____||      .[__||

29 :結婚式場でのアルバイト:2010/02/08(月) 18:25:59
              l_  _l
                | |
          ____|_|____
         / ________  \
        | /     _ | |       \  |
        | | _/   \)       | |  ミё彡
        | | ヽヽヽ    l        | |        ミё彡
ミё彡    | |  \。\ /      | |      ミё彡
      ミё彡    ヽl                    ミё彡
      ミё彡                ミё彡  ミё彡
    ミё彡             ミё彡_
         ミё彡      ミё彡 |、 ・)
      ヽノノ              ∩ ̄ ∧∧
    (  ‥ )   ゜。           \\(゚Д゚ )_
    / 二]つづ  ∫∧_∧∧_∧    ヽ~ У / 〉
   /__/|_|  ∫ノ ( ´∀`)ノ ハヘX〜 ∠(・>⊂V
    /∧_∧ `ノノヽ,~〈∞〉ヽ゚ノ ^∀^)〜' / / ∧\\
  (_(  ´ー`∠ ー 、〜V ⊂〔二⌒)ヽ  ⊂⊃  ⊂⊃
   /二]つ´゚ノ   |_∧__| ノ ノ~ ⌒ノ⌒ノ
   |__/|_|   _ l // ,| | | ノ ノ ノ ノ   /§∧
    〉_〉_〉   _l_ | | | | | |ノノ ノ  ノθ  (ー゚* )
   (__)_)  |  ( ̄ )( ̄ ) ノ ノθ    ⊂⊂~〉∩∩
  ∩_∩    | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~~l ̄l      /~~(∇` )
  ( ´ー`)  | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l ̄l    l_____゚ヽ~~~)
  /ニ]つづ| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|    UUノ___\
  |_/|_| | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|       (__))
  | | | | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄|

30 :ローソン配送業務の契約社員に就職しました:2010/02/09(火) 18:21:00
            ._________.____________________
            |'= ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄='|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~||
            |      :l' ̄`il  :||  i ̄ ̄ ̄ ̄i                       ||
      ____|____!__,!l  :||  |      .|                  ||
    , '"―――――‐ , '"――ヽ ||  |      .|                  ||
   ./   ヽノノ     .//~ ̄ ̄l.|.|..||  |      .|                  ||
  ..i  (  ‥ )    .i !    i |.| :||  |      .|=========            ||
.[;]__!_っ⌒'と )  .0[;]l |. r‐_,.-'..|.l :||  |[l     |            LAWSON  ||
  ~l、二二二二二二ノi.'ー''"~.....__.|.i::||三|三三三三l三三三三三三三三三三三三||
.  .li:-..,LAWSON,..-:iコ:.  ..::__~_!i=||_l____!____________||
  l!_} ≡≡≡ {_」;i..::' /⌒ヽヽ!二||二二|;;;;||田田田||二./_/ ⌒ヽヽ二]ヽ(ニ(]
.  {i=i:::::l=[二]=l:::::i=i::」  |i.(*).i;;;;|==!!======!!======!!==|;;;;;;;|ii.(*) i;;;|二二二l]
   ̄ ̄ゞ三ノ ̄ ̄ ̄ ̄ゞ_ノ ̄    ̄ゞゞ三ノ~        ̄ゞゞ_ノ~        ≡3

31 :とろりん用メモ:2010/02/25(木) 09:53:00
・・・・‥‥‥‥‥‥‥………………………………‥‥‥‥‥‥‥・・・・

    とろりんダイアリー 【 T O K 2 . c o m 】

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■ サイト情報
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● URL :http://www42.tok2.com/home/tororindiary/
● サーバー :www42.tok2.com

 まず、http://tok2.com/ へアクセスしてください!

32 :とろりん:2010/03/01(月) 00:49:00

初めまして☆とろりんです☆
私のブログでは特にテーマは決まっていませんが、思いついたときに更新してます。
ぜひぜひ遊びに来てください。
ブログタイトル☆
「とろりんのひとりごと」
ブログ内容☆
このブログは、私が思いついた事を気ままに書くページです。
なにぶん思いつきで書いていますので、マイペースでの更新になるかと思いますが、どうか気長にお付き合いください。

URLは
http://tororin.sitemix.jp/
です☆

相互リンク☆
ランキングUP協力してくれる方募集しています。

33 :とろりん:2010/03/01(月) 01:32:00

下記のサイトもご参照ください。
http://bbs1.m-ch.jp/test/read.cgi/14o/1266250240/1

http://shizu.0000.jp/read.php/ad/1267372871/1

http://www.amezor.to/cm/100301010359.html

http://www1.atchs.jp/test/read.cgi/rojyqk2l/9/1-1

http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/sendenbbs/1267373783/1

http://2bbs.knacks.biz/kbn646lk/index.php?t=1267374050

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/27079/1267374239/1

http://realura2ch.com/Ura2ch_DisplayData.php?BIG=42&MIDDLE=18&THREAD_NUMBER=2&DisplayType=all#page_top

34 :とろりん:2010/03/01(月) 12:54:59
>>33の続きです。

http://bbs6.aimix-z.com/gbbs.cgi?room=forest8

http://pksp.jp/por-suki/bbs.cgi?o=2

http://bbs1.nazca.co.jp/24/yvdl263w/bbs.cgi?mode=view&p=1

http://pearlmoon.info/resbbs/index.cgi

http://z.z-z.jp/?shopbbs

http://mobile-bbs2.com/bbs/bbs.php?id=keijiban&s_pas=&gazo=&scnt=0&host=off

http://www2.ezbbs.net/07/yvdl263w/

http://bbs6.sekkaku.net/bbs/ut7777.html

http://8304.teacup.com/blogonly/bbs?

http://www2.ezbbs.net/27/tomatoins/

35 :とろりん:2010/03/01(月) 12:57:04

http://mukom.nablog.net/blog/c/20051041.writeback

http://blog_bbs.bbs.fc2.com/

http://securityworm.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs.cgi/1/

http://www2.ezbbs.net/37/aaaorient3/

http://chibiruru.blog35.fc2.com/?no=217

http://hp-advertisement.jimdo.com/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0-%E5%AE%A3%E4%BC%9D/

http://www3.hp-ez.com/hp/keiji/page1/1#bbsDisSelect

http://www3.azaq.net/bbs/850/money/index.html

http://game-blog-ranking.com/g/test/read.php/board/84/1262503501/6

http://ktmhp.com/hp/ossinikki/page10/1/new1267415541

36 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/03/06(土) 19:41:02

【大阪】カーポイントオート被害者の方
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/usedcar/1227791442/

カーポイントオート
カーポイントオート 2ch
カーポイントオート 被害
カーポイントオート 詐欺
カーポイントオート 中原
カーポイントオート 支払い
カーポイントオート 従業
カーポイントオート 会社
カーポイントオート 弁護士
カーポイントオート 警察
カーポイントオート カー
カーポイントオート ローン
カーポイントオート オリコ
カーポイントオート CP

37 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/03/07(日) 00:10:00

カーポイントオートの悪行を暴露したブログです。
参考までにURLを貼っておきます。

まさか自分がサギにあうなんて。。。
http://ameblo.jp/kzmk2/entry-10455918183.html

被害者をこれ以上増やさない為にも一読されることをお勧めいたします。

38 :壁に耳あり、障子にメアリーさん:2010/03/07(日) 00:52:30

それにしてもやり方がえげつなすぎる・・
詳しくは下記URLを参照。

まさか自分がサギにあうなんて。。。 #10
http://ameblo.jp/kzmk2/entry-10465980723.html

39 :119-230-54-170.eonet.ne.jp:2010/03/24(水) 20:41:30
ヽノノ
( ‥)
/( )ヽ
 八

40 :119-230-60-50.eonet.ne.jp:2010/03/25(木) 14:49:00

ヽノノ
( ‥)  < フェミファシズムというのは、実態から言えばあなた方が最も嫌っている「ファシズム」そのものじゃないですか。
/( )ヽ
 八

41 :180-144-67-21.eonet.ne.jp:2010/03/25(木) 18:40:00

ヽノノ
( ‥)  < http://www17.atpages.jp/tororin/glype/index.php
/( )ヽ
 八

42 :180-144-69-50.eonet.ne.jp:2010/03/25(木) 21:29:02

,__
iii■ノ
( ‥)  < 男性が女性に対して優しくしてあげるのは、動物の本能ではなく社会的な要求によるものだ。
/( ) ̄
 八


,__
iii■ノ
( ‥)  < すなわち、社会や文明を維持するために必要な行為なのである。
/( ) ̄
 八

のりピーちゃん教授の講義

43 :119-230-63-90.eonet.ne.jp:2010/03/26(金) 23:46:00

,__
iii■ノ
( ‥)  < ☆☆☆ 俺主席の第二次文化大革命 ☆☆☆
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/128/1259163090/
/( ) ̄
 八

44 :119-230-57-11.eonet.ne.jp:2010/03/27(土) 23:55:02

,__
iii■ノ
( ‥)  < 鯉は淡水魚(川魚)ですので、寄生虫がいます。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < そのため、身をそぎ切り( 薄切り)にして熱湯に数秒入れ、直ぐに氷水で冷やします。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 要は熱湯に入れることで、寄生虫を殺すわけです。
/( ) ̄
 八

45 :180-144-67-66.eonet.ne.jp:2010/03/28(日) 15:34:00

,__
iii■ノ
( ‥)  < マスターベーションをした後に眠くなるのは、性ホルモンのバランスが変わることによって体がだるくなる為です。
/( ) ̄
 八

46 :180-144-67-66.eonet.ne.jp:2010/03/28(日) 22:24:00

,__
iii■ノ
( ‥)  < のりピーちゃん教授の知識の泉の時間です。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < IP Geolocation Search
/( ) ̄
 八


,__
iii■ノ
( ‥)  < http://www.iputilities.net/result.php?userip=0.0.0.0
/( ) ̄                              ~~~~~~~
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 上記のURLの下線部分に、調べたいIPアドレス又はリモートホストを入力することにより、
/( ) ̄
 八

47 :180-144-67-66.eonet.ne.jp:2010/03/28(日) 22:26:03
,__
iii■ノ
( ‥)  < 大まかな所在地を知ることができます。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 使用例です : http://www.iputilities.net/result.php?userip=180.144.67.66
/( ) ̄
 八

48 :180-144-67-133.eonet.ne.jp:2010/04/03(土) 03:29:00

ヽノノ
( ‥)  < http://ojosama.maid4u.jp.nyud.net/furichan/spa/sayaka.html
/( )ヽ
 八

49 :180-144-59-216.eonet.ne.jp:2010/04/03(土) 11:00:00

ヽノノ
( ‥)  < AMEDAN BEAUTE INSTITUT
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < http://amedan-beaute-institut.fr.nyud.net/
/( )ヽ
 八

50 :180-144-59-216.eonet.ne.jp:2010/04/03(土) 11:33:00

ヽノノ
( ‥)  < フォーマルエレガンスドレッシーお嬢さまマダムお水7
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/408642/
/( )ヽ
 八

51 :180-144-68-222.eonet.ne.jp:2010/04/03(土) 19:54:00


ヽノノ
( ‥)  < 美しいチェジュ(済州)で幸せな結婚をどうぞ! LOTTE HOTEL JEJU のロマンチックウェディング
/( )ヽ
 八

ヽノノ
( ‥)  < http://www.weddingjeju.com.nyud.net/
/( )ヽ
 八

52 :180-144-68-222.eonet.ne.jp:2010/04/04(日) 01:39:30

www.kadiningucu.com platformunda kadınların belirli bir iş yerine bağlı kalmadan kendi finansal
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URL: http://www.kadiningucu.org.nyud.net/

53 :180-144-68-16.eonet.ne.jp:2010/04/04(日) 15:48:59

ヽノノ
( ‥)  < World's Largest Website Templates Subscription Site. Unlimited Website Templates - DreamTemplate.com
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < http://www.dreamtemplate.net.nyud.net/dt/
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < HD-WIN HOUSING DEVELOPMENT & DESIGN
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < http://www.hd-win.com.nyud.net/index_eng.php
/( )ヽ
 八


ヽノノ
( ‥)  < 三五信息衣秀服飾 YISHOW.com URL: http://www.yishow.com.nyud.net/
/( )ヽ
 八

54 :180-144-68-16.eonet.ne.jp:2010/04/04(日) 22:19:19

ヽノノ
( ‥)  < Local Florist : Santa Maria Flowers : Santa Maria premier Flower shop and florist
/( )ヽ
 八

ヽノノ
( ‥)  < http://santamariaflowers.com.nyud.net/
/( )ヽ
 八

55 :180-144-59-96.eonet.ne.jp:2010/04/05(月) 10:37:00

ヽノノ
( ‥)  < Trait d'union Association francophone Islam-Suisse
/( )ヽ
 八

ヽノノ
( ‥)  < http://www.trait-union.ch.nyud.net/cgi-bin/joomla/
/( )ヽ
 八

56 :180-144-59-96.eonet.ne.jp:2010/04/05(月) 19:26:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < のりピーちゃん教授の知識の泉の時間です。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 今日は"Togas"について簡単に解説いたします。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 1995年、同社はモスクワに拠点を構えた。その後モスクワ及びロシア全域での卸売に積極的に参入し、
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < それと平行して直営の小売チェーン店を開店している。
/( ) ̄
 八

57 :180-144-59-96.eonet.ne.jp:2010/04/05(月) 19:27:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 現在、Togasは、ロシアの家庭用テキスタイル市場の主導的企業になっている。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 同社は自社工場とアトリエ、倉庫および小売チェーン店を持ち、2,200種類以上の幅広いテキスタイル商品を消費者に販売している。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < http://togas.ru.nyud.net/
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 出典:ロシアにおける食器、家具及びカーテン市場
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < https://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000128/090831Russia.pdf
/( ) ̄
 八

58 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 00:57:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < のりピーちゃん教授の知識の泉の時間です。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 今日はテニスの歴史について講義いたします。
/( ) ̄
 八

59 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 00:59:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニスと歴史
/( ) ̄
 八

エジプトでは宗教的な行為のひとつとしてこのような球技が行われていた。
紀元前15世紀の壁画で球を打ち合う球技を行う人々の姿が描かれたものが発見されている。

エジプトに存在したこの球技は、古代ローマ帝国にもレクリエーションの1種類として引き継がれたが、
現在のテニスの直接の祖先に当たる球技は、8世紀ごろにフランスで発生し、当初はラ・ソーユ (La Soule)、
後にフランス貴族の遊戯として定着をはじめた16世紀以降にはジュ・ド・ポーム (Jeu de paume) と呼ばれた。

フランスでこの球技が盛んになった理由としては、ローマ時代の直接の影響よりも、8世紀から11世紀まで、
イベリア半島から南フランスまで進出していたイスラム教徒(ウマイヤ朝)が、エジプト時代と同様に、宗教的行為として行っていたものに、
キリスト教の僧侶が興味を持ち模倣したことからはじまったと言われている(「ラケット」の語源がアラビア語であることに注意されたい)。
フランスの僧院で特に盛んに行われるようになったのは、イスラム勢力がヨーロッパから駆逐された12世紀ごろ以降からとされる。

60 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 01:01:30
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニスと歴史(続き)
/( ) ̄
 八

現代のローンテニスに対して、初期のテニスは普通単に「テニス」と呼ぶが、このことはあまり知られていない。
「テニス」の名称は「テネ」(受け取れ、という意味の語。サーバーの掛け声)に由来する。
基本的なルールやスコアリング方式はローンテニスとよく似ており、ファイブズ (fives)、ペロタ (Pelota) などのハンドボールから発達した。

昔のテニスのコートは僧院にあり、四方を壁と傾斜した天井に囲まれていて、現代のローンテニスのコートより大きかった。
18世紀から19世紀にかけてヨーロッパの貴族の間で大流行し、多くのコートが建造されたが、現存するものは少ない。
イギリスでは復元されたコートがクリフトン大学にある。
近代における貴族階級の遊戯としてのテニスは、イギリスではロイヤル・テニス (Royal Tennis)、アメリカではコート・テニス (Court Tennis) とも呼んでいる。

61 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 01:04:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニスと歴史2
/( ) ̄
 八

中世では、現代のようなラケットは使わず、手のひらでボールを打ち合っていた。
手袋を使うこともある。「ポーム」とは手を意味する。
ボールは皮製で現代のものよりはるかに重く、弾力性は少ない。
サーブは一方の側からのみ行われ、傾斜した屋根を転がるように打ち上げる。
レシーブ側のプレイヤーは、落ちてきたボールが二度バウンドする前に打ち返す。失敗したプレイヤーはポイントを失う。
ゲームの最初の第一球の打ち込みが「サーブ」と呼ばれるのは、
中世においては、レシーバーにあたる人間の従者が第一球を屋根に打ち上げる役目を行っていたことに起源がある
(従者「サーバント」が主人に対して行う行為は「サービス」)。
16世紀には現在のラケットの原型が登場した。
これはまだガットは張られておらず、ガットが張られるようになったのは16世紀になってからである。
また、この初期のラケットは選手が自作していたそうである。

62 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 01:06:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニスと歴史2(続き)
/( ) ̄
 八

現代の多くのスポーツとは異なり、ローンテニスの歴史はごく浅い。
1873年12月、ウォルター・クロンプトン・ウィングフィールド少佐は、イギリス・ウェールズの en:Nantclywdにある自分の所有地でガーデンパーティーを開いた。
ウイングフィールド少佐はそこに招かれた客を楽しませる余興としてローンテニスを考案した。
ローンテニスは、12世紀のフランスで考案されフランス革命まで貴族たちがプレイしていたテニスを基にしている。
ウイングフィールド少佐の考案したテニスのコートは、中心部分が細くなっている蝶ネクタイ型をしていた。
1874年、ウイングフィールド少佐はテニスに商用としての可能性を見て特許を取得したが、商業的には成功しなかった。
しかし、イギリスやアメリカで有閑階級を中心に急速に広まった。
アメリカではニューヨークのスタッテン島、メアリー・ユーイング・アウターブリッジの家で最初にプレイされた。

1881年には競技としてテニスをする望みがテニス・クラブの設立に結びついた。
1877年ロンドンで、アマチュアの大会として第1回目のウィンブルドン選手権が開催された。
1881年には、アメリカ国立ローンテニス協会(今のアメリカ・テニス協会)が、ルールを標準化し、かつ競技を組織化した。
1881年に「全米シングルス選手権」(最初の名称:U.S. National Singles Championship)の第1回大会がアメリカ・ロードアイランド州ニューポートで開催され、
6年後の1887年に「全米女子シングルス選手権」(U.S. Women's National Singles Championship)が始まった。
これらが現在の全米オープンの原型となった大会群である。
男子テニス国別対抗戦のデビスカップは、ナショナルチームの間で1900年から始まった。


出典:「テニスと歴史」
http://tennis4.net.nyud.net/

63 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 01:08:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニススコートのいろいろ
/( ) ̄
 八

Image Tennis Skirts Photo Galleries and Pictures
http://www.life.com.nyud.net/image/first/in-gallery/29652/in-praise-of-the-tennis-skirt

Tennis skirt Stock Photos and Images.
http://www.fotosearch.com.nyud.net/photos-images/tennis-skirt.html

My Mini Tennis Skirts
http://entertainment.webshots.com.nyud.net/album/269356491rWGXxK

Windy day for tennis skirts on Flickr - Photo Sharing!
http://www.flickr.com.nyud.net/photos/thewentworths/1357313377/

Tennis skirt : Serena Williams Gallery, Serena Williams Photos
http://serenawilliamsgallery.com.nyud.net/tag/tennis-skirt

Christie Brinkley - Tennis Skirt.
http://www.hollywoodthorn.com.nyud.net/pics/1VZC0WWFZ1HH/Christie-Brinkley-Tennis-Skirt-1.html

Tennis Skirt - Pictures - Wellsphere
http://www.wellsphere.com.nyud.net/pictures/tennis-skirt

Sexy Skirts in Tennis - Asylum India | For All Mankind
http://www.asylum.in.nyud.net/2009/07/13/sexy-skirts-in-tennis/

Sharapova Shorts vs Sharapova Skirt (Photos & Pics) - Maria's New Wimbledon Look
http://www.zimbio.com.nyud.net/Maria+Sharapova/articles/275/Sharapova+Shorts+vs+Sharapova+Skirt+Photos

64 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 01:10:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 本日の講義はこれにて終了とします。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 皆様、次回の講義でまたお会いしましょう。
/( ) ̄
 八

65 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 13:52:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < おまけの画像は何のつもりだと思われるかもしれませんが、これもご愛嬌ということでお許しください・・。
/( ) ̄
 八

Maria Kirilenko Free Wallpaper
http://i.dailymail.co.uk.nyud.net/i/pix/2008/05_01/MariaKirilenko21_397x650.jpg

Ukrainian Tennis Player Alona Bondarenko
http://i.dailymail.co.uk.nyud.net/i/pix/2008/05_01/AlonaBondarenko01_457x650.jpg

Tennis Player Jelena Jankovic
http://www.wallpaperbase.com.nyud.net/wallpapers/celebs/jelenajankovic/jelena_jankovic_1.jpg

Ana named best-looking tennis player
http://www.mirosport.net.nyud.net/2008/tennis/2353/ana-named-best-looking-tennis-player/

66 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 13:54:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < テニスをする少女の画像です。
/( ) ̄
 八

Closeup of caucasian teen girl holding tennis racket . Front view showing torso , hands and legs only .
She is standing behind the net . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692152

Female healthcare worker with stethoscope wrapping bandage around leg of caucasian teen girl tennis player from 15 to 17 years .
She is holding leg in pain . Tennis ball and racket are laying beside her . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692162

Female healthcare worker with stethoscope wrapping bandage around leg of caucasian teen girl tennis player from 15 to 17 years .
She is holding leg in pain . Tennis ball and racket are laying beside her . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692160

Female healthcare worker with stethoscope wrapping bandage around leg of caucasian teen girl tennis player from 15 to 17 years .
She is holding leg in pain . Tennis ball and racket are laying beside her . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692159

67 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 13:56:00
Female healthcare worker with stethoscope wrapping bandage around leg of caucasian teen girl tennis player from 15 to 17 years .
She is holding leg in pain . Tennis ball and racket are laying beside her . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692158

Caucasian teen girl tennis player from 15 to 17 years holding leg with charley horse .
She is holding tennis racket and ball , looking up into lens . Above view . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692157

Caucasian teen girl tennis player holding leg with charley horse . She is holding tennis racket and ball . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692156

Caucasian teen girl from 15 to 17 years lying down on tennis court . She is either resting or exhausted . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692153

Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to have a drink of bottled water .
She is holding a tennis racket and leaning on the net .

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692151

Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to eat a banana .
She is sitting and leaning against the net . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692150

68 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 14:00:00
Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to eat a banana .
She is sitting and leaning against the net . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692149

Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to eat a banana .
She is sitting and leaning against the net .

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692148

Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to eat a banana .
She is sitting and leaning against the net .

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692147

Caucasian teen girl from 15 to 17 years taking a break from playing tennis to have a drink of bottled water .
She is holding a tennis racket and leaning on the net .

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692146

Caucasian teen girl from 15 to 17 years playing tennis .
She is holding a tennis racket and standing behind the net . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692145

69 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 14:04:00
Caucasian teen girl from 15 to 17 years wearing tennis outfit leaning against net with racket and ball displayed .
She is smiling and happy . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692144

Caucasian teen girl from 15 to 17 years wearing tennis outfit , leaning against net with tennis racket and ball displayed . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692143

Caucasian teen girl from 15 to 17 years sitting , tossing tennis ball into the air and holding racket . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692142

Caucasian teen girl from 15 to 17 years sitting and holding tennis ball and racket . She is smiling and happy . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692141

Caucasian teen girl from 15 to 17 years sitting and holding tennis . She is pouting showing loss of game . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692140

Caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket and leaning on net . She is smiling and happy . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692139

70 :119-230-91-183.eonet.ne.jp:2010/04/20(火) 14:06:00
Closeup of caucasian teen girl holding tennis racket . Front view showing torso , leg and hand only . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692138

Closeup of caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket .
Front view showing torso and hands only . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692137

Closeup of caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket waiting for the other player to serve in a game . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692136

Caucasian teen girl from 15 to 17 yearscloseup of caucasian teen girl holding tennis racket waiting for
the other player to serve in a game . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692135

Closeup of caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket on shoulder with hand on hip . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692134

Caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket and serving an apple showing the concept of
how fruit contains vitamins promoting good health along with exercise . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692133

Caucasian teen girl from 15 to 17 years holding tennis racket and smiling . USA

http://ns.photographersdirect.com.nyud.net/buyers/stockphoto.asp?imageid=1692132

71 :119-230-65-244.eonet.ne.jp:2010/04/22(木) 03:36:00
               しぃちゃん…
           ヽノノ   いくよ!
     ,;-‐-、  ( ‥ )  _____  _
     {####}Oニと  _)――――__ ̄ ̄   レシーブの練習です
     `‐-‐´   く < ヽ   ̄ ̄ ̄         頑張って打ち返してね
  ○         (_)し'  タタッ               
///



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



             ∧ ∧  ええ、打ち返してみせるわ!
             (*゚ー゚)    ,;-‐-、    ____
            (   つ ニO {####   ―――――――― ○
            ノ >>    `‐-‐´    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            し'(_)


のりピーちゃんとしぃちゃん、テニスを楽しむ。

72 :119-230-90-159.eonet.ne.jp:2010/04/23(金) 14:25:00
               しぃのレシーブ…
           ∧∧   いくわよ!
     ,;-‐-、  (*゚ー゚)  _____  _
     {####}Oニと  _)――――__ ̄ ̄   レシーブの練習です
     `‐-‐´   ∠  < ゝ   ̄ ̄ ̄         頑張って打ち返してねっ
  ○         (_)し'  タタッ               
///

73 :119-230-90-159.eonet.ne.jp ↑の修正版です。:2010/04/24(土) 03:08:00
               しぃのレシーブ…
           ∧∧   いくわよ!
     ,;-‐-、  (*゚ー゚)  _____  _
     {####}Oニと  _)――――__ ̄ ̄   レシーブの練習です
     `‐-‐´   く  < ゝ   ̄ ̄ ̄         頑張って打ち返してねっ
  ○         (_)し'  タタッ               
///

74 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/26(月) 00:56:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < のりピーちゃん教授の知識の泉の時間です。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 今日は芥川龍之介の短編を紹介いたします。
/( ) ̄
 八

75 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/26(月) 00:58:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 「私の嫌いな女」芥川龍之介
/( ) ̄
 八


私の嫌いな女

 要するにバカな女は嫌いです。殊に利巧だと心得ているバカな女は手がつけられません。
歴史上に残っているような女はどうせ皆莫迦じゃない人だから、この場合ちょいと例にはなり兼ねます。
それから又現在の婦人になると、誰彼と活字にして馬鹿の標本にするのは甚だ失礼だから、
これも同じく差し控えて置きましょう。
兎に角、夫人たると令嬢たるとをを問わず、要するにバカな女は嫌いです。
唯、莫迦と云う語の内容を説明する時間と紙数に乏しいのは、遺憾ながら仕方がありません。

76 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/26(月) 01:04:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 本日のおまけです。
/( ) ̄
 八


○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、_ト ̄|○←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、
○| ̄ヒ|_←卑猥、_ト ̄|○←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、バイ←卑猥、糞←間接、○| ̄ヒ|_←卑猥、犬肉←差別、○| ̄ヒ|_←卑猥、
○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、N| "゚'` {"゚`lリ←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、
殺す←直接、寄生虫←間接、○| ̄ヒ|_←卑猥、を殺す←犯行予告、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、
○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、aum←差別、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、Sex←卑猥、
sex←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、_ト ̄|○←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、_ト ̄|○←卑猥、
○| ̄ヒ|_←卑猥、_ト ̄|○←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、○| ̄ヒ|_←卑猥、バカ←差別、


タイトル:のりピーマンを使って壁に落書きをするスレッド

【糞スレランク:C】
犯行予告?:1/75 (1.33%)
直接的な誹謗中傷:1/75 (1.33%)
間接的な誹謗中傷:2/75 (2.67%)
卑猥な表現:45/75 (60.00%)
差別的表現:3/75 (4.00%)
無駄な改行:3/75 (4.00%)
巨大なAAなど:17/75 (22.67%)
同一文章の反復:3/75 (4.00%)
by 糞スレチェッカー Ver1.27 http://kabu.tm.land.to/kuso/kuso.cgi?ver=127

まだまだ他に比べたらマシでしょう

77 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/26(月) 01:21:01
,__
iii■ノ
( ‥)  < 本文について誤植を発見いたしましたので訂正いたします。
/( ) ̄
 八


誤:>兎に角、夫人たると令嬢たるとをを問わず、要するにバカな女は嫌いです。

正:>兎に角、夫人たると令嬢たるとを問わず、要するにバカな女は嫌いです。


,__
iii■ノ
( ‥)  < 皆様、大変申し訳ございませんでした。
/( ) ̄
 八

78 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/28(水) 02:26:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < のりピーちゃん教授の知識の泉の時間です。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 今日も引き続き芥川龍之介の短編を紹介いたします。
/( ) ̄
 八

79 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/28(水) 02:28:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 「女体」 芥川龍之介
/( ) ̄
 八


女体

 楊某と云う支那人が、或夏の夜、あまり蒸し暑いのに眼がさめた儘、頬杖をつきながら腹んばいになって、
とりとめのない妄想に耽っていると、ふと一匹の虱が寝床の縁を這っているのに気がついた。
部屋の中にともした、うす暗い灯の光、虱は小さな背中を銀の粉のように光らせながら、隣に寝ている細君の肩を目がけて、
もづもづ這っていくらしい。
細君は裸の儘、さっきから楊の方へ顔を向けて、安らかな寝息を立てているのである。

 楊は、その虱ののろくさい歩みを眺めながら、こんな虫の世界はどんなだろうと思った。
自分が二足か三足で行ける所も、虱には一時間もかからなければ、歩けない。
しかも、その歩きまわる所が、精々寝床の上だけである。
自分も虱に生まれたら、さぞ退屈だった事であろう・・・・・・

 そんな事を漫然と考えている中に、楊の意識は次第に朧げになって来た。勿論夢ではない。そうかと云って又、現でもない。
唯、妙に恍惚たる心もちの底へ、沈むともなく沈んで行くのである。
それがやがて、はっと眼がさめたような気に返ったと思うと、何時か楊の魂はあの虱の体へ入って、汗臭い寝床の上を蠕々然として歩いている。
楊は余りに事が意外なので、思わず茫然と立ちすくんだ。が、彼を驚かしたのは、独りそればかりではない。―

(以下続く)

80 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/28(水) 02:30:00

(前ページの続き)

彼の行く手には、一座の高い山があった。それが又自らな円みを暖く抱いて、眼のとどかない上の方から、
眼の先の寝床の上まで、大きな鍾乳石のように垂れ下がっている。
その寝床についている部分は、中に火気を蔵しているかと思うほど、うす赤い柘榴の実の形を造っているが、
そこを除いては、山一円、どこを見ても白くない所はない。
その白さが又、凝脂のような柔か味ある、滑な色の白さで、山腹のなだらかなくぼみでさえ、丁度雪にさす月の光のような、
かすかに青い影を湛えているだけである。
まして光をうけている部分は、融けるような亀甲色の光沢を帯びて、どこの山脈にも見られない、美しい弓なりの曲線を、
遥かな天際に描いている。・・・・・・

 楊は驚嘆の眼を見開いて、この美しい山の姿を眺めた。が、その山が彼の細君の乳の一つだと云う事を知った時に、
彼の驚きは果してどれ位だった事であろう。
彼は、愛も憎しみも、乃至又性欲も忘れて、この象牙の山のような、巨大な乳房を見守った。
そうして、驚嘆の余り、寝床の汗臭い匂も忘れたのか、何時までも凝固まったように動かなかった。
―楊は、虱になって初めて、細君の肉体の美しさを、如実に観ずる事が出来たのである。

 しかし、芸術の士にとって、虱の如く見る可きものは、独り女体の美しさばかりではない。

81 :119-230-86-242.eonet.ne.jp:2010/04/28(水) 02:44:00
,__
iii■ノ
( ‥)  < 本日の講義はこれにて終了とします。
/( ) ̄
 八

,__
iii■ノ
( ‥)  < 皆様、次回の講義でまたお会いしましょう。
/( ) ̄
 八

82 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/08(土) 02:03:00

ヽノノ
( ‥)  < 勇敢な小鳥 (仮のタイトルです)
/( )ヽ
 八

勇敢な小鳥 (仮のタイトルです)

 ある森に、一羽の、黄色いカナリアがいました。このカナリアは、パパとママとはぐれて、広い森のなかに、ひとりぼっちで住んでいました。
 そして、ある夕方、カナリアが、ハリエニシダの中で泣いているところを、王女が見つけたのでした。
王女は、小さいすすり泣きの声、それから、悲しげに鼻を鳴らす音を聞きつけて、足を止めました。
 「おや、かわいそうなカナリアさんがいるわ。」と、王女は言いました。
 王女は、ポシェットを石の上におきました。そして、黄色い花の咲いているハリエニシダをかきわけて、その奥にいたカナリアを、じっと見ました。
カナリアの目は、薄暗がりの中で、金色に光り、鼻をひくひくさせていて、しっぽの先のほうだけが黄色くて、その他の部分は汚れていました。
 「まあ、カナリアちゃん、なぜママのいる、お家へ帰らないの?」
王女は、優しくききました。
 「ママとはぐれちゃったんだ。」と、カナリアは、とても悲しそうに言いましたが、その時、大きな涙のつぶが、ふたつ、カナリアの鼻をつたって、
ぽたりと、地面に落ちました。
 王女は、カナリアがかわいそうで、どうしていいか、解らなくなりました。

(次回、物語が続くかどうかはわかりませんが、気長に書いていきたいと思います。)


この物語を書くにあたって参考にした本:「こぎつねルーファスのぼうけん」

アリソン・アトリー 作
石井桃子 訳

岩波書店 1979年発行

83 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/08(土) 12:04:00

王女は、自分の楽しいお城のことを考えました。
 「この可愛らしいカナリアと一緒にいられれば・・」と、王女はつぶやきました。
 「お城に連れて帰ることもできないじゃないけど―でも、カナリアって事になると!
小鳥って事になると!お父様が、なんと言うかしらねえ。」
 カナリアは、金色の目で、王女をじっと見ました。
 「お腹、すいちゃった。」とカナリアは言いました。
 「あなた、素敵な歌を歌える?」王女は訊きました。
 カナリアは、こっくりしました。
 「じゃ、あなたのこと、試してみることにするわ。一緒においで。」
 こういって、王女は、ポシェットをとりあげて、歩き出しました。
 カナリアは、羽で涙を拭き、王女のあとから、飛んでついていきました。
 小さなカナリアが、丘の上の木々に囲まれた、王女のお城に住むことになったのは、こういう理由からでした。
 王女は、古い、立派なお城に住んでいました。玄関のドアの上からは、シダが覆いかぶさり、玄関の柱には、ツタがはっていて、風格のあるたたずまいです。
あまり遠くないところに、小川が流れ、野菜畑もありました。その畑で、農民は、薬草や、野菜や、大豆や、ライ麦を作っていました。
 王女とカナリアが、お城のそばまでくると、玄関のドアが、ぱっと開いて、女王が現れました。
 「やっと帰ってきたわね。」と言って、女王は、ポシェットを王女の手から取りました。
それから、カナリアをじろじろ見ながら、「あなたの後ろにいる、その小さい小鳥は、何かしら?」
 「わたしの見つけた森で迷子になったカナリア。」と王女は言いました。

84 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/08(土) 12:05:00
 「ハリエニシダの中にいたの。わたし、この子を守ってあげたいんです。」
王女は、きっぱり言いました。
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は、考え込みながら言いました。
 「しかし、野生の動物がどんなものかは、あなたも知っているでしょう。」
 「この子は、別なのよ。」
と言って、王女は、女王のほうへ、(この子はこんなに可哀想な思いをしているじゃないの)と言うように首を振りました。
 「この子は、素敵なカナリアなのよ。この子の羽の形を見れば、わかるわよ。」
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は繰り返して言いました。
 「しかし、それにしても汚いわね。」
 「この子は、私がきちんと洗ってあげるわよ。水に溶けるわけじゃあるまいし。」と、王女は言いました。
それから、王女は、この不思議なカナリアを、じっと見ている、自分の侍女たちに言いました。
 「ほら、このカナリアが、あなたたちの新しいパートナーよ。」

(以下、続く・・かどうかは知らん)

85 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/09(日) 00:18:00

 そして、家の中に入ると、カナリアを侍女たちのそばに連れていきました。
 「さぁ、ナンシーとクララ、このカナリアちゃんの座る場所を作っておやり。これから、一緒に住むんです。
この子の名前はね、マジカル・モモ、『モモちゃん』って呼んであげてね。」
ナンシーは、目をまばたきさせた後、優しく微笑みました。
一方、クララは彼の愛らしさに嫉妬するかのように、顔をしかめました。
けれども、侍女たちは、ソファの上へ、カナリアの座る場所を作ってやりました。
すると、疲れ果てたカナリアは、ナンシーとクララの間へ、倒れ込んでしまいました。
つんと、鼻をつくようなハリエニシダの匂いがしました。侍女たちは、それがいやでした。
 王女は、ライ麦パンとスープを、テーブルの上に乗せてやりました。
二人の侍女は、がつがつ、それを食べました。
モモは、ゆっくりとごちそうを食べていました。
 「こんなにたくさん食べきれないよ。」
 「食べきれなければ、残してもいいわよ。」王女は、そう言って、食べ終わるまでそばで見守っていました。

(続く)

86 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/09(日) 22:04:00

 「今日は、お風呂の日よ。」と、王女が言いました。
 モモはうれしそうに羽をばたつかせました。久しぶりに水を浴びることができるからです。
 王女が、バスルームに案内して、湯船にお湯を入れ、それを泡立てました。
まず、ナンシーが、湯船につかり、その後、大きなバスタオルで体を拭きました。
それから、クララのお風呂も、手早く、済みました。
 最後に、汚れたモモを洗う番になりました。王女が、彼をお湯に入れました。
それから、石けんを付け、彼の羽の汚れが落ちるまで、ごしごし、こすりました。
 「僕、こんなにきれいになって、嬉しい。」
 細くてきれいな王女の手で、体中をもみくちゃにされながらも、洗ってもらえた事に、彼は嬉しくなって泣き出しました。
 そこへ、彼女が、シャワーのお湯をいっぱい、頭の上から浴びせかけましたので、モモは驚いて、飛び跳ねました。
 「熱いっ!」
申し訳なさげに、王女が言いました。
 「あらっ、温度調節が間違っていたわ。驚かせてごめんなさいね。」
モモは、答えました。
 「ううん、大丈夫。」
王女は、きれいになったモモを見て言いました。
 「さあ、これで、きれいになったわ。」
 モモはバスタオルを取り、それを王女の手に渡しました。
彼女は、モモを暖炉の前に連れて行き、体を拭いてやりました。
彼の体をこすりながら、王女は楽しい歌を歌いました。

〽腕につかまって 歩くのが夢だった
 私は いつでも あなただけのプリンセスよ
 このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって〜


作者註:余談ではありますが、このシーンは、岡田有希子「リトルプリンセス」のオマージュです。

87 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/10(月) 18:18:00

 女王はシンセサイザーを弾き、ナンシーはエレキを、クララはベースをそれぞれ弾きました。
それが、とても面白かったので、モモは歌詞を覚えて、

 ♪私は いつでも あなただけのプリンセスよ
  このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって〜

と、歌いました。
 王女は、ラベンダー水を含ませたタオルでモモの体を拭いてやり、その後、またブラシでよくこすってやりましたので、
彼の毛並みは黄色く、金色に輝きました。
 「もうこれで、だれも、野生のカナリアと解らないわ。」と、王女は言いました。
 「邪悪なカルト宗教のスパイは、鉄砲をもってあなたを追いかけないし、そこの教団が野に放っている野犬がストーキングする事もないわ。
すっかり、匂いを変えてあげたんですもの。もう敵の事は、心配する事はないのよ。」
 それから、王女が、もう一つ、ベッドの用意をしましたので、ナンシーとクララとモモは、寝室へ駆け込みました。
ここは、お城の上階にある部屋で、大きな窓があり、バルコニーがついていました。
 モモは飛び回ったり、ベッドの上を転がっていたり、窓から月をのぞいたりしました。
 「お月様、僕の友達だよ。僕、お月様を知ってるんだ。」
と、言って、彼は月のほうへ手を振ってみせました。
 「お月様と友達ですって。ハハハッ・・あの子バカじゃないの。」
と、クララは、ナンシーに小さい声で言いました。
 王女がやってきて、モモをくるんでやりながら言いました。
 「ゆっくり眠ってね、モモちゃん。これから、私たちが、あなたの面倒を見てあげるからね。」
彼は、王女に優しくうなづきました。

88 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/10(月) 18:20:00

 その夜、三人が寝てしまってから、女王は、針箱の引き出しから、丈夫な布を取り出して、
モモのために、おしゃれで丈夫なかばんを作ってやりました。
 「このかばんを持ったなら、あの子、きっと素晴らしい仕事をしてくれる。」
と言って、女王は、かばんにボタンを付け、ポケットにお守りのニンニクを入れてやりました。
 「でも、少し甘やかしすぎかしら。」かばんを縫いながら、女王が言いました。
 王女は、寝室のほうを見ました。すると、モモは、窓をすりぬけて、外に出ようとしているところでした。
 「おや、モモちゃん、何しているとこ?」王女は言って、彼のしっぽを捕まえました。
 「ちょっとお月様に、歌を歌ってやろうと思ったんだ。」と、モモは言いました。

 ♪あなたの星座は AQUARIUS
 めざして今 TWINKLE GIRL
 となりの三日月に乗って
 スロープ ほら 舞い上がる

岡田有希子「眠れぬ夜のAQUARIUS」より (アルバム「ヴィーナス誕生」に収録)

 「いい子だから、早く眠って。いつまでも起きていると、明日元気が出なくなるわよ。」王女は言いました。
 モモは、キラキラした目でウィンクして、ベッドに戻ると、おとなしく寝てしまいました。

89 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/10(月) 20:43:00

 次の日、モモは、早く目を覚ましました。
そして、ふんわりした羽枕を眺めたり、侍女たちの寝ているベッドを、じっと見たりしました。
それから、やんちゃな子供のように、ベッドから飛び起き、ナンシーとクララの足をくすぐりました。

 ♪Pop Up Love Feeling わかってきたの
  夢がとびだす ドキ・ドキ・サイン
  Pop Up Love Feeling 浮気なボーイ・フレンド
  濡れたからだで 誘惑してね

岡田有希子「ポップ・アップ・リセエンヌ」(アルバム「FAIRY」に収録)

と、モモは歌いました。

 三人は、一緒に部屋の外に飛び出し、踊っている太陽にキスし、それから、洗面台で顔を洗った後、タオルで拭きました。
それから、畑にある薬草を摘み取ってきました。薬草は、人間の薬になるのです。
 「さぁ、早くおいで!」と女王が呼びました。
 「黒パンと、クリームと、森の蜂の巣から採った蜂蜜の朝ごはんですよ。」
 さて、朝ごはんの席に着く前に、女王は、前の晩に作ったかばんを出してきました。
そして、モモは左の羽に掛けひもを通しました。ナンシーとクララは、じっとそれを見ていました。
 モモは、かばんを撫でた後、ボタンを開けて右の羽を突っ込みました。でも、何も言いませんでした。
 「気に入らないの?」女王はがっかりして、訊きました。
モモは、気に入ったというように、うなづいて、それから、「ありがとう!」と言いました。
 「この子は、シャイなのね。」と、女王はつぶやきました。

90 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/10(月) 20:45:00

 さて、朝ごはんにかかると、モモはおいしそうに食べ、「もっと無いの?」と訊きました。
 「どうぞって言うの。」女王が言いました。
 「じゃ、どうぞ。もっとうんとたくさん。」とモモは言いました。
 王女が、朝ごはんを食べに、森の散歩から帰ってきました。
王女には、女王に話したい事があったのですが、侍女たちが外へ仕事に行ってしまうまで、その事を話し出しませんでした。
 「最近、この森に大きなブルドーザーを入れて自然を破壊し、修行施設を建てている邪悪なカルト宗教があるの。
その宗教の名前は、『オードリーの証人』とかいうらしいけど、夕べも、『カスガ尊師』と森の地主がトラブルを起こしていたわ。」
 「森の住人をいじめて、自然を破壊する悪い宗教というわけね。」と、女王が言いました。
 「モモちゃんを捕まえにくるかもしれないわ。」と、王女が話を続けました。
 王女は、お城の見張り塔に駆け上り、遠くを見渡しました。
そこでは、ブルドーザーが木々をなぎ倒し、地面は不自然に削られ、岩は、ダイナマイトで爆破されていました。
 「ご先祖様が、何千年と掛けて作ってきた自然をメチャメチャにするなんて、許せないわ!」
王女は、憤慨しました。

91 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/10(月) 23:56:00

 午後になって、王様が出張で訪れていた日本から帰ってきました。
 「お帰りなさい、お父様。」と言って、王女は、重いスーツケースを王様の手から取りました。
それから、モモを見て、「おまえの後ろにいる、その小鳥は新しいペットかね?」
 「ペットではありませんの。森の中で迷子になっていた勇敢なカナリアですわ。」
と、王女は言いました。
 「ハリエニシダの中にいたんです。私、この子を守ってあげたいんです。」
 王女は、王様に頼み込みました。
 「別に、可愛がってあげるのは一向にかまわないけど、きちんと責任を持って可愛がってやれよ。」
と、王様は、きっぱり言いました。

 その夜、王女が、件のカルト宗教の話を王様にしました。
その話を聞いた王様は烈火の如く怒り、どんな手を使ってでも侵略者を壊滅に追い込むことを決断しました。
 王様は、モモを呼んでこう言いました。
 「君、悪の宗教のアジトに行って偵察できるかね?」
 「偵察って、何です? 僕にスパイ行為をしてこいという事ですか?」
 「そうだよ。」
 王様は、こともなげに答えました。
 モモは好奇心が強かったので、うなづいて、偵察の任務を引き受ける事を承諾しました。
 「モモ!気をつけるんだよ!『オードリー』は、危険でいっぱいだからね。」
と、王様は真面目な顔で言いました。
 モモは、余裕の微笑みを浮かべました。
 「僕、本当は危険が大好き。何だかうれしいな。」
 そして、モモは、ぴょんぴょん、飛んでいってしまいました。

92 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 01:59:59

 こうして、モモは、王国の勇者になりました。
王女やナンシーやクララと一緒に、楽しく遊び、侍女たちは、モモをとても勇敢で頭のいいきょうだいだと思いました。
侍女たちは、どたばた歩くのに、モモは影のように音も無く、ふんわりと羽根が舞うように歩く事ができます。
侍女たちは、石垣をぐるっと回っていくのに、モモは、ひらり、それを飛び越えてしまいます。
三人は、どこへでも、一緒に行きました。
けれども、先頭に立つのは、モモでした。
 侍女たちは、ばちゃばちゃ、川を渡ります。けれども、モモは空を飛び、くちばしで魚を捕ることができました。
しばらく歩くと、海につきました。
 夏と呼ぶには遅すぎる季節でしたが、三人は海水浴をしました。
モモは、イルカと話をします。そして、歌を歌いました。

♪半袖シャツじゃちょっぴり 肌寒い季節 ひと気ない砂浜には 忘れられたパラソル
 楽しい夏がこのまま 続けばいいのに キャンパスに戻る時が 目の前に近づいてる
 あなたとバスに揺られ どこまでも行きたい 居眠りのふりして肩にもたれる私を
 優しく微笑み浮かべ 見つめるあなたが好きよ 想い出ひとつふえたら ふたりの夏休みにさよなら

岡田有希子「さよなら・夏休み」(アルバム「シンデレラ」に収録)

けれども、侍女たちはイルカの頭を触りました。
 「しっ、しっ! あっちへ行け!」と言って、イルカは、侍女たちを尾びれで追い払い、海に沈んでいきました。
 「わたしは、人間の友達ではない。」
 「どうしてあんなことするんだろ。」モモは、不思議な心境になりました。

93 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 02:03:00
二人の侍女は、しょんぼりして、急いで浜辺に戻ってきました。
 「あたしたち、イルカに何も悪い事なんかしていないのに・・」
 「イルカって動物は、本当は海の神様なんだけど、姿を変えているんだよ。それに、イルカは元々優しい動物なので、
友達になると歌を歌ってくれるんだよ。」と、モモが言いました。
 「あたしたち、イルカと友達になりたい。」と言って、侍女たちはため息をつき、滑るように泳いでいくイルカを見送りました。
 海水浴からの帰り、ナンシーはがっかりしてうつむきながら歩き、クララはふてくされた顔で、
「イルカのくせに生意気よ!」などとつぶやきながら歩きました。
モモだけは、元気いっぱいで、はしゃぎながら飛び回っていました。

94 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 02:05:00

 その晩、ベッドに入ってから、モモは、楽しかった海水浴の事を考えました。
どうしたら、体力を消耗せずに長い距離を飛べるか・・などと。また、あのイルカに再会できたらいいな・・と。
そうしているうちに、モモは眠ってしまいました。
 王女が、音を立てないように寝室のドアを開け、モモに、
「大広間に来て。」と、囁きました。
こうして、二人は、そおっと廊下を通り抜け、大広間に向かいました。
 王女とモモが、足音を忍ばせて、廊下を抜け、大広間のほうへいきますと、王様の姿が見えました。
 「こんな夜中に、何です?」と、モモが言いました。
 「君が、こんな時間にもかかわらず、顔を見せてくれて嬉しいぞ。どうか『オードリー』の偵察任務を成功させてくれ。」
と、王様が言いました。
 「どうか、成功させてみせます。」と、モモは答えました。
 「これから話す作戦内容は、トップシークレットなので、誰にも口外しないように。」と、王様が言いました。
王様の話す作戦内容を聞いて、少し不安になり、体がガタガタ震えました。
けれども、勇気をふるって、その恐ろしいカルト教団を倒すことを誓いました。
 「他に何か必要なものがあったら教えてくれ。物によっては輸入の手続きをしなければならないからな。」
王様は、モモに訊ねました。
 「えっと、今思いつく物は、トランジスタラジオ、アリナミンA、ロートZi・・・かな。」
それを聞いた王様は、笑いをこらえきれずに、爆笑してしまいました。
「まぁ、突然呼びつけたりしたから、寝ぼけているのかもしれないが。それはともかく、適宜必要な物があれば教えてくれよ。」
王様は、そう言って、モモと誓いの握手をしました。

95 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 13:43:00

 九月の晴れた少しばかり肌寒い日でした。モモの腕時計は十四時を指していました。
彼は教団の信者を避けるように羽をすくめながら、『オードリーの証人』の金属製のドアを素早く通り抜けました。
 玄関ホールはカビとぼろぼろになった段ボール箱の匂いがしました。
突き当たりの壁には、屋内に展示するには大きすぎるカラーの肖像画が掛けてあります。
描かれているのは、横幅が一メートル以上もあろうかという巨大な顔だけ。
三十五歳くらいの男の顔で、豊かな黒い口ひげをたくわえ、いかついが整った目鼻立ちをしています。
モモは階段のある方向へ向かいました。
階段の踊り場には、巨大な教祖の顔のポスターが見つめていました。
こちらがどう動いてもずっと目が追いかけてくるような、薄気味悪いポスターでした。
ポスターの下には『カスガ尊師と一緒に、汚れた世界を救済しよう』というキャプションがついていました。
 修行部屋に入ると、教祖の朗々とした歌がスピーカから流れていました。

 ♪尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  
  過去の尊師、現代の尊師、未来の尊師、尊師、尊師

  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師

 モモの背後では、相変わらずスピーカから教祖の洗脳ソングが流れていました。

96 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 13:44:00

 しかし、それよりも問題なのは、施設内のあちこちに高感度マイクと暗視対応の監視カメラが設置されている事でした。
羽音を立てるくらいは可能だとしても、モモがそれ以上の音を立てると、どんな音でもマイクが拾ってしまいます。
さらに、監視カメラの視界内に留まっている限り、音だけでなく、彼の行動も捕捉されてしまうのでした。
もちろん、いつ見られているのか、いないのかを知る術はありません。
どれほどの頻度で、またいかなる方式を使って監視しているのかを考えても、所詮あてずっぽうでしかありませんでした。
教団内の誰もが始終監視されているということすらあり得ない話ではないでしょう。
しかしいずれにせよ、教祖はいつでも好きな時に監視システムに接続できるのでした。
彼の立てる物音は全て集音され、暗闇の中にいるのでもない限り、行動の一つ一つにいたるまで監視されていると想定して偵察しなければなりませんでした。

 真夜中のことでした。モモの忍び込んでいる修行施設では、信者が仕切られた小部屋に閉じこもり、大きなモニターに向かい合っていました。
〈S弁護士殺害計画〉と題された洗脳ビデオの準備でした。
彼が見たのは、若い女性でした。名前は知りませんでしたが、出版部門でワーク(註:教団用語で仕事の意味)していることは知っていました。
想像するに―彼は何度か彼女が手にスパナを握って輪転印刷機を修理しているのを見かけていた―
彼女は輪転印刷機の運転操作に関わる仕事に従事しているのでしょう。
目鼻立ちのくっきりした娘で、年の頃は三十歳くらい。豊かなロングヘアーは黒く、東洋的な美しい顔立ちで、運動選手さながらの機敏な身のこなし。
〈反スパイキャンペーン〉の象徴である細いピンクの飾り帯が作業着の上に幾重にも巻かれています。
形のいいヒップを際立たせる締め具合でした。

97 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 13:44:59

 実のところを言うと、モモは初めて見かけた時から彼女を怪しいと思っていました。
理由は分かっていました。彼女がいかにもという感じで身の回りに堪えている雰囲気―何事も完璧でなければ気が済まない―
のせいでした。
彼は、ほとんどの女性を、特に若くて美しい女性を見る時は、少し距離をおいて見ることにしていました。
誰よりも頑固に教団を信奉し、教祖の説法を鵜呑みにして、スパイの真似事をやっては非正統派を嗅ぎ付けるのは、いつだって女性、
なかでも若い女なのです。
しかし、特にこの娘はたいていの女性よりずっと危険だ、と彼は強く感じていました。
以前、教団の庭で目が合った時、彼女は横目でこちらの内奥(ないおう)まで貫き通すように睨みつけ、心がしばし、恐怖感で溢れました。
教団の最高幹部かもしれないという考えさえ脳裏をよぎりました。
そんなことはまずありえないでしょうけれども、それでも奇妙な不安感は拭えず、彼女が近くに来ると、不安に恐怖と敵意さえ感じるのでした。

 もう一人、彼女と同じように小部屋に閉じこもり、洗脳ビデオを見ていたワカバヤシと言う男がいました。
〈最高幹部〉の一員で、何かとても重要な雲の上のポストを占めていて、モモにはその職務がどんなものであるのかほとんど見当もつかないのでした。
最高幹部の象徴であるエメラルドグリーンのクルタ(修行服)を着て、モニターの前で叫ぶように歌っていました。

 ♪一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  悪業を数える 悪業を数える
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ一つ裁くぞ
  嘘をついてもわかるぞ

  わたしはやってない 潔白だ
  わたしはやってない 潔白だ

オウム真理教(現Aleph)テーマソング「エンマの数え歌」より引用

98 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/11(火) 13:46:00

ワカバヤシは大柄で逞しい体をしており、首は太く、顔には半ば俗世間を見下したような残忍な表情が浮かんでいました。
その恐ろしげな風体にもかかわらず、彼の仕草にはある種の魅力がありました。
鼻の上で始終眼鏡の位置を直すという癖がありましたが、この癖は妙に相手に好感を抱かせるものでした。
 しかしいずれにせよ、もし何とか彼と二人きりになれたら、腹を割って話をしてもいいという気にさせる雰囲気の持ち主でした。
モモはこうした推測の正しさを確かめようとしましたが、実際問題として、彼には確かめようにも手がありませんでした。
 次の瞬間、油の切れた巨大な機械の発するようなおぞましく耳障りな音が集団修行場の奥の大型スピーカから飛び出してきました。
歯が浮き、首の後ろで羽が逆立つような不快感を催させる音。〈尊師マーチ〉が始まりました。
 いつものように〈尊師〉カスガ尊師の顔が大型スクリーンに現われました。

 ♪尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師
  尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師

  オードリーの尊師 世界の尊師 地球の尊師
  尊師 尊師

  光を放ち 今立ち上がる 若きエースに帰依しよう
  僕らのオードリーを守るために 尊師の力が必要だ
  尊師 尊師 カスガ尊師

〈尊師の説法〉のプログラムはその日によって違いましたが、カスガ教祖が登場しない日はありませんでした。

この物語を書くにあたって参考にした本:「一九八四年[新訳版]」

ジョージ・オーウェル 作
高橋和久 訳

早川書房 2009年発行

99 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 02:00:00

 カスガの姿が消えていました。ある朝のこと、彼は道場に現われませんでした。
口の悪い数人の信者が彼の雲隠れについてあれこれ言いましたが、翌日になると誰も彼の事を話題にしなくなりました。
数日後にモモは戸籍局の入口にある掲示板を見ました。
掲示の一つは印刷された最高幹部の名簿で、教祖であるカスガも当然メンバーの一人でした。
最高幹部のリストは前とほとんど変わらないように見えました―マジックで塗りつぶされた印もない―
けれども、一人分だけ短くなっていました。それで十分だったのです。
カスガは存在しなくなった。いや、最初から存在していなかったことになっているのです。

 凍り付くような寒さが続きました。迷宮のような施設では、空調の効いた教祖とその家族の部屋と最高幹部の部屋では一定の温度が保たれていますが、
サマナ(出家信者の呼称)の部屋は、足が凍傷になるほど冷たく、おぞましい悪臭を放っていました。
 
 選挙出馬の準備がすっかり佳境に入り、どの省のサマナも超過ワーク体制に入っていました。
街宣活動、集会、演説会、講演、教祖の顔に似せたかぶり物をかぶって街を練り歩く活動、選挙活動のテレビ番組制作など、
準備しなくてはならないことが山ほどありました。
他にも、観客席の組み立て、教祖を模した人形の制作、スローガンの案出、テーマソングの創作、デマの流布、写真の捏造などです。
出版部門に所属するカオリの所属する班は機関誌の印刷業務から外れて、目下、王国をネガティブキャンペーンする内容を書いた
シリーズものの小冊子を作るのに大わらわでした。
 以前に比べて、警察の事情聴取が頻繁に行われるようになり、ときおり、教祖を逮捕しに来るなどという突飛な噂が飛び交う事さえありました。
 選挙出馬のテーマソングとなるはずの新曲(タイトルは『オードリー、魔を祓う春日の歌』)はすでに完成していて、
のべつまくなしに大型スピーカから流れていました。

100 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 02:01:00

シンセサイザーで打ち込んだだけの安っぽいリズムで、とても楽曲と呼べるような代物ではなくて、
シンセサイザーがひたすらピコピコ鳴るだけのものでした。
行進する足音に合わせて数十人の信者がその曲を歌うと、恐ろしいほどでした。

〈オードリー、魔を祓う春日の歌〉

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
光を放ち 一人立ち向かう
救済者の要石 それが純

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
苦悩を背負い 一人指し示す
救済者の道しるべ それが純

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
至福の泉を ただ一人悟る
救済者の救済者 それが純

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日
オードリー 春日・・・ (F.O)

101 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 02:03:00

 庶民たちはその曲を気に入って、真夜中の繁華街では、まだ人気のあるプリンセスプリンセスの「Diamonds」とこの新曲が競い合うのでした。
 信者によって組織されたワーク部隊が選挙出馬に備えて、街の準備をするのであります。
横断幕を縫い、ポスターを貼り、駅前にのぼりを立てて、街宣車でテーマソングを流しながら街宣し、
しまいには、対立する候補者のポスターにラッカースプレーをかけたり、逃げ足の速い信者がはがした後、引き裂いて燃やしてしまうなどの違法行為も行われました。

 ついに、選挙の結果を発表する日がきました。しかし、結果は見るも無惨な惨敗でした。
選挙で惨敗した事に対して、春日教祖は少しも反省しませんでした。
幹部が度が過ぎる街宣活動とか選挙での違法行為とか前年の弁護士失踪事件で疑惑をかけられている件とかについて話し始め、
教祖を諌めると、彼はきっぱり反論し、
 「そうした事実は全くない。全部でっちあげだ!これは、国家権力の陰謀だ!!」と言ったのでした。
幹部がそうした意見に固執して話を止めないと、教祖はふて寝してしまい、幹部を困惑させました。
 ある意味では、オードリーの世界観の押しつけは、皮肉にもそれを理解できない人々の場合に最も成功していると言えました。
なぜなら、現実に何が起こっているのかに気づくほど、社会の出来事に強い関心を持ってもいないからです。
理解力を欠いていることによって、かれらは正気でいられるのです。
かれらはただひたすら全ての情報や価値観を鵜呑みにするだけで、自分で物事を検証したり考えたりする訓練をほとんど受けていないのですから。

102 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:14:00

 教団が総力を結集して出馬した選挙に惨敗してから、三年以上の月日が過ぎました。

 モモは、自分がどこにいるのか分かりませんでした。おそらく監禁用の独房のなかにいるのでしょう。
しかし、確かめる術はありませんでした。
 彼のいるのは、天井が高く窓の無い監房のような所で、壁は無機質なコンクリートでできていました。
天井には冷たい蛍光灯の光が溢れていて、低く唸るような教祖の歌がひっきりなしに聞こえました。
独房には必要最低限の設備しか無く、木製の棚があるのみでした。
それが切れているのは網でできたドアの所と、木製のおまるが据え付けられているドアの反対側だけ。
洗脳用モニターはそれぞれの壁に一つ、計四台が設置されています。
 モモは下腹部に鈍い痛みがありました。それは独房に放り込まれてから、ずっと続いていました。
それと同時に空腹でもありました。モモはこうつぶやきました。
 「最後に食べてから一日以上は経っているのかもしれない、いや二日間かもしれない。
スパイとして逮捕されたのが朝だったのか夜だったのか、今もって分からないし、恐らく今後も知ることはないだろう。」
食事は一度も与えられていませんでした。
 彼は両方の羽を腹の上で組み合わせたまま、狭い独房でできるだけ身動きしないで座っていました。すでに静かに座ることを学んでいました。
勝手に動くと、独房に備え付けられたスピーカから怒声が飛んでくるからです。
 「モモ!」スピーカから看守の声が叫んだ。
 「スパイ九七九号、マジカル・モモ! 監房では独り言をつぶやくな!」
 彼は再び両方の羽を腹の上で組み合わせ、不動の姿勢で座りました。

103 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:15:00

 しかし、食べ物への渇望がどんどん募ってきます。
たとえ一切れのニンニクであっても口に入れたかったのです。
かばんのポケットにお守りのニンニクが入っていることを思い出しました。
しかし、逮捕された時にニンニクの匂いがしたため、彼は下腹部を殴られ、お守りのニンニクを取り上げられそうになったことも思い出しました。
 「何だそのニンニクは!」
 モモを取り調べた幹部が一喝しました。
彼はおびえながら答えました。
 「これは食べ物なんかではありません。お守りです。」
幹部は彼に猜疑心をもって切り返しました。
 「馬鹿者、ニンニクというのは食べる物に決まっているだろうが。」
幹部はこう続けて言いました。
 「それとも、何かい? おまえの国ではニンニクをお守りにする習慣があるとでも言うのか?」
彼は恐怖のあまり声も出なくなって、「そうだ」と言わんばかりにうなづきました。
幹部は説教臭い口調で、最後にこう言いました。
 「尊師はニンニクが大嫌いなんだよ。ニンニクは悪魔の食べ物だ。あんな物は人間が食べる物じゃない。」
 結局、食べたいという気持ちが恐怖に勝ったのです。
彼はポケットに羽を滑り込ませてニンニクを一切れ食べました。

104 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:16:00

 モモは独房に入れられた瞬間から、暗闇も昼の光も見ていないのでした。
その上、スタンガンのような物を頭に当てられ、記憶も途切れ途切れになっていました。
 下腹部に最初の殴打を受けたのが悪夢の始まりでした。
後になって悟ったのですが、あのとき起きたことは単なる予備手順、スパイならほぼ例外無く受けなければならないありきたりの取り調べでした。
教団へのスパイ行為、破壊工作をはじめ、誰しも当然のこととして自白しなければならない犯罪項目はいくつもあるのです。
自白した場合は紋切り型の手続きですが、拷問された場合は生半可なものではありません。
何度打擲(ちょうちゃく)されたのか、それがどのくらい続いたのか、彼には記憶がありませんでした。
いつもワインレッドのクルタに身を包んだ男が五、六人、一斉に襲ってくるのでした。
拳骨だったり、電話帳の束だったり、あるいは特殊警棒だったり、ブーツの踵だったりと様々でした。
しまいには、拳が振り上げられたのを見ただけで、でっちあげであろうがなかろうが罪を犯しましたとすんなり自白してしまえという気になるのです。
そうかと思うと、初めに何も自白などするものかと決意することもあります。
そんな時は、拷問による激しい痛みの合間に仕方なく吐いてしまう言葉以外は一切口にしないのです。
ところがまた、弱気になってやむを得ず妥協しようと思うこともあり、自分自身に
 「自白してしまおう、だが、まだだ。痛みが耐えられなくなるまで頑張らなくては。あと三回蹴られたら、あと二回蹴られたら、
その時にはお望み通りの事を教えてやろう。」と言い聞かせるのでした。

105 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:18:00

 現実の殴打は次第に少なくなり、恐喝の意味が大きくなりました。
彼の答えが満足のいかないものであったときには、いつでも殴打が待っているぞという恐怖として作用したのです。
取り調べをするのもワインレッドのクルタ姿のごろつき幹部からエメラルドグリーンのクルタ姿のインテリ幹部に変わっていきました。
この新しい幹部はモモに軽い苦痛を与え続けるようにしてはいましたが、苦痛に主眼を置いているわけではありませんでした。

 教団幹部の中にはまだ完全に洗脳されていなくて、心の優しい人も少数ではありますがいました。
四十歳ぐらいでしょうか、背が高く、豊かな巻き髪の女性が現われました。
 「ごめんなさいね。こんな所に閉じ込めちゃって。」と女性幹部は言いました。
 「あなたをこんな所に閉じ込めるつもりはなかったんだけど、あの下司連中どもが暴走してしまったの。
まったく、社会や世間の常識ってもんを知らない奴らだわ。」と彼女は続けました。
 「もう大丈夫よ。」女性幹部はそう言うと、目を閉じてモモの背中をさすり、もう一度彼を見ました。
そしてすぐに気に入ったようでした。器用な手で彼を抱き上げ、自分の方に引き寄せました。
 「名前は何ていうの?」女性幹部が言いました。
 「マジカル・モモ、モモって呼んで。」モモが言いました。
 「えっ、モモちゃんかしら?」女性幹部が言いました。
 「おかしなものね、あたしの以前飼っていたカナリアもモモっていう名前なの。こりゃひょっとして・・」と女性幹部が感傷的になって付け足しました。
 「あたし、あなたの母さんかもしれないわよ!」
 モモは思いました―本当に母さんかもしれない―

106 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:19:00

 女性幹部は彼に、温かいスープにパン、コーヒー(一般の信者は飲む事を禁止されている)をご馳走しました。
食事が終わってから彼の毛並みを整え、それから白衣に着替えて脈を測り、反射神経や脚気を調べ、目蓋をめくり、
骨折箇所を探すために身体中を触診しました。
最後に、精神安定剤の注射を打とうとした時、
 「ぼ、僕を殺さないよね・・・」と怯えるように彼は言いました。
 「大丈夫よ。これは精神安定剤だからね。あたし、こう見えても以前看護婦をやっていたのよ。」
と言って彼を眠らせるために注射を打ちました。

 こうしてモモは、女性幹部が教祖へ説得した事もあってか、教団施設での監禁から解放されました。
半年ぶりにお城へ帰ることができたのです。

 お城に帰ったモモは、日記を兼ねたレポートを書き始めました。

107 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:20:03

 1994年4月4日

 信者向けの教団が制作したテレビ番組。全てカスガ教祖の洗脳番組。とても面白いのが一つ。
世界がハルマゲドンで滅亡する。信者がひどく喜んだのは、とてつもなく太った大男がヘリコプターから降りてきて、
『トゥース』と宗教の儀式をするショット。
最初は核戦争で破滅した世界を見て、教祖が憤慨する姿。
次の場面では米軍のヘリコプターが彼をマシンガンで攻撃するシーン。
彼の身体じゅうに穴があき、周囲の土がピンクに染まる。
そしてその穴からマグマが注入され、彼の怒りが爆発する。
マグマはミサイルのように空に放たれ、米軍のヘリコプターを撃破する。
信者はその撃破するシーンを見て拍手喝采。
それから子どもを満載した救命ボートとその頭上を旋回するヘリコプターのショット。
中国人とおぼしき中年の婦人が舳先に座り、三歳くらいの男の子を抱いている。
男の子は恐怖のあまり泣き叫び、婦人の胸元に顔を埋めている。彼女の体に巣穴を掘って隠れようといわんばかりに。
婦人は自分も恐怖のために顔面蒼白になりながら、男の子を抱え、なだめている。
その間、自分の腕で銃弾が防げると思い込んでいるのか、できるだけ男の子を庇おうとする。
するとヘリコプターがかれら目がけてミサイルを発射、恐ろしい爆風、ボートは木っ端微塵。
その後に天使になった子供が天に昇っていく素晴らしいシーン。
こんなシーンがこれでもかこれでもかと続く―

108 :119-230-89-238.eonet.ne.jp:2010/05/12(水) 19:21:03

 モモは久しぶりにペンを使って字を書きました。
しかし、しばらく字を書いていなかったせいで手が痙攣してしまい、書くのを止めました。
王様に報告するためとはいえ、どうしてこんなつまらぬ文章を書く気になったのか自分でもわかりませんでした。
しかし奇妙なことに、そうやって書き連ねているうちに、教団に消された記憶を、ほとんど書き留めることができそうなほど鮮明に浮かび上がってきました。
これで記憶を取り戻せることにようやく気づいて、今日から日記風のレポートを始めようと心に決めました。


以上で第一部を終わります。

109 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:25:00

マジカル☆スパイ (校正済版)

 ある森に、一羽の、黄色いカナリアがいました。このカナリアは、パパとママとはぐれて、広い森のなかに、ひとりぼっちで住んでいました。
 そして、ある夕方、カナリアが、ハリエニシダの中で泣いているところを、王女が見つけたのでした。
王女は、小さいすすり泣きの声、それから、悲しげに鼻を鳴らす音を聞きつけて、足を止めました。
 「おや、かわいそうなカナリアさんがいるわ。」と、王女は言いました。
 王女は、ポシェットを石の上におきました。そして、黄色い花の咲いているハリエニシダをかきわけて、その奥にいたカナリアを、じっと見ました。
カナリアの目は、薄暗がりの中で、金色に光り、鼻をひくひくさせていて、しっぽの先のほうだけが黄色くて、その他の部分は汚れていました。
 「まあ、カナリアちゃん、なぜママのいる、お家へ帰らないの?」
王女は、優しく訊きました。
 「ママとはぐれちゃったんだ。」と、カナリアは、とても悲しそうに言いましたが、その時、大きな涙のつぶが、ふたつ、カナリアの鼻をつたって、
ぽたりと、地面に落ちました。
 王女は、カナリアがかわいそうで、どうしていいか、解らなくなりました。

110 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:26:00

王女は、自分の楽しいお城のことを考えました。
 「この可愛らしいカナリアと一緒にいられれば・・」と、王女はつぶやきました。
 「お城に連れて帰ることもできないじゃないけど―でも、カナリアって事になると!
小鳥って事になると!お父様が、なんと言うかしらねえ。」
 カナリアは、金色の目で、王女をじっと見ました。
 「お腹、すいちゃった。」とカナリアは言いました。
 「あなた、素敵な歌を歌える?」王女は訊きました。
 カナリアは、こっくりしました。
 「じゃ、あなたのこと、試してみることにするわ。一緒においで。」
 こういって、王女は、ポシェットをとりあげて、歩き出しました。
 カナリアは、羽で涙を拭き、王女のあとから、飛んでついていきました。
 小さなカナリアが、丘の上の木々に囲まれた、王女のお城に住むことになったのは、こういう理由からでした。
 王女は、古い、立派なお城に住んでいました。玄関のドアの上からは、シダが覆いかぶさり、玄関の柱には、ツタがはっていて、風格のあるたたずまいです。
あまり遠くないところに、小川が流れ、野菜畑もありました。その畑で、農民は、薬草や、野菜や、大豆や、ライ麦を作っていました。
 王女とカナリアが、お城のそばまでくると、玄関のドアが、ぱっと開いて、女王が現れました。
 「やっと帰ってきたわね。」と言って、女王は、ポシェットを王女の手から取りました。
それから、カナリアをじろじろ見ながら、「あなたの後ろにいる、その小さい小鳥は、何かしら?」
 「わたしの見つけた森で迷子になったカナリア。」と王女は言いました。

111 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:27:00
 「ハリエニシダの中にいたの。わたし、この子を守ってあげたいんです。」
王女は、きっぱり言いました。
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は、考え込みながら言いました。
 「しかし、野生の動物がどんなものかは、あなたも知っているでしょう。」
 「この子は、別なのよ。」
と言って、王女は、女王のほうへ、(この子はこんなに可哀想な思いをしているじゃないの)と言うように首を振りました。
 「この子は、素敵なカナリアなのよ。この子の羽の形を見れば、わかるわよ。」
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は繰り返して言いました。
 「しかし、それにしても汚いわね。」
 「この子は、私がきちんと洗ってあげるわよ。水に溶けるわけじゃあるまいし。」と、王女は言いました。
それから、王女は、この不思議なカナリアを、じっと見ている、自分の侍女たちに言いました。
 「ほら、このカナリアが、あなたたちの新しいパートナーよ。」

112 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:28:00

 そして、家の中に入ると、カナリアを侍女たちのそばに連れていきました。
 「さぁ、ナンシーとクララ、このカナリアちゃんの座る場所を作っておやり。これから、一緒に住むんです。
この子の名前はね、マジカル・モモ、『モモちゃん』って呼んであげてね。」
ナンシーは、目をまばたきさせた後、優しく微笑みました。
一方、クララは彼の愛らしさに嫉妬するかのように、顔をしかめました。
けれども、侍女たちは、ソファの上へ、カナリアの座る場所を作ってやりました。
すると、疲れ果てたカナリアは、ナンシーとクララの間へ、倒れ込んでしまいました。
つんと、鼻をつくようなハリエニシダの匂いがしました。侍女たちは、それがいやでした。
 王女は、ライ麦パンとスープを、テーブルの上に乗せてやりました。
二人の侍女は、がつがつ、それを食べました。
モモは、ゆっくりとごちそうを食べていました。
 「こんなにたくさん食べきれないよ。」
 「食べきれなければ、残してもいいわよ。」王女は、そう言って、食べ終わるまでそばで見守っていました。

113 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:29:15

 「今日は、お風呂の日よ。」と、王女が言いました。
 モモはうれしそうに羽をばたつかせました。久しぶりに水を浴びることができるからです。
 王女が、バスルームに案内して、湯船にお湯を入れ、それを泡立てました。
まず、ナンシーが、湯船につかり、その後、大きなバスタオルで体を拭きました。
それから、クララのお風呂も、手早く、済みました。
 最後に、汚れたモモを洗う番になりました。王女が、彼をお湯に入れました。
それから、石けんを付け、彼の羽の汚れが落ちるまで、ごしごし、こすりました。
 「僕、こんなにきれいになって、嬉しい。」
 細くてきれいな王女の手で、体中をもみくちゃにされながらも、洗ってもらえた事に、彼は嬉しくなって泣き出しました。
 そこへ、彼女が、シャワーのお湯をいっぱい、頭の上から浴びせかけましたので、モモは驚いて、飛び跳ねました。
 「熱いっ!」
申し訳なさげに、王女が言いました。
 「あらっ、温度調節が間違っていたわ。驚かせてごめんなさいね。」
モモは、答えました。
 「ううん、大丈夫。」
王女は、きれいになったモモを見て言いました。
 「さあ、これで、きれいになったわ。」
 モモはバスタオルを取り、それを王女の手に渡しました。
彼女は、モモを暖炉の前に連れて行き、体を拭いてやりました。
彼の体をこすりながら、王女は楽しい歌を歌いました。

 ♪腕につかまって 歩くのが夢だった
  私は いつでも あなただけのプリンセスよ
  このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって

岡田有希子「リトルプリンセス」より

114 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:30:00

 女王はシンセサイザーを弾き、ナンシーはエレキを、クララはベースをそれぞれ弾きました。
それが、とても面白かったので、モモは歌詞を覚えて、

 ♪私は いつでも あなただけのプリンセスよ
  このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって

と、歌いました。
 王女は、ラベンダー水を含ませたタオルでモモの体を拭いてやり、その後、またブラシでよくこすってやりましたので、
彼の毛並みは黄色く、金色に輝きました。
 「もうこれで、だれも、野生のカナリアと解らないわ。」と、王女は言いました。
 「邪悪なカルト宗教のスパイは、鉄砲をもってあなたを追いかけないし、そこの教団が野に放っている野犬がストーキングする事もないわ。
すっかり、匂いを変えてあげたんですもの。もう敵の事を、心配する事はないのよ。」
 それから、王女が、もう一つ、ベッドの用意をしましたので、ナンシーとクララとモモは、寝室へ駆け込みました。
ここは、お城の上階にある部屋で、大きな窓があり、バルコニーがついていました。
 モモは飛び回ったり、ベッドの上を転がっていたり、窓から月をのぞいたりしました。
 「お月様、僕の友達だよ。僕、お月様を知ってるんだ。」
と、言って、彼は月のほうへ手を振ってみせました。
 「お月様と友達ですって。ハハハッ・・あの子バカじゃないの。」
と、クララは、ナンシーに小さい声で言いました。
 王女がやってきて、モモをくるんでやりながら言いました。
 「ゆっくり眠ってね、モモちゃん。これから、私たちが、あなたの面倒を見てあげるからね。」
彼は、王女に優しくうなづきました。

115 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:31:00

 その夜、三人が寝てしまってから、女王は、針箱の引き出しから、丈夫な布を取り出して、
モモのために、おしゃれで丈夫なかばんを作ってやりました。
 「このかばんを持ったなら、あの子、きっと素晴らしい仕事をしてくれる。」
と言って、女王は、かばんにボタンを付け、ポケットにお守りのニンニクを入れてやりました。
 「でも、少し甘やかしすぎかしら。」かばんを縫いながら、女王が言いました。
 王女は、寝室のほうを見ました。すると、モモは、窓をすりぬけて、外に出ようとしているところでした。
 「おや、モモちゃん、何しているとこ?」王女は言って、彼のしっぽを捕まえました。
 「ちょっとお月様に、歌を歌ってやろうと思ったんだ。」と、モモは言いました。

 ♪あなたの星座は AQUARIUS
  めざして今 TWINKLE GIRL
  となりの三日月に乗って
  スロープ ほら 舞い上がる

岡田有希子「眠れぬ夜のAQUARIUS」より(アルバム「ヴィーナス誕生」に収録)

 「いい子だから、早く眠って。いつまでも起きていると、明日元気が出なくなるわよ。」王女は言いました。
 モモは、キラキラした目でウィンクして、ベッドに戻ると、おとなしく寝てしまいました。

116 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:33:00

 次の日、モモは、早く目を覚ましました。
そして、ふんわりした羽枕を眺めたり、侍女たちの寝ているベッドを、じっと見たりしました。
それから、やんちゃな子供のように、ベッドから飛び起き、ナンシーとクララの足をくすぐりました。

 ♪Pop Up Love Feeling わかってきたの
  夢がとびだす ドキ・ドキ・サイン
  Pop Up Love Feeling 浮気なボーイ・フレンド
  濡れたからだで 誘惑してね

岡田有希子「ポップ・アップ・リセエンヌ」より(アルバム「FAIRY」に収録)

と、モモは歌いました。

 三人は、一緒に部屋の外に飛び出し、踊っている太陽にキスし、それから、洗面台で顔を洗った後、タオルで拭きました。
それから、畑にある薬草を摘み取ってきました。薬草は、人間の薬になるのです。
 「さぁ、早くおいで!」と女王が呼びました。
 「黒パンと、クリームと、森の蜂の巣から採った蜂蜜の朝ごはんですよ。」
 さて、朝ごはんの席に着く前に、女王は、前の晩に作ったかばんを出してきました。
そして、モモは左の羽に掛けひもを通しました。ナンシーとクララは、じっとそれを見ていました。
 モモは、かばんを撫でた後、ボタンを開けて右の羽を突っ込みました。でも、何も言いませんでした。
 「気に入らないの?」女王はがっかりして、訊きました。
モモは、気に入ったというように、うなづいて、それから、「ありがとう!」と言いました。
 「この子は、シャイなのね。」と、女王はつぶやきました。

117 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:34:00

 さて、朝ごはんにかかると、モモはおいしそうに食べ、「もっと無いの?」と訊きました。
 「どうぞって言うの。」女王が言いました。
 「じゃ、どうぞ。もっとうんとたくさん。」とモモは言いました。
 王女が、朝ごはんを食べに、森の散歩から帰ってきました。
王女には、女王に話したい事があったのですが、侍女たちが外へ仕事に行ってしまうまで、その事を話し出しませんでした。
 「最近、この森に大きなブルドーザーを入れて自然を破壊し、修行施設を建てている邪悪なカルト宗教があるの。
その宗教の名前は、『オードリーの証人』とかいうらしいけど、夕べも、『カスガ尊師』と森の地主がトラブルを起こしていたわ。」
 「森の住人をいじめて、自然を破壊する悪い宗教というわけね。」と、女王が言いました。
 「モモちゃんを捕まえにくるかもしれないわ。」と、王女が話を続けました。
 王女は、お城の見張り塔に駆け上り、遠くを見渡しました。
そこでは、ブルドーザーが木々をなぎ倒し、地面は不自然に削られ、岩は、ダイナマイトで爆破されていました。
 「ご先祖様が、何千年と掛けて作ってきた自然をメチャメチャにするなんて、許せないわ!」
王女は、憤慨しました。

118 :119-230-51-108.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:35:00

 午後になって、王様が出張で訪れていた日本から帰ってきました。
 「お帰りなさい、お父様。」と言って、王女は、重いスーツケースを王様の手から取りました。
それから、モモを見て、「おまえの後ろにいる、その小鳥は新しいペットかね?」
 「ペットではありませんの。森の中で迷子になっていた勇敢なカナリアですわ。」
と、王女は言いました。
 「ハリエニシダの中にいたんです。私、この子を守ってあげたいんです。」
 王女は、王様に頼み込みました。
 「別に、可愛がってやるのは一向にかまわないけど、きちんと責任を持って可愛がってやれよ。」
と、王様は、きっぱり言いました。

 その夜、王女が、件のカルト宗教の話を王様にしました。
その話を聞いた王様は烈火の如く怒り、どんな手を使ってでも侵略者を壊滅に追い込むことを決断しました。
 王様は、モモを呼んでこう言いました。
 「君、悪の宗教のアジトに行って偵察できるかね?」
 「偵察って、何です? 僕にスパイ行為をしてこいという事ですか?」
 「そうだよ。」
 王様は、こともなげに答えました。
 モモは好奇心が強かったので、うなづいて、偵察の任務を引き受ける事を承諾しました。
 「モモ!気をつけるんだよ!『オードリー』は、危険でいっぱいだからね。」
と、王様は真面目な顔で言いました。
 モモは、余裕の微笑みを浮かべました。
 「僕、本当は危険が大好き。何だかうれしいな。」
 そして、モモは、ぴょんぴょん、飛んでいってしまいました。

119 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:41:00

 こうして、モモは、王国の一員になりました。
王女やナンシーやクララと一緒に、楽しく遊び、侍女たちは、モモをとても勇敢で頭のいいきょうだいだと思いました。
侍女たちは、どたばた歩くのに、モモは影のように音も無く、ふんわりと羽根が舞うように歩く事ができます。
侍女たちは、石垣をぐるっと回っていくのに、モモは、ひらり、それを飛び越えてしまいます。
三人は、どこへでも、一緒に行きました。
けれども、先頭に立つのは、モモでした。
 侍女たちは、ばちゃばちゃ、川を渡ります。けれども、モモは空を飛び、くちばしで魚を捕ることができました。
しばらく歩くと、海につきました。
 夏と呼ぶには遅すぎる季節でしたが、三人は海水浴をしました。
モモは、イルカと話をします。そして、歌を歌いました。

♪半袖シャツじゃちょっぴり 肌寒い季節 ひと気ない砂浜には 忘れられたパラソル
 楽しい夏がこのまま 続けばいいのに キャンパスに戻る時が 目の前に近づいてる
 あなたとバスに揺られ どこまでも行きたい 居眠りのふりして肩にもたれる私を
 優しく微笑み浮かべ 見つめるあなたが好きよ 想い出ひとつふえたら ふたりの夏休みにさよなら

岡田有希子「さよなら・夏休み」より(アルバム「シンデレラ」に収録)

けれども、侍女たちはイルカの頭を触りました。
 「しっ、しっ! あっちへ行け!」と言って、イルカは、侍女たちを尾びれで追い払い、海に沈んでいきました。
 「わたしは、人間の友達ではない。」
 「どうしてあんなことするんだろ。」モモは、不思議な心境になりました。

120 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:42:00
二人の侍女は、しょんぼりして、急いで浜辺に戻ってきました。
 「あたしたち、イルカに何も悪い事なんかしていないのに・・」
 「イルカって動物は、本当は海の神様なんだけど、姿を変えているんだよ。それに、イルカは元々優しい動物なので、
友達になると歌を歌ってくれるんだよ。」と、モモが言いました。
 「あたしたち、イルカと友達になりたい。」と言って、侍女たちはため息をつき、滑るように泳いでいくイルカを見送りました。
 海水浴からの帰り、ナンシーはがっかりしてうつむきながら歩き、クララはふてくされた顔で、
「イルカのくせに生意気よ!」などとつぶやきながら歩きました。
モモだけは、元気いっぱいで、はしゃぎながら飛び回っていました。

121 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:43:00

 その晩、ベッドに入ってから、モモは、楽しかった海水浴の事を考えました。
どうしたら、体力を消耗せずに長い距離を泳げるか・・などと。また、あのイルカに再会できたらいいな・・と。
そうしているうちに、モモは眠ってしまいました。
 王女が、音を立てないように寝室のドアを開け、モモに、
「大広間に来て。」と、囁きました。
こうして、二人は、そおっと廊下を通り抜け、大広間に向かいました。
 王女とモモが、足音を忍ばせて、廊下を抜け、大広間のほうへ行きますと、王様の姿が見えました。
 「こんな夜中に、何です?」と、モモが言いました。
 「君が、こんな時間にもかかわらず、顔を見せてくれて嬉しいぞ。どうか『オードリー』の偵察任務を成功させてくれ。」
と、王様が言いました。
 「どうか、成功させてみせます。」と、モモは答えました。
 「これから話す作戦内容は、トップシークレットなので、誰にも口外しないように。」と、王様が言いました。
王様の話す作戦内容を聞いて、少し不安になり、体がガタガタ震えました。
けれども、勇気をふるって、その恐ろしいカルト教団を倒すことを誓いました。
 「他に何か必要なものがあったら教えてくれ。物によっては輸入の手続きをしなければならないからな。」
王様は、モモに訊ねました。
 「えっと、今思いつく物は、トランジスタラジオ、ビタミン剤、目薬・・・かな。」
それを聞いた王様は、笑いをこらえきれずに、爆笑してしまいました。
「まぁ、突然呼びつけたりしたから、寝ぼけているのかもしれないが。それはともかく、適宜必要な物があれば教えてくれよ。」
王様は、そう言って、モモと誓いの握手をしました。

122 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:44:01

 九月の晴れた少しばかり肌寒い日でした。モモの腕時計は十四時を指していました。
彼は教団の信者を避けるように羽をすくめながら、『オードリーの証人』のスチール製のドアを素早く通り抜けました。
 玄関ホールはカビとぼろぼろになった段ボール箱の匂いがしました。
突き当たりの壁には、屋内に展示するには大きすぎるカラーの肖像画が掛けてあります。
描かれているのは、横幅が一メートル以上もあろうかという巨大な顔だけ。
三十五歳くらいの男の顔で、豊かな黒い口ひげをたくわえ、いかついが整った目鼻立ちをしています。
モモは階段のある方向へ向かいました。
階段の踊り場には、巨大な教祖の顔のポスターが見つめていました。
こちらがどう動いてもずっと目が追いかけてくるような、薄気味悪いポスターでした。
ポスターの下には『カスガ尊師と一緒に、汚れた世界を救済しよう』というキャプションがついていました。
 修行部屋に入ると、教祖の朗々とした歌がスピーカから流れていました。

 ♪尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  
  過去の尊師、現代の尊師、未来の尊師、尊師、尊師

  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師

 モモの背後では、相変わらずスピーカから教祖の洗脳ソングが流れていました。

123 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:45:00

 しかし、それよりも問題なのは、施設内のあちこちに高感度マイクと暗視対応の監視カメラが設置されている事でした。
羽音を立てるくらいは可能だとしても、モモがそれ以上の音を立てると、どんな音でもマイクが拾ってしまいます。
さらに、監視カメラの視界内に留まっている限り、音だけでなく、彼の行動も捕捉されてしまうのでした。
もちろん、いつ見られているのか、いないのかを知る術はありません。
どれほどの頻度で、またいかなる方式を使って監視しているのかを考えても、所詮あてずっぽうでしかありませんでした。
教団内の誰もが始終監視されているということすらあり得ない話ではないでしょう。
しかしいずれにせよ、教祖はいつでも好きな時に監視システムに接続できるのでした。
彼の立てる物音は全て集音され、暗闇の中にいるのでもない限り、行動の一つ一つにいたるまで監視されていると想定して偵察しなければなりませんでした。

 真夜中のことでした。モモの忍び込んでいる修行施設では、信者が仕切られた小部屋に閉じこもり、大きなモニターに向かい合っていました。
『S弁護士殺害計画』と題された洗脳ビデオの準備でした。
彼が見たのは、若い女性でした。名前は知りませんでしたが、出版部門でワーク(註:教団用語で仕事の意味)をしていることは知っていました。
想像するに―彼は何度か彼女が手にスパナを握って輪転印刷機を修理しているのを見かけていた―
彼女は輪転印刷機の運転操作に関わる仕事に従事しているのでしょう。
目鼻立ちのくっきりした娘で、年の頃は三十歳くらい。豊かなロングヘアーは黒く、東洋的な美しい顔立ちで、運動選手さながらの機敏な身のこなし。
『反スパイキャンペーン』の象徴である細いピンクの飾り帯が作業着の上に幾重にも巻かれています。
形のいいヒップを際立たせる締め具合でした。

124 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:46:00

 実のところを言うと、モモは初めて見かけた時から彼女を怪しいと思っていました。
理由は分かっていました。彼女がいかにもという感じで身の回りに堪えている雰囲気―何事も完璧でなければ気が済まない―
のせいでした。
彼は、ほとんどの女性を、特に若くて美しい女性を見る時は、少し距離をおいて見ることにしていました。
誰よりも頑固に教団を信奉し、教祖の説法を鵜呑みにして、スパイの真似事をやっては非正統派を嗅ぎ付けるのは、いつだって女性、
なかでも若い女なのです。
しかし、特にこの娘はたいていの女性よりずっと危険だ、と彼は強く感じていました。
以前、教団の庭で目が合った時、彼女は横目でこちらの内奥(ないおう)まで貫き通すように睨みつけ、心がしばし、恐怖感で溢れました。
教団の最高幹部かもしれないという考えさえ脳裏をよぎりました。
そんなことはまずありえないでしょうけれども、それでも奇妙な不安感は拭えず、彼女が近くに来ると、不安に恐怖と敵意さえ感じるのでした。

 もう一人、彼女と同じように小部屋に閉じこもり、洗脳ビデオを見ていたワカバヤシと言う男がいました。
【最高幹部】の一員で、何かとても重要な雲の上のポストを占めていて、モモにはその職務がどんなものであるのかほとんど見当もつかないのでした。
最高幹部の象徴であるエメラルドグリーンのクルタ(修行服)を着て、モニターの前で叫ぶように歌っていました。

 ♪一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  悪業を数える 悪業を数える
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ一つ裁くぞ
  嘘をついてもわかるぞ

  わたしはやってない 潔白だ
  わたしはやってない 潔白だ

オウム真理教(現Aleph)テーマソング「エンマの数え歌」より引用

125 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:46:59
ワカバヤシは大柄で逞しい体をしており、首は太く、顔には半ば俗世間を見下したような残忍な表情が浮かんでいました。
その恐ろしげな風体にもかかわらず、彼の仕草にはある種の魅力がありました。
鼻の上で始終眼鏡の位置を直すという癖がありましたが、この癖は妙に相手に好感を抱かせるものでした。
 しかしいずれにせよ、もし何とか彼と二人きりになれたら、腹を割って話をしてもいいという気にさせる雰囲気の持ち主でした。
モモはこうした推測の正しさを確かめようとしましたが、実際問題として、彼には確かめようがありませんでした。
 次の瞬間、油の切れた巨大な機械の発するようなおぞましく耳障りな音が集団修行場の奥の大型スピーカから飛び出してきました。
歯が浮き、首の後ろで羽が逆立つような不快感を催させる音。『尊師マーチ』が始まりました。
 いつものように【尊師】カスガ尊師の顔が大型スクリーンに現われました。

 ♪尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師
  尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師

  オードリーの尊師 世界の尊師 地球の尊師
  尊師 尊師

  光を放ち 今立ち上がる 若きエースに帰依しよう
  僕らのオードリーを守るために 尊師の力が必要だ
  尊師 尊師 カスガ尊師

『尊師の説法』のプログラムはその日によって違いましたが、カスガ教祖が登場しない日はありませんでした。

126 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:50:00

 カスガ教祖の姿が消えていました。ある朝のこと、彼は道場に現われませんでした。
口の悪い数人の信者が彼の雲隠れについてあれこれ言いましたが、翌日になると誰も彼の事を話題にしなくなりました。
数日後にモモは戸籍局の入口にある掲示板を見ました。
掲示の一つは印刷された最高幹部の名簿で、教祖であるカスガも当然メンバーの一人でした。
最高幹部のリストは前とほとんど変わらないように見えました―マジックで塗りつぶされた印もない―
けれども、一人分だけ短くなっていました。それで十分だったのです。
カスガ教祖は存在しなくなった。いや、最初から存在していなかったことになっているのです。

 凍り付くような寒さが続きました。迷宮のような施設では、空調の効いた教祖とその家族の部屋と最高幹部の部屋では一定の温度が保たれていますが、
サマナ(出家信者の呼称)の部屋は、足が凍傷になるほど冷たく、おぞましい悪臭を放っていました。
 
 選挙出馬の準備がすっかり佳境に入り、どの省のサマナも超過ワーク体制に入っていました。
街宣活動、集会、演説会、講演、教祖の顔に似せたかぶり物をかぶって街を練り歩く活動、選挙活動のテレビ番組制作など、
準備しなくてはならないことが山ほどありました。
他にも、観客席の組み立て、教祖を模した人形の制作、スローガンの案出、テーマソングの創作、デマの流布、写真の捏造などです。
出版部門に所属するカオリの所属する班は機関誌の印刷業務から外れて、目下、王国をネガティブキャンペーンする内容を書いた
シリーズものの小冊子を作るのに大わらわでした。
 以前に比べて、警察の事情聴取が頻繁に行われるようになり、ときおり、教祖を逮捕しに来るなどという突飛な噂が飛び交う事さえありました。
 選挙出馬のテーマソングとなるはずの新曲(タイトルは『オードリー、魔を祓う春日の歌』)はすでに完成していて、
のべつまくなしに大型スピーカから流れていました。

127 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:51:00
シンセサイザーで打ち込んだだけの安っぽいリズムで、とても楽曲と呼べるような代物ではなくて、
シンセサイザーがひたすらピコピコ鳴るだけのものでした。
行進する足音に合わせて数十人の信者がその曲を歌うと、恐ろしいほどでした。

『オードリー、魔を祓う春日の歌』

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
光を放ち 一人立ち向かう
救済者の要石 それが純

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
苦悩を背負い 一人指し示す
救済者の道しるべ それが純

じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 じゅじゅじゅ じゅじゅじゅじゅ純 純 純 純
春日純 春日純 春日純 春日純
至福の泉を ただ一人悟る
救済者の救済者 それが純

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日
オードリー 春日・・・ (F.O.)

128 :119-230-38-200.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:52:00

 庶民たちはその曲を気に入って、真夜中の繁華街では、まだ人気のあるプリンセスプリンセスの「Diamonds」とこの新曲が競い合うのでした。
 信者によって組織されたワーク部隊が選挙出馬に備えて、街の準備をするのであります。
横断幕を縫い、ポスターを貼り、駅前にのぼりを立てて、宣伝カーでテーマソングを流しながら宣伝し、
しまいには、対立する候補者のポスターをスプレーで塗りつぶしたり、逃げ足の速い信者がはがした後、引き裂いて燃やしてしまうなどの違法行為も行われました。

 ついに、選挙の結果を発表する日がきました。しかし、結果は見るも無惨な惨敗でした。
選挙で惨敗した事に対して、春日教祖は少しも反省しませんでした。
幹部が度が過ぎる宣伝活動とか選挙での違法行為とか前年の弁護士失踪事件で疑惑をかけられている件とかについて話し始め、
教祖を諌めると、彼はきっぱり反論し、
 「そうした事実は全くない。全部マスコミのでっちあげだ!これは、国家権力の陰謀だ!!」と言ったのでした。
幹部がそうした意見に固執して話を止めないと、教祖はふて寝してしまい、幹部を困惑させました。
 ある意味では、オードリーの世界観の押しつけは、皮肉にもそれを理解できない人々の場合に最も成功していると言えました。
なぜなら、現実に何が起こっているのかに気づくほど、社会の出来事に強い関心を持ってもいないからです。
理解力を欠いていることによって、かれらは正気でいられるのです。
かれらはただひたすら教祖の価値観を鵜呑みにするだけで、自分で物事を検証したり考えたりする訓練をほとんど受けていないのですから。

129 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:56:00

 教団が総力を結集して出馬した選挙に惨敗してから、三年以上の月日が過ぎました。

 モモは、自分がどこにいるのか分かりませんでした。おそらく監禁用の独房のなかにいるのでしょう。
しかし、確かめる術はありませんでした。
 彼のいるのは、天井が高く窓の無い監房のような所で、壁は無機質なコンクリートでできていました。
天井には冷たい蛍光灯の光が溢れていて、低く唸るような教祖の歌がひっきりなしに聞こえました。
独房には必要最低限の設備しか無く、木製の棚があるのみでした。
それが切れているのは網でできたドアの所と、プラスチック製のおまるが据え付けられているドアの反対側だけです。
洗脳用モニターはそれぞれの壁に一つ、計四台が設置されています。
 モモは下腹部に鈍い痛みがありました。それは独房に放り込まれてから、ずっと続いていました。
それと同時に空腹でもありました。モモはこうつぶやきました。
 「最後に食べてから一日以上は経っているのかもしれない、いや二日間かもしれない。
スパイとして逮捕されたのが朝だったのか夜だったのか、今もって分からないし、恐らく今後も知ることはないだろう。」
食事は一度も与えられていませんでした。
 彼は両方の羽を腹の上で組み合わせたまま、狭い独房でできるだけ身動きしないで座っていました。すでに静かに座ることを学んでいました。
勝手に動くと、独房に備え付けられたスピーカから怒声が飛んでくるからです。
 「モモ!」スピーカから看守の声が聞こえてきました。
 「スパイ九七九号、マジカル・モモ! 監房では独り言をつぶやくな!」
 彼は再び両方の羽を腹の上で組み合わせ、不動の姿勢で座りました。

130 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:57:00

 しかし、食べ物への渇望がどんどん募ってきます。
たとえ一切れのニンニクであっても口に入れたかったのです。
かばんのポケットにお守りのニンニクが入っていることを思い出しました。
しかし、逮捕された時にニンニクの匂いがしたため、彼は下腹部を殴られ、お守りのニンニクを取り上げられそうになったことも思い出しました。
 「何だそのニンニクは!」
 モモを取り調べた幹部が一喝しました。
彼は怯えながら答えました。
 「これは食べ物なんかではありません。お守りです。」
幹部は彼に猜疑心をもって切り返しました。
 「馬鹿者、ニンニクというのは食べる物に決まっているだろうが。」
幹部はこう続けて言いました。
 「それとも、何かい? おまえの国ではニンニクをお守りにする習慣があるとでも言うのか?」
彼は恐怖のあまり声も出なくなって、「そうだ」と言わんばかりにうなづきました。
幹部は説教臭い口調で、最後にこう言いました。
 「尊師はニンニクが大嫌いなんだよ。ニンニクは悪魔の食べ物だ。あんな物は人間が食べる物じゃない。」
 結局、食べたいという気持ちが恐怖に勝ったのです。
彼はポケットに羽を滑り込ませてニンニクを一切れ食べました。

131 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 13:58:00

 モモは独房に入れられた瞬間から、暗闇も昼の光も見ていないのでした。
その上、スタンガンのような物を頭に当てられ、記憶も途切れ途切れになっていました。
 下腹部に最初の殴打を受けたのが悪夢の始まりでした。
後になって悟ったのですが、あのとき起きたことは単なる予備手順、スパイならほぼ例外無く受けなければならないありきたりの取り調べでした。
教団へのスパイ行為、破壊工作をはじめ、誰しも当然のこととして自白しなければならない犯罪項目はいくつもあるのです。
自白した場合は紋切り型の手続きですが、拷問された場合は生半可なものではありません。
何度打擲(ちょうちゃく)されたのか、それがどのくらい続いたのか、彼には記憶がありませんでした。
いつもワインレッドのクルタに身を包んだ男が五、六人、一斉に襲ってくるのでした。
拳骨だったり、電話帳の束だったり、あるいは特殊警棒だったり、ブーツの踵だったりと様々でした。
しまいには、拳が振り上げられたのを見ただけで、でっちあげであろうがなかろうが罪を犯しましたとすんなり自白してしまえという気になるのです。
そうかと思うと、初めに何も自白などするものかと決意することもあります。
そんな時は、拷問による激しい痛みの合間に仕方なく吐いてしまう言葉以外は一切口にしないのです。
ところがまた、弱気になってやむを得ず妥協しようと思うこともあり、自分自身に
 「自白してしまおう、だが、まだだ。痛みが耐えられなくなるまで頑張らなくては。あと三回蹴られたら、あと二回蹴られたら、
その時にはお望み通りの事を教えてやろう。」と言い聞かせるのでした。

132 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 14:02:00

 現実の殴打は次第に少なくなり、恐喝の意味あいが大きくなりました。
彼の答えが満足のいかないものであったときには、いつでも殴打が待っているぞという恐怖として作用したのです。
取り調べをするのもワインレッドのクルタ姿のごろつき幹部からエメラルドグリーンのクルタ姿のインテリ幹部に変わっていきました。
この新しい幹部はモモに軽い苦痛を与え続けるようにしてはいましたが、苦痛に主眼を置いているわけではありませんでした。

 教団幹部の中にはまだ完全に洗脳されていなくて、心の優しい人も少数ではありますがいました。
四十歳ぐらいでしょうか、背が高く、豊かな巻き髪の女性が現われました。
 「ごめんなさいね。こんな所に閉じ込めちゃって。」と女性幹部は言いました。
 「あなたをこんな所に閉じ込めるつもりはなかったんだけど、あの下司連中どもが暴走してしまったの。
まったく、社会や世間の常識ってもんを知らない奴らだわ。」と彼女は続けました。
 「もう大丈夫よ。」女性幹部はそう言うと、目を閉じてモモの背中をさすり、もう一度彼を見ました。
そしてすぐに気に入ったようでした。器用な手で彼を抱き上げ、自分の方に引き寄せました。
 「名前は何ていうの?」女性幹部が言いました。
 「マジカル・モモ、モモって呼んで。」モモが言いました。
 「えっ、モモちゃんかしら?」女性幹部が言いました。
 「おかしなものね、あたしの以前飼っていたカナリアもモモっていう名前なの。こりゃひょっとして・・」と女性幹部が感傷的になって付け足しました。
 「あたし、あなたの母さんかもしれないわよ!」
 モモは思いました―本当に母さんかもしれない―

133 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 14:03:00

 女性幹部は彼に、温かいスープにパン、コーヒー(一般の信者は飲む事を禁止されている)をご馳走しました。
食事が終わってから彼の毛並みを整え、それから白衣に着替えて脈を測り、反射神経や脚気を調べ、目蓋をめくり、
骨折箇所を探すために身体中を触診しました。
最後に、精神安定剤の注射を打とうとした時、
 「ぼ、僕を殺さないよね・・・」と怯えるように彼は言いました。
 「大丈夫よ。これは精神安定剤だからね。あたし、こう見えても以前看護婦をやっていたのよ。」
と言って彼を眠らせるために注射を打ちました。

 こうしてモモは、女性幹部が教祖を説得した事もあってか、教団施設での監禁から解放されました。
半年ぶりにお城へ帰ることができたのです。

 お城に帰ったモモは、日記を兼ねたレポートを書き始めました。

134 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 14:04:00

 1994年4月4日

 信者向けの教団が制作したテレビ番組。全てカスガ教祖の洗脳番組。とても面白いのが一つ。
世界がハルマゲドンで滅亡する。信者がひどく喜んだのは、とてつもなく太った大男がヘリコプターから降りてきて、
『トゥース』と宗教の儀式をするショット。
最初は核戦争で破滅した世界を見て、教祖が憤慨する姿。
次の場面では米軍のヘリコプターが彼をマシンガンで攻撃するシーン。
彼の身体じゅうに穴があき、周囲の土がピンクに染まる。
そしてその穴からマグマが注入され、彼の怒りが爆発する。
マグマはミサイルのように空に放たれ、米軍のヘリコプターを撃破する。
信者はその撃破するシーンを見て拍手喝采。
それから子どもを満載した救命ボートとその頭上を旋回するヘリコプターのショット。
中国人とおぼしき中年の婦人が舳先に座り、三歳くらいの男の子を抱いている。
男の子は恐怖のあまり泣き叫び、婦人の胸元に顔を埋めている。彼女の体に巣穴を掘って隠れようといわんばかりに。
婦人は自分も恐怖のために顔面蒼白になりながら、男の子を抱え、なだめている。
その間、自分の腕で銃弾が防げると思い込んでいるのか、できるだけ男の子を庇おうとする。
するとヘリコプターがかれら目がけてミサイルを発射、恐ろしい爆風、ボートは木っ端微塵。
その後に天使になった子供が天に昇っていく素晴らしいシーン。
こんなシーンがこれでもかこれでもかと続く―

135 :119-230-48-32.eonet.ne.jp:2010/05/14(金) 14:05:00

 モモは久しぶりにペンを使って字を書きました。
しかし、しばらく字を書いていなかったせいで手が痙攣してしまい、書くのを止めました。
王様に報告するためとはいえ、どうしてこんなつまらぬ文章を書く気になったのか自分でもわかりませんでした。
しかし奇妙なことに、そうやって書き連ねているうちに、教団に消された記憶を、ほとんど書き留めることができそうなほど鮮明に浮かび上がってきました。
これで記憶を取り戻せることにようやく気づいて、今日から日記風のレポートを始めようと心に決めました。


以上で第一部を終わります。



この物語を書くにあたって参考にした本

「こぎつねルーファスのぼうけん」

アリソン・アトリー 作
石井桃子 訳

岩波書店 1979年発行


「一九八四年[新訳版]」

ジョージ・オーウェル 作
高橋和久 訳

早川書房 2009年発行

136 :壁に耳あり、障子にメアリーさん ◆Iam/CHoCHo :2010/05/15(土) 14:34:48
なぜ、オードリーにしようと思ったのですか?

137 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:17:00

>なぜ、オードリーにしようと思ったのですか?

この作品の着想点
オードリーの春日さんをヒゲぼうぼうにして髪を伸ばし放題にし太らせれば、麻原彰晃に似ているのではないかというのがもともとの着想点でした。
確かにご両人ともメタボ気味で、丸い輪郭の優しそうなオッサン顔という点では相通ずるものがあるような気がします。

余談ですが、この作品はジョージ・オーウェルの有名な小説である「1984年」のパロディです。


『マジカル☆モモ 』(タイトル変更、再構成版)

【重要】2010年5月15日追記

この話は一部著作権を侵害している箇所があります。
また、名誉毀損ともとれる表現もあります。
そのことをご承知の上、お読みいただけたらと思います。

138 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:18:00

『マジカル☆モモ 』

 ある森に、一羽の、黄色いカナリアがいました。このカナリアは、パパとママとはぐれて、広い森のなかに、ひとりぼっちで住んでいました。
 そして、ある夕方、カナリアが、ハリエニシダの中で泣いているところを、王女が見つけたのでした。
王女は、小さいすすり泣きの声、それから、悲しげに鼻を鳴らす音を聞きつけて、足を止めました。
 「おや、かわいそうなカナリアさんがいるわ。」と、王女は言いました。
 王女は、ポシェットを石の上におきました。そして、黄色い花の咲いているハリエニシダをかきわけて、その奥にいたカナリアを、じっと見ました。
カナリアの目は、薄暗がりの中で、金色に光り、鼻をひくひくさせていて、しっぽの先のほうだけが黄色くて、その他の部分は汚れていました。
 「まあ、カナリアちゃん、なぜママのいる、お家へ帰らないの?」
王女は、優しく訊きました。
 「ママとはぐれちゃったんだ。」と、カナリアは、とても悲しそうに言いましたが、その時、大きな涙のつぶが、ふたつ、カナリアの鼻をつたって、
ぽたりと、地面に落ちました。
 王女は、カナリアがかわいそうで、どうしていいか、解らなくなりました。

139 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:19:00

王女は、自分の楽しい城のことを考えました。
 「この可愛らしいカナリアと一緒にいられれば・・」と、王女はつぶやきました。
 「お城に連れて帰ることもできないじゃないけど―でも、カナリアって事になると!
小鳥って事になると!お父様が、なんと言うかしらねえ。」
 カナリアは、金色の目で、王女をじっと見ました。
 「お腹、すいちゃった。」とカナリアは言いました。
 「あなた、素敵な歌を歌える?」王女は訊きました。
 カナリアは、こっくりしました。
 「じゃ、あなたのこと、試してみることにするわ。一緒においで。」
 こういって、王女は、ポシェットをとりあげて、歩き出しました。
 カナリアは、羽で涙を拭き、王女のあとから、飛んでついていきました。
 小さなカナリアが、丘の上の木々に囲まれた、王女の城に住むことになったのは、こういう理由からでした。
 王女は、古い、立派な城に住んでいました。玄関のドアの上からは、シダが覆いかぶさり、玄関の柱には、ツタがはっていて、風格のあるたたずまいです。
あまり遠くないところに、小川が流れ、野菜畑もありました。その畑で、農民は、薬草や、野菜や、大豆や、ライ麦を作っていました。
 王女とカナリアが、城のそばまでくると、玄関のドアが、ぱっと開いて、女王が現れました。
 「やっと帰ってきたわね。」と言って、女王は、ポシェットを王女の手から取りました。
それから、カナリアをじろじろ見ながら、「あなたの後ろにいる、その小さい小鳥は、何かしら?」
 「わたしの見つけた森で迷子になったカナリア。」と王女は言いました。

140 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:20:00
 「ハリエニシダの中にいたの。わたし、この子を守ってあげたいんです。」
王女は、きっぱり言いました。
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は、考え込みながら言いました。
 「しかし、野生の動物がどんなものかは、あなたも知っているでしょう。」
 「この子は、別なのよ。」
と言って、王女は、女王のほうへ、(この子はこんなに可哀想な思いをしているじゃないの)と言うように首を振りました。
 「この子は、素敵なカナリアなのよ。この子の羽の形を見れば、わかるわよ。」
 「そりゃ、あなたのする事だから、間違いはないけど・・」と、女王は繰り返して言いました。
 「しかし、それにしても汚いわね。」
 「この子は、私がきちんと洗ってあげるわよ。水に溶けるわけじゃあるまいし。」と、王女は言いました。
それから、王女は、この不思議なカナリアを、じっと見ている、自分の侍女たちに言いました。
 「ほら、このカナリアが、あなたたちの新しいパートナーよ。」

141 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:21:00

 そして、家の中に入ると、カナリアを侍女たちのそばに連れていきました。
 「さぁ、ナンシーとクララ、このカナリアちゃんの座る場所を作っておやり。これから、一緒に住むんです。
この子の名前はね、マジカル・モモ、『モモちゃん』って呼んであげてね。」
ナンシーは、目をまばたきさせた後、優しく微笑みました。
一方、クララは彼の愛らしさに嫉妬するかのように、顔をしかめました。
けれども、侍女たちは、ソファの上へ、カナリアの座る場所を作ってやりました。
すると、疲れ果てたカナリアは、ナンシーとクララの間へ、倒れ込んでしまいました。
つんと、鼻をつくようなハリエニシダの匂いがしました。侍女たちは、それがいやでした。
 王女は、ライ麦パンとスープを、テーブルの上に乗せてやりました。
二人の侍女は、がつがつ、それを食べました。
モモは、ゆっくりとごちそうを食べていました。
 「こんなにたくさん食べきれないよ。」
 「食べきれなければ、残してもいいわよ。」王女は、そう言って、食べ終わるまでそばで見守っていました。

142 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:22:00

 「今日は、お風呂の日よ。」と、王女が言いました。
 モモはうれしそうに羽をばたつかせました。久しぶりに水を浴びることができるからです。
 王女が、バスルームに案内して、湯船にお湯を入れ、それを泡立てました。
まず、ナンシーが、湯船につかり、その後、大きなバスタオルで体を拭きました。
それから、クララのお風呂も、手早く、済みました。
 最後に、汚れたモモを洗う番になりました。王女が、彼をお湯に入れました。
それから、石けんを付け、彼の羽の汚れが落ちるまで、ごしごし、こすりました。
 「僕、こんなにきれいになって、嬉しい。」
 細くてきれいな王女の手で、体中をもみくちゃにされながらも、洗ってもらえた事に、彼は嬉しくなって泣き出しました。
 そこへ、彼女が、シャワーのお湯をいっぱい、頭の上から浴びせかけましたので、モモは驚いて、飛び跳ねました。
 「熱いっ!」
申し訳なさげに、王女が言いました。
 「あらっ、温度調節が間違っていたわ。驚かせてごめんなさいね。」
モモは、答えました。
 「ううん、大丈夫。」
王女は、きれいになったモモを見て言いました。
 「さあ、これで、きれいになったわ。」
 モモはバスタオルを取り、それを王女の手に渡しました。
彼女は、モモを暖炉の前に連れて行き、体を拭いてやりました。
彼の体をこすりながら、王女は楽しい歌を歌いました。

 ♪腕につかまって 歩くのが夢だった
  私は いつでも あなただけのプリンセスよ
  このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって

岡田有希子「リトルプリンセス」より

143 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:23:00

 女王はシンセサイザーを弾き、ナンシーはエレキを、クララはベースをそれぞれ弾きました。
それが、とても面白かったので、モモは歌詞を覚えて、

 ♪私は いつでも あなただけのプリンセスよ
  このまま 手を取り おとぎの国へ連れてって

と、歌いました。
 王女は、ラベンダー水を含ませたタオルでモモの体を拭いてやり、その後、またブラシでよくこすってやりましたので、
彼の毛並みは黄色く、金色に輝きました。
 「もうこれで、だれも、野生のカナリアと解らないわ。」と、王女は言いました。
 「邪悪なカルト宗教のスパイは、鉄砲をもってあなたを追いかけないし、そこの教団が野に放っている野犬がストーキングする事もないわ。
すっかり、匂いを変えてあげたんですもの。もう敵の事を、心配する事はないのよ。」
 それから、王女が、もう一つ、ベッドの用意をしましたので、ナンシーとクララとモモは、寝室へ駆け込みました。
ここは、城の上階にある部屋で、大きな窓があり、バルコニーがついていました。
 モモは飛び回ったり、ベッドの上を転がっていたり、窓から月をのぞいたりしました。
 「お月様、僕の友達だよ。僕、お月様を知ってるんだ。」
と、言って、彼は月のほうへ手を振ってみせました。
 「お月様と友達ですって。ハハハッ・・あの子バカじゃないの。」
と、クララは、ナンシーに小さい声で言いました。
 王女がやってきて、モモをくるんでやりながら言いました。
 「ゆっくり眠ってね、モモちゃん。これから、私たちが、あなたの面倒を見てあげるからね。」
彼は、王女に優しくうなづきました。

144 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:24:00

 その夜、三人が寝てしまってから、女王は、針箱の引き出しから、丈夫な布を取り出して、
モモのために、おしゃれで丈夫なかばんを作ってやりました。
 「このかばんを持ったなら、あの子、きっと素晴らしい仕事をしてくれる。」
と言って、女王は、かばんにボタンを付け、ポケットにお守りのニンニクを入れてやりました。
 「でも、少し甘やかしすぎかしら。」かばんを縫いながら、女王が言いました。
 王女は、寝室のほうを見ました。すると、モモは、窓をすりぬけて、外に出ようとしているところでした。
 「おや、モモちゃん、何しているとこ?」王女は言って、彼のしっぽを捕まえました。
 「ちょっとお月様に、歌を歌ってやろうと思ったんだ。」と、モモは言いました。

 ♪あなたの星座は AQUARIUS
  めざして今 TWINKLE GIRL
  となりの三日月に乗って
  スロープ ほら 舞い上がる

岡田有希子「眠れぬ夜のAQUARIUS」より(アルバム「ヴィーナス誕生」に収録)

 「いい子だから、早く眠って。いつまでも起きていると、明日元気が出なくなるわよ。」王女は言いました。
 モモは、キラキラした目でウィンクして、ベッドに戻ると、おとなしく寝てしまいました。

145 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:25:00

 次の日、モモは、早く目を覚ましました。
そして、ふんわりした羽枕を眺めたり、侍女たちの寝ているベッドを、じっと見たりしました。
それから、やんちゃな子供のように、ベッドから飛び起き、ナンシーとクララの足をくすぐりました。

 ♪Pop Up Love Feeling わかってきたの
  夢がとびだす ドキ・ドキ・サイン
  Pop Up Love Feeling 浮気なボーイ・フレンド
  濡れたからだで 誘惑してね

岡田有希子「ポップ・アップ・リセエンヌ」より(アルバム「FAIRY」に収録)

と、モモは歌いました。

 三人は、一緒に部屋の外に飛び出し、踊っている太陽にウィンクし、それから、洗面台で顔を洗った後、タオルで拭きました。
それから、畑にある薬草を摘み取ってきました。薬草は、人間の薬になるのです。
 「さぁ、早くおいで!」と女王が呼びました。
 「黒パンと、クリームと、森の蜂の巣から採った蜂蜜の朝ごはんですよ。」
 さて、朝ごはんの席に着く前に、女王は、前の晩に作ったかばんを出してきました。
そして、モモは左の羽に掛けひもを通しました。ナンシーとクララは、じっとそれを見ていました。
 モモは、かばんを撫でた後、ボタンを開けて右の羽を突っ込みました。でも、何も言いませんでした。
 「気に入らないの?」女王はがっかりして、訊きました。
モモは、気に入ったというように、うなづいて、それから、「ありがとう!」と言いました。
 「この子は、シャイなのね。」と、女王はつぶやきました。

146 :119-230-91-23.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:26:00

 さて、朝ごはんにかかると、モモはおいしそうに食べ、「もっと無いの?」と訊きました。
 「どうぞって言うの。」女王が言いました。
 「じゃ、どうぞ。もっとうんとたくさん。」とモモは言いました。
 王女が、朝ごはんを食べに、森の散歩から帰ってきました。
王女には、女王に話したい事があったのですが、侍女たちが外へ仕事に行ってしまうまで、その事を話し出しませんでした。
 「最近、この森に大きなブルドーザーを入れて自然を破壊し、修行施設を建てている邪悪なカルト宗教があるの。
その宗教の名前は、『オードリーの証人』とかいうらしいけど、夕べも、『カスガ尊師』と森の地主がトラブルを起こしていたわ。」
 「森の住人をいじめて、自然を破壊する悪い宗教というわけね。」と、女王が言いました。
 「モモちゃんを捕まえにくるかもしれないわ。」と、王女が話を続けました。
 王女は、城の見張り塔に駆け上り、遠くを見渡しました。
そこでは、ブルドーザーが木々をなぎ倒し、地面は不自然に削られ、岩は、ダイナマイトで爆破されていました。
 「ご先祖様が、何千年と掛けて作ってきた自然をメチャメチャにするなんて、許せないわ!」
王女は、憤慨しました。

147 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:29:00

 午後になって、王様が出張で訪れていた日本から帰ってきました。
 「お帰りなさい、お父様。」と言って、王女は、重いスーツケースを王様の手から取りました。
それから、モモを見て、「おまえの後ろにいる、その小鳥は新しいペットかね?」
 「ペットではありませんの。森の中で迷子になっていた勇敢なカナリアですわ。」
と、王女は言いました。
 「ハリエニシダの中にいたんです。私、この子を守ってあげたいんです。」
 王女は、王様に頼み込みました。
 「別に、可愛がってやるのは一向にかまわないけど、きちんと責任を持って可愛がってやれよ。」
と、王様は、きっぱり言いました。

 その夜、王女が、件のカルト宗教の話を王様にしました。
その話を聞いた王様は烈火の如く怒り、どんな手を使ってでも侵略者を壊滅に追い込むことを決断しました。
 王様は、モモを呼んでこう言いました。
 「君、悪の宗教のアジトに行って偵察できるかね?」
 「偵察って、何です? 僕にスパイ行為をしてこいという事ですか?」
 「そうだよ。」
 王様は、こともなげに答えました。
 モモは好奇心が強かったので、うなづいて、偵察の任務を引き受ける事を承諾しました。
 「モモ!気をつけるんだよ!『オードリー』は、危険でいっぱいだからね。」
と、王様は真面目な顔で言いました。
 モモは、余裕の微笑みを浮かべました。
 「僕、本当は危険が大好き。何だかうれしいな。」
 そして、モモは、ぴょんぴょん、飛んでいってしまいました。

148 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:30:00

 こうして、モモは、王国の一員になりました。
王女やナンシーやクララと一緒に、楽しく遊び、侍女たちは、モモをとても勇敢で頭のいいきょうだいだと思いました。
侍女たちは、どたばた歩くのに、モモは影のように音も無く、ふんわりと羽根が舞うように歩く事ができます。
侍女たちは、石垣をぐるっと回っていくのに、モモは、ひらり、それを飛び越えてしまいます。
三人は、どこへでも、一緒に行きました。
けれども、先頭に立つのは、モモでした。
 侍女たちは、ばちゃばちゃ、川を渡ります。けれども、モモは空を飛び、くちばしで魚を捕ることができました。
しばらく歩くと、海につきました。
 夏と呼ぶには遅すぎる季節でしたが、三人は海水浴をしました。
モモは、イルカと話をします。そして、歌を歌いました。

♪半袖シャツじゃちょっぴり 肌寒い季節 ひと気ない砂浜には 忘れられたパラソル
 楽しい夏がこのまま 続けばいいのに キャンパスに戻る時が 目の前に近づいてる
 あなたとバスに揺られ どこまでも行きたい 居眠りのふりして肩にもたれる私を
 優しく微笑み浮かべ 見つめるあなたが好きよ 想い出ひとつふえたら ふたりの夏休みにさよなら

岡田有希子「さよなら・夏休み」より(アルバム「シンデレラ」に収録)

けれども、侍女たちはイルカの頭を触りました。
 「しっ、しっ! あっちへ行け!」と言って、イルカは、侍女たちを尾びれで追い払い、海に沈んでいきました。
 「わたしは、人間の友達ではない。」
 「どうしてあんなことするんだろ。」モモは、不思議な心境になりました。

149 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:31:01

二人の侍女は、しょんぼりして、急いで浜辺に戻ってきました。
 「あたしたち、イルカに何も悪い事なんかしていないのに・・」
 「イルカって動物は、本当は海の神様なんだけど、姿を変えているんだよ。それに、イルカは元々優しい動物なので、
友達になると歌を歌ってくれるんだよ。」と、モモが言いました。
 「あたしたち、イルカと友達になりたい。」と言って、侍女たちはため息をつき、滑るように泳いでいくイルカを見送りました。
 海水浴からの帰り、ナンシーはがっかりしてうつむきながら歩き、クララはふてくされた顔で、
「イルカのくせに生意気よ!」などとつぶやきながら歩きました。
モモだけは、元気いっぱいで、はしゃぎながら飛び回っていました。

150 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:32:02

 その晩、ベッドに入ってから、モモは、楽しかった海水浴の事を考えました。
どうしたら、体力を消耗せずに長い距離を泳げるか・・などと。また、あのイルカに再会できたらいいな・・と。
そうしているうちに、モモは眠ってしまいました。
 王女が、音を立てないように寝室のドアを開け、モモに、
「大広間に来て。」と、囁きました。
こうして、二人は、そおっと廊下を通り抜け、大広間に向かいました。
 王女とモモが、足音を忍ばせて、廊下を抜け、大広間のほうへ行きますと、王様の姿が見えました。
 「こんな夜中に、何です?」と、モモが言いました。
 「君が、こんな時間にもかかわらず、顔を見せてくれて嬉しいぞ。どうか『オードリー』の偵察任務を成功させてくれ。」
と、王様が言いました。
 「どうか、成功させてみせます。」と、モモは答えました。
 「これから話す作戦内容は、トップシークレットなので、誰にも口外しないように。」と、王様が言いました。
王様の話す作戦内容を聞いて、少し不安になり、体がガタガタ震えました。
けれども、勇気をふるって、その恐ろしいカルト教団を倒すことを誓いました。
 「他に何か必要なものがあったら教えてくれ。物によっては輸入の手続きをしなければならないからな。」
王様は、モモに訊ねました。
 「えっと、今思いつく物は、トランジスタラジオ、ビタミン剤、目薬・・・かな。」
それを聞いた王様は、笑いをこらえきれずに、爆笑してしまいました。
「まぁ、突然呼びつけたりしたから、寝ぼけているのかもしれないが。それはともかく、適宜必要な物があれば教えてくれよ。」
王様は、そう言って、モモと誓いの握手をしました。

151 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:33:01

 九月の晴れた少しばかり肌寒い日でした。モモの腕時計は十四時を指していました。
彼は教団の信者を避けるように羽をすくめながら、『オードリーの証人』のスチール製のドアを素早く通り抜けました。
 玄関ホールはカビとぼろぼろになった段ボール箱の匂いがしました。
突き当たりの壁には、屋内に展示するには大きすぎるカラーの肖像画が掛けてあります。
描かれているのは、横幅が一メートル以上もあろうかという巨大な顔だけ。
三十五歳くらいの男の顔で、豊かな黒い口ひげをたくわえ、いかついが整った目鼻立ちをしています。
モモは階段のある方向へ向かいました。
階段の踊り場には、巨大な教祖の顔のポスターが見つめていました。
こちらがどう動いてもずっと目が追いかけてくるような、薄気味悪いポスターでした。
ポスターの下には『カスガ尊師と一緒に、汚れた世界を救済しよう』というキャプションがついていました。
 修行部屋に入ると、教祖の朗々とした歌がスピーカから流れていました。

 ♪尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師
  
  過去の尊師、現代の尊師、未来の尊師、尊師、尊師

  尊師、尊師、尊師、尊師、尊師 カスガ尊師

 モモの背後では、相変わらずスピーカから教祖の洗脳ソングが流れていました。

152 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:34:01

 しかし、それよりも問題なのは、施設内のあちこちに高感度マイクと暗視対応の監視カメラが設置されている事でした。
羽音を立てるくらいは可能だとしても、モモがそれ以上の音を立てると、どんな音でもマイクが拾ってしまいます。
さらに、監視カメラの視界内に留まっている限り、音だけでなく、彼の行動も捕捉されてしまうのでした。
もちろん、いつ見られているのか、いないのかを知る術はありません。
どれほどの頻度で、またいかなる方式を使って監視しているのかを考えても、所詮あてずっぽうでしかありませんでした。
教団内の誰もが始終監視されているということすらあり得ない話ではないでしょう。
しかしいずれにせよ、教祖はいつでも好きな時に監視システムに接続できるのでした。
彼の立てる物音は全て集音され、暗闇の中にいるのでもない限り、行動の一つ一つにいたるまで監視されていると想定して偵察しなければなりませんでした。

 真夜中のことでした。モモの忍び込んでいる修行施設では、信者が仕切られた小部屋に閉じこもり、大きなモニターに向かい合っていました。
『S弁護士殺害計画』と題された洗脳ビデオの準備でした。
彼が見たのは、若い女性でした。名前は知りませんでしたが、出版部門でワーク(註:教団用語で仕事の意味)をしていることは知っていました。
想像するに―彼は何度か彼女が手にスパナを握って輪転印刷機を修理しているのを見かけていた―
彼女は輪転印刷機の運転操作に関わる仕事に従事しているのでしょう。
目鼻立ちのくっきりした娘で、年の頃は三十歳くらい。豊かなロングヘアーは黒く、東洋的な美しい顔立ちで、運動選手さながらの機敏な身のこなし。
『反スパイキャンペーン』の象徴である細いピンクの飾り帯が作業着の上に幾重にも巻かれています。
形のいいヒップを際立たせる締め具合でした。

153 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:35:00

 実のところを言うと、モモは初めて見かけた時から彼女を怪しいと思っていました。
理由は分かっていました。彼女がいかにもという感じで身の回りに堪えている雰囲気―何事も完璧でなければ気が済まない―
のせいでした。
彼は、ほとんどの女性を、特に若くて美しい女性を見る時は、少し距離をおいて見ることにしていました。
誰よりも頑固に教団を信奉し、教祖の説法を鵜呑みにして、スパイの真似事をやっては非正統派を嗅ぎ付けるのは、いつだって女性、
なかでも若い女なのです。
しかし、特にこの娘はたいていの女性よりずっと危険だ、と彼は強く感じていました。
以前、教団の庭で目が合った時、彼女は横目でこちらの内奥(ないおう)まで貫き通すように睨みつけ、心がしばし、恐怖感で溢れました。
教団の最高幹部かもしれないという考えさえ脳裏をよぎりました。
そんなことはまずありえないでしょうけれども、それでも奇妙な不安感は拭えず、彼女が近くに来ると、不安に恐怖と敵意さえ感じるのでした。

 もう一人、彼女と同じように小部屋に閉じこもり、洗脳ビデオを見ていたワカバヤシと言う男がいました。
【最高幹部】の一員で、何かとても重要な雲の上のポストを占めていて、モモにはその職務がどんなものであるのかほとんど見当もつかないのでした。
最高幹部の象徴であるエメラルドグリーンのクルタ(修行服)を着て、モニターの前で叫ぶように歌っていました。

 ♪一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  悪業を数える 悪業を数える
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ 二つ 三つ 四つ 五つ
  一つ一つ裁くぞ
  嘘をついてもわかるぞ

  わたしはやってない 潔白だ
  わたしはやってない 潔白だ

オウム真理教(現Aleph)テーマソング「エンマの数え歌」より引用

154 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:36:01
ワカバヤシは大柄で逞しい体をしており、首は太く、顔には半ば俗世間を見下したような残忍な表情が浮かんでいました。
その恐ろしげな風体にもかかわらず、彼の仕草にはある種の魅力がありました。
鼻の上で始終眼鏡の位置を直すという癖がありましたが、この癖は妙に相手に好感を抱かせるものでした。
 しかしいずれにせよ、もし何とか彼と二人きりになれたら、腹を割って話をしてもいいという気にさせる雰囲気の持ち主でした。
モモはこうした推測の正しさを確かめようとしましたが、実際問題として、彼には確かめようがありませんでした。
 次の瞬間、油の切れた巨大な機械の発するようなおぞましく耳障りな音が集団修行場の奥の大型スピーカから飛び出してきました。
歯が浮き、首の後ろで羽が逆立つような不快感を催させる音。『尊師マーチ』が始まりました。
 いつものように【尊師】カスガ尊師の顔が大型スクリーンに現われました。

 ♪尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師
  尊師 尊師 尊師尊師尊師 カスガ尊師

  オードリーの尊師 世界の尊師 地球の尊師
  尊師 尊師

  光を放ち 今立ち上がる 若きエースに帰依しよう
  僕らのオードリーを守るために 尊師の力が必要だ
  尊師 尊師 カスガ尊師

『尊師の説法』のプログラムはその日によって違いましたが、カスガ教祖が登場しない日はありませんでした。

155 :119-230-54-70.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:37:00

 カスガ教祖の姿が消えていました。ある朝のこと、彼は道場に現われませんでした。
口の悪い数人の信者が彼の雲隠れについてあれこれ言いましたが、翌日になると誰も彼の事を話題にしなくなりました。
数日後にモモは戸籍局の入口にある掲示板を見ました。
掲示の一つは印刷された最高幹部の名簿で、教祖であるカスガも当然メンバーの一人でした。
最高幹部のリストは前とほとんど変わらないように見えました―マジックで塗りつぶされた印もない―
けれども、一人分だけ短くなっていました。それで十分だったのです。
カスガ教祖は存在しなくなった。いや、最初から存在していなかったことになっているのです。

 凍り付くような寒さが続きました。迷宮のような施設では、空調の効いた教祖とその家族の部屋と最高幹部の部屋では一定の温度が保たれていますが、
サマナ(出家信者の呼称)の部屋は、足が凍傷になるほど冷たく、おぞましい悪臭を放っていました。
 
 選挙出馬の準備がすっかり佳境に入り、どの省のサマナも超過ワーク体制に入っていました。
宣伝活動、集会、演説会、講演、教祖の顔に似せたかぶり物をかぶって街を練り歩く活動、選挙活動のテレビ番組制作など、
準備しなくてはならないことが山ほどありました。
他にも、観客席の組み立て、教祖を模した人形の制作、スローガンの案出、テーマソングの創作、デマの流布、写真の捏造などです。
出版部門に所属するカオリの所属する班は機関誌の印刷業務から外れて、目下、王国をネガティブキャンペーンする内容を書いた
シリーズものの小冊子を作るのに大わらわでした。
 以前に比べて、警察の事情聴取が頻繁に行われるようになり、ときおり、教祖を逮捕しに来るなどという突飛な噂が飛び交う事さえありました。
 選挙出馬のテーマソングとなるはずの新曲(タイトルは『オードリー、魔を祓う春日の歌』)はすでに完成していて、
のべつまくなしに大型スピーカから流れていました。

156 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:41:01
シンセサイザーで打ち込んだだけの安っぽいリズムで、とても楽曲と呼べるような代物ではなくて、
シンセサイザーがひたすらピコピコ鳴るだけのものでした。
行進する足音に合わせて数十人の信者がその曲を歌うと、恐ろしいほどでした。

『オードリー、魔を祓う春日の歌』

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日

しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
春日俊 春日俊 春日俊 春日俊
光を放ち 一人立ち向かう
救済者の要石 それが俊

しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
春日俊 春日俊 春日俊 春日俊
苦悩を背負い 一人指し示す
救済者の道しるべ それが俊

しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 しゅしゅしゅ しゅしゅしゅしゅ俊 俊 俊 俊
春日俊 春日俊 春日俊 春日俊
至福の泉を ただ一人悟る
救済者の救済者 それが俊

オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日 オードリー 春日 春日 春日
オードリー 春日・・・ (F.O.)

157 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:42:00

 庶民たちはその曲を気に入って、真夜中の繁華街では、まだ人気のあるプリンセスプリンセスの「Diamonds」とこの新曲が競い合うのでした。
 信者によって組織されたワーク部隊が選挙出馬に備えて、街の準備をするのであります。
横断幕を縫い、ポスターを貼り、駅前にのぼりを立てて、宣伝カーでテーマソングを流しながら宣伝し、
しまいには、対立する候補者のポスターをスプレーで塗りつぶしたり、逃げ足の速い信者がはがした後、引き裂いて燃やしてしまうなどの違法行為も行われました。

 ついに、選挙の結果を発表する日がきました。しかし、結果は見るも無惨な惨敗でした。
選挙で惨敗した事に対して、春日教祖は少しも反省しませんでした。
幹部が度が過ぎる宣伝活動とか選挙での違法行為とか前年の弁護士失踪事件で疑惑をかけられている件とかについて話し始め、
教祖を諌めると、彼はきっぱり反論し、
 「そうした事実は全くない。全部マスコミのでっちあげだ!これは、国家権力の陰謀だ!!」と言ったのでした。
幹部がそうした意見に固執して話を止めないと、教祖はふて寝してしまい、幹部を困惑させました。
 ある意味では、オードリーの世界観の押しつけは、皮肉にもそれを理解できない人々の場合に最も成功していると言えました。
なぜなら、現実に何が起こっているのかに気づくほど、社会の出来事に強い関心を持ってもいないからです。
理解力を欠いていることによって、かれらは正気でいられるのです。
かれらはただひたすら教祖の価値観を鵜呑みにするだけで、自分で物事を検証したり考えたりする訓練をほとんど受けていないのですから。

158 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:43:00

 教団が総力を結集して出馬した選挙に惨敗してから、三年以上の月日が過ぎました。

 モモは、自分がどこにいるのか分かりませんでした。おそらく監禁用の独房のなかにいるのでしょう。
しかし、確かめる術はありませんでした。
 彼のいるのは、天井が高く窓の無い監房のような所で、壁は無機質なコンクリートでできていました。
天井には冷たい蛍光灯の光が溢れていて、低く唸るような教祖の歌がひっきりなしに聞こえました。
独房には必要最低限の設備しか無く、木製の棚があるのみでした。
それが切れているのは網でできたドアの所と、プラスチック製のおまるが据え付けられているドアの反対側だけです。
洗脳用モニターはそれぞれの壁に一つ、計四台が設置されています。
 モモは下腹部に鈍い痛みがありました。それは独房に放り込まれてから、ずっと続いていました。
それと同時に空腹でもありました。モモはこうつぶやきました。
 「最後に食べてから一日以上は経っているのかもしれない、いや二日間かもしれない。
スパイとして逮捕されたのが朝だったのか夜だったのか、今もって分からないし、恐らく今後も知ることはないだろう。」
食事は一度も与えられていませんでした。
 彼は両方の羽を腹の上で組み合わせたまま、狭い独房でできるだけ身動きしないで座っていました。すでに静かに座ることを学んでいました。
勝手に動くと、独房に備え付けられたスピーカから怒声が飛んでくるからです。
 「モモ!」スピーカから看守の声が聞こえてきました。
 「スパイ九七九号、マジカル・モモ! 監房では独り言をつぶやくな!」
 彼は再び両方の羽を腹の上で組み合わせ、不動の姿勢で座りました。

159 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:44:00

 しかし、食べ物への渇望がどんどん募ってきます。
たとえ一切れのニンニクであっても口に入れたかったのです。
かばんのポケットにお守りのニンニクが入っていることを思い出しました。
しかし、逮捕された時にニンニクの匂いがしたため、彼は下腹部を殴られ、お守りのニンニクを取り上げられそうになったことも思い出しました。
 「何だそのニンニクは!」
 モモを取り調べた幹部が一喝しました。
彼は怯えながら答えました。
 「これは食べ物なんかではありません。お守りです。」
幹部は彼に猜疑心をもって切り返しました。
 「馬鹿者、ニンニクというのは食べる物に決まっているだろうが。」
幹部はこう続けて言いました。
 「それとも、何かい? おまえの国ではニンニクをお守りにする習慣があるとでも言うのか?」
彼は恐怖のあまり声も出なくなって、「そうだ」と言わんばかりにうなづきました。
幹部は説教臭い口調で、最後にこう言いました。
 「尊師はニンニクが大嫌いなんだよ。ニンニクは悪魔の食べ物だ。あんな物は人間が食べる物じゃない。」
 結局、食べたいという気持ちが恐怖に勝ったのです。
彼はポケットに羽を滑り込ませてニンニクを一切れ食べました。

160 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:45:00

 モモは独房に入れられた瞬間から、暗闇も昼の光も見ていないのでした。
その上、スタンガンのような物を頭に当てられ、記憶も途切れ途切れになっていました。
 下腹部に最初の殴打を受けたのが悪夢の始まりでした。
後になって悟ったのですが、あのとき起きたことは単なる予備手順、スパイならほぼ例外無く受けなければならないありきたりの取り調べでした。
教団へのスパイ行為、破壊工作をはじめ、誰しも当然のこととして自白しなければならない犯罪項目はいくつもあるのです。
自白した場合は紋切り型の手続きですが、拷問された場合は生半可なものではありません。
何度打擲(ちょうちゃく)されたのか、それがどのくらい続いたのか、彼には記憶がありませんでした。
いつもワインレッドのクルタに身を包んだ男が五、六人、一斉に襲ってくるのでした。
拳骨だったり、電話帳の束だったり、あるいは特殊警棒だったり、ブーツの踵だったりと様々でした。
しまいには、拳が振り上げられたのを見ただけで、でっちあげであろうがなかろうが罪を犯しましたとすんなり自白してしまえという気になるのです。
そうかと思うと、初めに何も自白などするものかと決意することもあります。
そんな時は、拷問による激しい痛みの合間に仕方なく吐いてしまう言葉以外は一切口にしないのです。
ところがまた、弱気になってやむを得ず妥協しようと思うこともあり、自分自身に
 「自白してしまおう、だが、まだだ。痛みが耐えられなくなるまで頑張らなくては。あと三回蹴られたら、あと二回蹴られたら、
その時にはお望み通りの事を教えてやろう。」と言い聞かせるのでした。

161 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:46:00

 現実の殴打は次第に少なくなり、恐喝の意味あいが大きくなりました。
彼の答えが満足のいかないものであったときには、いつでも殴打が待っているぞという恐怖として作用したのです。
取り調べをするのもワインレッドのクルタ姿のごろつき幹部からエメラルドグリーンのクルタ姿のインテリ幹部に変わっていきました。
この新しい幹部はモモに軽い苦痛を与え続けるようにしてはいましたが、苦痛に主眼を置いているわけではありませんでした。

 教団幹部の中にはまだ完全に洗脳されていなくて、心の優しい人も少数ではありますがいました。
四十歳ぐらいでしょうか、背が高く、豊かな巻き髪の女性が現われました。
 「ごめんなさいね。こんな所に閉じ込めちゃって。」と女性幹部は言いました。
 「あなたをこんな所に閉じ込めるつもりはなかったんだけど、あの下司連中どもが暴走してしまったの。
まったく、社会や世間の常識ってもんを知らない奴らだわ。」と彼女は続けました。
 「もう大丈夫よ。」女性幹部はそう言うと、目を閉じてモモの背中をさすり、もう一度彼を見ました。
そしてすぐに気に入ったようでした。器用な手で彼を抱き上げ、自分の方に引き寄せました。
 「名前は何ていうの?」女性幹部が言いました。
 「マジカル・モモ、モモって呼んで。」モモが言いました。
 「えっ、モモちゃんかしら?」女性幹部が言いました。
 「おかしなものね、あたしの以前飼っていたカナリアもモモっていう名前なの。こりゃひょっとして・・」と女性幹部が感傷的になって付け足しました。
 「あたし、あなたの母さんかもしれないわよ!」
 モモは思いました―本当に母さんかもしれない―

162 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:47:00

 女性幹部は彼に、温かいスープにパン、コーヒー(一般の信者は飲む事を禁止されている)をご馳走しました。
食事が終わってから彼の毛並みを整え、それから白衣に着替えて脈を測り、反射神経や脚気を調べ、目蓋をめくり、
骨折箇所を探すために身体中を触診しました。
最後に、精神安定剤の注射を打とうとした時、
 「ぼ、僕を殺さないよね・・・」と怯えるように彼は言いました。
 「大丈夫よ。これは精神安定剤だからね。あたし、こう見えても以前看護婦をやっていたのよ。」
と言って彼を眠らせるために注射を打ちました。

 こうしてモモは、女性幹部が教祖を説得した事もあってか、教団施設での監禁から解放されました。
半年ぶりに城へ帰ることができたのです。

 城に帰ったモモは、日記を兼ねたレポートを書き始めました。

163 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:48:00

 1994年4月4日

 信者向けの教団が制作したテレビ番組。全てカスガ教祖の洗脳番組。とても面白いのが一つ。
世界がハルマゲドンで滅亡する。信者がひどく喜んだのは、とてつもなく太った大男がヘリコプターから降りてきて、
『トゥース』と宗教の儀式をするショット。
最初は核戦争で破滅した世界を見て、教祖が憤慨する姿。
次の場面では米軍のヘリコプターが彼をマシンガンで攻撃するシーン。
彼の身体じゅうに穴があき、周囲の土がピンクに染まる。
そしてその穴からマグマが注入され、彼の怒りが爆発する。
マグマはミサイルのように空に放たれ、米軍のヘリコプターを撃破する。
信者はその撃破するシーンを見て拍手喝采。
それから子どもを満載した救命ボートとその頭上を旋回するヘリコプターのショット。
ロシア人とおぼしき中年の婦人が舳先に座り、三歳くらいの男の子を抱いている。
男の子は恐怖のあまり泣き叫び、婦人の胸元に顔を埋めている。彼女の体に巣穴を掘って隠れようといわんばかりに。
婦人は自分も恐怖のために顔面蒼白になりながら、男の子を抱え、なだめている。
その間、自分の腕で銃弾が防げると思い込んでいるのか、できるだけ男の子を庇おうとする。
するとヘリコプターがかれら目がけてミサイルを発射、恐ろしい爆風、ボートは木っ端微塵。
その後に天使になった子供が天に昇っていく素晴らしいシーン。
こんなシーンがこれでもかこれでもかと続く―

164 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:49:00

 モモは久しぶりにペンを使って字を書きました。
しかし、しばらく字を書いていなかったせいで手が痙攣してしまい、書くのを止めました。
王様に報告するためとはいえ、どうしてこんなつまらぬ文章を書く気になったのか自分でもわかりませんでした。
しかし奇妙なことに、そうやって書き連ねているうちに、教団に消された記憶を、ほとんど書き留めることができそうなほど鮮明に浮かび上がってきました。
これで記憶を取り戻せることにようやく気づいて、今日から日記風のレポートを始めようと心に決めました。


以上で第一部を終わります。

165 :119-230-52-150.eonet.ne.jp:2010/05/15(土) 23:51:00

この物語を書くにあたって参考にした本

「こぎつねルーファスのぼうけん」

アリソン・アトリー 作
石井桃子 訳

岩波書店 1979年発行


「一九八四年[新訳版]」

ジョージ・オーウェル 作
高橋和久 訳

早川書房 2009年発行


第二部以降は書けるかどうかわかりませんが、暇を見て書いていきたいと思います。

166 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:13:00

それでは、第二部を始めます。

 1994年4月8日

 ここで、話は少し飛躍するが、高度管理社会とカルトの根本的な違いについて書き留めておく。
 高度管理社会とカルトの根本的な違いは、血縁的家族に私有財産を認め、その家族を社会構成の単位にするか否か、
そして円環的時間と非可逆的時間のどちらかを世界観の基礎とするかにある。
血縁的家族は生物学的集団だから、時間は季節を中心として円環的に流れる。
しかも家族を律するのは、私有財産を基礎とする、自分たちさえよければすべてよしとするエゴイズムだから、
円環的時間はきわめて世俗的である。
高度管理社会はこの家族エゴイズムを原動力として、親たちに子供を一流大学に入るまで育てさせ、
卒業後は一流企業に入社するように仕向け、その熾烈な競争を高度管理社会自体のエネルギーとして消費する。
そこには「最後の審判」や「終末」はないので、円環的時間の世俗性は自浄作用を持たない。
だからカルト側からすれば、高度管理社会は「サタンの世」となるのである。
 一方、カルトは家族と私有財産を諸悪の根源と見なしてそれらを破壊し、個々の元家族メンバーにコミューンを「代替家族」として受け入れさせる。
入信の時点で全財産を布施という形で教団に寄付し、家族との紐帯を切ることは、程度の差こそあれ、ほぼあらゆるコミューンの基本的な約束事であり、
オードリーの証人に限ったことではない。
この傾向はトーンダウンされた形で旧ソ連をはじめとする共産主義国家の基本理念でもあったから、官憲は共産主義者を弾圧したのである。

(次回に続く)

167 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:14:00

 (前回の続き)

 社会主義の崩壊が進行する昨今、コミューンが標的にされる比率はいっそう高まっている。
特にアメリカでは、福音派=聖書原理主義派を中核とする共和党右派が「家族の価値」(ファミリー・ヴァリューズ)
を最優先綱領に掲げるなど、コミューンに対する反発は根強い。
 「家族」は高度管理社会における最後の砦であり、だからこそ社会を動かす原動力となる。
支配層やブルジョア層が「家族」の復権に躍起になる所以だ。
 それに対し、コミューンの持つ家族破壊、私有財産制否定の究極的破砕エネルギーは、「終末の時」へ向かって仮借なく
流れ込む非可逆的時間を貫いている。だからカルトは、常に終末論を信者拡大の餌にする。
ブランチ・デヴィディアンの系譜はその典型で、「終わりの時」の設定だけ見ても、まず最初の母体教団「安息日再臨派」が
1843年と44年、派生教団「羊飼いの杖」が1959年、それが改名した「ブランチ・デヴィディアン」は1993年
(教祖デヴィッド・コレシュがキリスト磔刑時点の年齢33歳になる年)と目まぐるしく、
「終わりの時」設定のたびに信者が一挙に増えては予言が外れて激減するということが繰り返されてきた。
これはオードリーの証人も同様で、カスガは何度か終末を予言し、外れては「尊師のおかげで終末が延期された」
と側近に強弁させてしぶとく生き延びている。

168 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:15:00

 1994年4月21日

 そもそも、社会がこれほど複雑なシステムになると、何が良くて何が悪いことなのか、もはや誰にもわからなくなる。
悪いことに、そのあいまいさは、とりわけ後発的な近代化を遂げた枢軸国でこそ顕在化する。
それは、近代の浸食によって急速に失われていく共同性の空白を埋め合わせるべく、ナチスの「第三帝国」や
大日本帝国の「大東亜共栄圏」といった崇高なる幻想的共同体が立ち上げられたこととも関連する。
 オードリー教団もまた、一種の崇高なる共同体である。
失われた地域共同体や家族共同体を、オードリーの崇高なる共同性に求め、共同体の消失がもたらした「良心」の空白を、
カスガ教祖の父親的な説法を通じて、傍目には理解しがたい「良いこと」についての図式が穴埋めする。
これはちょうどコインの表と裏のような関係になっている。
 オードリー教団の形態について言えば、第三帝国や(旧)東側諸国や戦前の日本と同じ崇高なる「ファシズム国家」の形式を
とっていることに関連している。
「良き心の持ち方を命じる者」が同時に「振る舞いの仕方を命じる者」でもあるファシズム国家では、洗脳された民衆の心を隠れ蓑にして
トップはどのような動機をも抱くことができる。
(ただし、日本の場合は、天皇が政治的決定に関わっていなかったという建前になっているが、日本国民であるならば天皇を尊崇し、
かつ天皇の名においてなされる全ての命令に服さねばならず、反抗した場合は「非国民」呼ばわりされて村八分に近い制裁を受ける
という形式をとる点で、ファシズム国家の条件を備えている)。

(次回に続く)

169 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:16:00

 (前回の続き)

 実際、ソビエト共産党幹部はゆすりたかりのノーメンクラツーラ(特権階級)だっただの、毛沢東はロリコンで色情狂だっただの
といった風聞があるが、驚くにあたらない。
ファシズム国家の上層部には、特に例外的な条件でもない限り、単に支配欲を満足させたいだけの者、経済欲を満足させたいだけの者、
色欲を満足させたいだけの者がいて当たり前だからだ。同じ隠れ蓑を外部の謀略集団が利用できることは言うまでもない。
 となれば、なぜ民主主義を謳歌する(?)1990年代の王国に、彼らは民主主義が克服したはずのファシズム国家を立ち上げて、
国の中に国を作るようなことができたのか?それこそが問題にされなければならない。

170 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:17:00

 1994年5月10日

 尾崎豊とオードリー

 「時間に追いかけられて/歩き回る一日が終わると/すぐ、つぎの朝/日の出とともに/逃げ出せない、人の渦がやってくる」
 「救われないぜ/これがおれたちの明日ならば/逃げ出したいぜ/このきたない人波の群れから/夜行列車に乗って」
(オウム真理教諜報省トップ・井上嘉浩が中三の時に書いた童話『願望』より引用)
 雑踏の人々が荒い画面に捉えられ、ナレーションがかぶさる。オードリー・ビデオ『戦いかポアか』の冒頭である。
 画面はギターを持って泥水にのたうちまわる1980年代に日本で活躍したシンガーである尾崎豊のプロモーション・ビデオからのダビング映像。
 尾崎がステージで『卒業』を歌う様が映し出される。

 ♪これからは誰がオレを縛り付けるだろう
  あと何度卒業すれば 本当の自分にたどりつけるだろう

 ナレーションは言う。尾崎は学校を出て、反抗すべき対象を失ったとマスコミは言い立てたがそれは嘘だ、と。
 画面には、学校の屋上で、フェンス越しに拳を空へ突き出す尾崎のスチール写真。
 「彼は学校など相手にしていなかった。もっと強大な、本当の敵を知っていたのだ」

 (次回に続く)

171 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:18:00

 (前回の続き)

 本当の敵、それはアメリカだというナレーションとともに、広島に原爆が投下された時のキノコ雲が。
アメリカと、それを裏で操るユダヤの多国籍企業が日本に原爆を落とし、エイズを蔓延させ、湾岸戦争を起こしたという
継ぎ接ぎだらけのドキュメント映像が以後、二時間近く繰り広げられている。
 しかし、尾崎とアメリカがどう関係あるのかはまったく実証されず(されるわけもないのだが・・)、気分で繋げられるばかりなのだ。
その「気分」は、私が考えるにおそらくこうであろう。
我々は、本当の自分を欲し始めると、必ず大きな敵を見つけることになる。
それは、この世界を裏で動かす勢力である。彼らは、常に罠をしかけ、本当の自分を圧殺しようとする。
―我々はそれと戦わなければならない―
 それはアメリカに限ったことではない。自分たちの価値観を受け入れない集団に対しては容赦なく適用されるのである。

172 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:19:00

 1994年5月25日

 共産党と オードリー教団

 オードリー教団の組織は、一般の企業組織(官僚組織)とみかけは似ているが、一人ひとりがそれを修行として行っている点が、根本的に異なる。
したがってオードリーの組織は、いわゆる近代的な官僚組織と違った動き方をする。
 オードリー教団の場合、一人ひとりの行動の根底にあるのは、修行へのモラル(「修行するぞ」という気持ち)である。
そのモラルがあるところへ、カスガ教祖から「これがおまえのワークだ」と言われて初めて、職務としてのつながりが生じてくるにすぎない。
換言すれば、「職務への忠誠」よりも、「カスガ教祖への信頼」のほうが優先する仕組みだ。
 こうした構造は、教団の強みであると同時に、弱点にもなっている。
 (昔の)共産党は、革命をめざす非合法な組織で、共産党員になることは、既存の資本主義社会と全面的な対決・闘争の関係に入ることを意味した。
どんな下っ端の党員であっても、階級闘争に一生を捧げる覚悟ができている。
それであれば、「これは党の命令だ」と本人に告げれば、どんな任務にもつかせることができる。
つまり、秘密の任務を持った部隊を、党組織のなかにピラミッド構造で作れるわけである。
まともな近代の官僚組織であれば、こういうことが可能でなければならない。
 ところが、オードリー教団の場合、秘密の任務(シークレット・ワーク)を、そのように組織することはできなかった。

(次回に続く)

173 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:20:00

 (前回の続き)

 オードリー教団は、出家修行者の集団である。そのメンバーは、出家する時点で、修行を続ける(そして、何かのワークをする)
覚悟まではしたかもしれないが、王国の憲法や法律は無視しますとか、炭疽菌を喜んでばら撒きますとか覚悟を決めたわけではない。
つまり、オードリーの出家修行者は共産党員と違い、単に命令しただけでは、秘密の任務をこなす兵隊として使い物にならない。
 それでは、どうするか。教団には、修行の階梯がある。
小乗→大乗→金剛乗と修行の段階が進むに従って、それまで知ることのできなかった知識が次々と開け、カスガ教祖との距離がますます縮まり、
教団の目的がいよいよはっきり理解できるようになる。
皮肉な言い方をすれば、修行の進んだ人間ほど、反社会的な任務を任せるのに適当であることになる。
また、次々と秘密の任務を考え出していかないと、高位の修行者に次のステップを提示することもできなくなる。

174 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:21:00

 1994年7月1日

 最終解脱者(自称)の誕生

 1985年、カスガは日本の三浦海岸で神の啓示を受けたという。神は彼を「神軍を率いる光の命」
(アビラケツノミコト)任命し、シャンバラ(理想郷)王国を作るべきだと伝えたという。
「一つの魂のもとに光が降り立った。最終解脱、最高の聖者はここに誕生した」。
シャンバラは、修行を積んで解脱し、超能力を取得した者たちの王国であるとされている。
カスガはこの85年には、岩手県の五葉山へ行って、戦前の超古代史家で反ユダヤ主義者の酒井勝軍のハルマゲドン説を知る。
これもまた、オードリーの証人の教義の一つの柱となっていく。
 こうして、カスガは、「シャクティパット」と呼ばれるイニシエーションを始めるようになる。
これは相手の額に親指を当てて、自分の霊的エネルギーを注入し、病気や悩みを除去するという加持祈祷の一種である。
ヨガやシャクティパットを通じて、信者が次第に増えたため、カスガは1986年4月に「オードリーの証人」を東京で組織する。
そして、翌年の始めには、信徒数が600人にもふくれ上がった。
そこで、七月には手狭になった東京を離れ、王国に修行施設を建設し、信者を集団移住させて宗教団体としての歩みを始め、教祖カスガ・シュンは
「尊師」と呼ばれるようになった。
 カスガは、この年の二月、インドのダラムサラへ行き、活仏とされるチベット仏教の最高指導者・ダライ・ラマと会い、
そのときの写真などをオードリーの証人の権威づけに利用する。

 (次ページに続く)

175 :119-230-43-35.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:22:00

 (前ページからの続き)

こうして、教団は次々と信者を増やしていき、1988年の夏には、その数三千人を越えるようになる。
そして、秋には教団総本部を完成させている。
また、セミナー、修行コース、イニシエーションなどの料金体系を整え、「お布施」を募る集金システムも次第に確立していった。

 こうして、次なるステップである宗教法人の認証を、1989年8月に王国より取得する。
89年3月にオードリーの証人がこの認証を申請した時には、すでに教団をめぐる多くのトラブルが起こっており、
王国は五ヶ月間も認証を引き延ばしたのであるが、オードリー側の抗議や圧力もあり、遂に強引にもぎ取る形で認証を得たわけである。
法人格というお墨付きを得た教団は、さらなる拡大路線をとり、王国の地主を半ば恐喝するような形で土地を購入し始める。
 しかし、他方では、89年11月、サカイ弁護士一家の失踪事件が起こり、これにオードリーが絡んでいることが取沙汰されて、
教団のイメージは低下しはじめる。

176 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:25:00

 1994年7月15日

 総選挙敗退後に鮮明になった王国への対決姿勢

 宗教法人として拡張し始めたオードリーの証人は、王国全体の征服という妄想を現実化しようとする。
税制上の優遇措置を利用してお布施の形で信者から金を集めていったカスガ・シュン(ただし、立候補時の届け出名は「春日俊」)は、
かねてからの願望であった政治家への道を試る。
1990年2月の総選挙に、『春日新党』の名で春日以下二十名の信者が立候補するが、全員が落選した。
得票数が規定数に満たなかったため、供託金も没収された。
春日俊マーチ、教祖の顔を模したかぶり物、春日のハリボテという、奇妙な選挙キャンペーンが世間の耳目を集めたが、春日自身は選挙に勝てると思っていたらしい。
しかし、彼の野望は潰え、一つの挫折を経験する。
そして、落選の原因を「投票用紙をすり替えられた」という言葉で表現し、王国との対決姿勢を鮮明にしていく。

 合法的な手段では自らの野望を実現できないと痛感した教祖は、非合法的な形で、つまり国家の中に国家を作る形で、組織の拡大と活動の展開を図る。
「オードリーの証人にとって、九〇年代の王国で生き抜くことは至難の業でしょう。しかし、乗り切れるという予言の内容がある以上、乗り切らなければならない」
―この決意を胸に、カスガは、90年4月、信者約七百人を引き連れてミクロネシアのヤップ島に渡った。

 (次ページに続く)

177 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:26:00

 (前ページからの続き)

これは、組織固めを行い、総選挙で金を使い果たしたため苦しくなった教団財政を立て直すためであった。
ヤップ島セミナーの参加費用を財政再建費用としたわけである。
このセミナーの理由付けは、「オースチン彗星の影響で、王国に地殻変動が起きる。今年中に王国中の火山が爆発して国は沈没する」
というカスガの予言であったが、実際には何も起こらなかった。
これは、まさに終末論を悪用したペテン宗教ビジネスであるが、このヤップ島セミナーを機に、
大量出家、閉鎖的共同体の形成、確立という道を歩んでいくようになる。

178 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:27:00

 1994年7月18日

 ナチス・ヒトラーの生き写しオードリー・カスガ

 カスガ・シュンの妄想が生んだハルマゲドンを1997年には現実のものとしなければならない。
そのことを目標として、オードリーの証人は毒ガスや武器を製造し(現時点では噂レベルではあるが)、
「国家の中の国家」を建設しはじめる。
このオードリーの「国作りごっこ」「戦争ごっこ」を見ていると、かつてのアドルフ・ヒトラーのナチズムに近付いているのではないか。
ナチスはヒトラーの妄想を現実化させ、ドイツを支配して、「現在の独裁」を実行していき、遂には第二次世界大戦を引き起こして、
人類に計り知れない惨禍を与えた。
また、ユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)という、人類史上稀に見る犯罪を犯した。
カスガもまた独裁者となって、ハルマゲドンの自作自演をしようとしているのではないか?
 オードリーが毒ガス研究のみならず、生物兵器の研究やDNA培養、遺伝子組み換え実験などを行っている様は、ナチスによる人体実験を想起させるとともに、
ジョージ・オーウェルの未来小説『一九八四年』を彷彿とさせる。
彼は、この小説や『動物農場』といった作品を世に送り出し、ファシズムやスターリニズムなどの全体主義体制を痛烈に批判した。

179 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:28:00

 1994年7月20日

 オードリーの証人の謎に迫るためには、ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東、ポルポトといった現代の独裁者についての研究が役立つ。
ヒトラー、ムッソリーニと手を組んだ軍国主義日本は、第二次世界大戦で敗れた。
その反省の上に、1945年8月15日、「民主主義」国家、「平和」国家として再出発した。
それから五十年近く経ったにもかかわらず、オードリーの証人は「民主主義」や「平和」をあざ笑うかのごとく、ファシズムの亡霊を甦らせ、
王国を地獄の底に突き落とそうと企んでいる。

 オードリーの証人についてはカルト宗教(狂信的集団の宗教)という前提で認識しなければならない。
世界には数多くのカルト宗教が存在するが、このカルト宗教には後述するようにいくつかの特色がある。

1:カリスマ的リーダーの存在
2:洗脳やマインドコントロールを行う
3:反社会性の正統化

 オードリーの証人はカルト宗教に特有な以上の性格を全て備えており、普通の宗教団体とは明らかに異なる。
高額なお布施を強要したり、出家を無理強いしたりし、それに応じないと命までも奪われるという殺人者集団だ。

 (次ページに続く)

180 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:29:00

 (前ページからの続き)

薬物の使用による洗脳は、生物兵器や化学兵器の製造、人体実験による細菌兵器の研究へとエスカレートし、
最終的には武力によるテロすらも辞さなくなるのではないか?
 しかも、カスガ・ジュンが企てているのは、「人間社会の救済」でも何でもなく、
宗教を曲解して金儲けのためのビジネスとして悪用しているにすぎない。
マインドコントロールによってお布施を「自発的に(ということになっている)」出させ、多くのトラブルを生んでいく。
自己の宗教ビジネスを邪魔する者は、情け容赦もなく抹殺していく。
まさに希代のペテン師、詐欺師がカスガであり、その詐欺に引っかかった純粋な若者が、カスガのロボットとなり犯罪を重ねていく。
一流大学卒で高学歴の学業優秀な若者が多いから、毒ガスを生成する能力すら持ち、その犯罪は度を越したものとなる。

181 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:30:00

 1994年7月27日

 私が教団にスパイとして潜入していた頃、個室に監禁された時の経験を書き留めておく。
 当時、私も含めたスパイや反抗した信者など、本人の意思で入ったとは思われない人々が多くいて、ドアには、外から鍵がかけられていた。
その部屋は畳二畳ほどの空間で、天井から蛍光灯がぶら下がっていて、木製の棚があるのみだった。
看守が「よし」と言った時、つまり教祖が指示を与えた時だけ扉が開かれるシステムで、そういった人たちが常時何人かいた。
―おそらく教祖の手に負えない反抗的な信者を閉じ込めていたのではないか?
ポア(下記註参照)という言葉もそうであるが、カスガ・シュンはチベット仏教の教義などを自分に都合のいいように歪曲して、自分を正統化するために利用している。

ポア:チベット密教で、意識を移し替える法とされる。オードリーの証人では教義が歪曲され、
「解脱者が殺生するのは立派なポアになる」というように、殺人を正当化するのに使われてしまっている。

182 :119-230-36-112.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:31:00

 1994年7月28日

 普通の感覚であれば、軍隊を作ってこの国を転覆することは、まず不可能であるということが見えてきそうなものだが・・。
しかし、何千万ドルという大金を投入して、彼らは毒ガス工場まで建設した(ただし、現時点では毒ガス製造の証拠が見つかっていないので強制捜査は不可能)。
普通の新興宗教の教祖なら、そんな大金、投資顧問のコンサルタント会社に委託したり、外国に土地を買ったり、財団を作ったり、資産運営をうまくやったり、
慈善事業として寄付したり、もっとせこいことに熱中するのが普通だろう。
 だが、カスガ教祖は、国と一戦を交えるつもりのようだ。そうした飛躍はどうして起こるのだろうか?
例えば、普通の新興宗教だったら、壮麗な神殿や礼拝堂を建てて、周りに木々や花を植えて、楽園かユートピアのような小宇宙を作るはずだ。
ところがオードリーの修行施設は、まるで倉庫か工場みたいで殺伐としていた。
周りはガラクタの廃品や、動かなくなった自動車、雨ざらしの段ボール箱など廃材だらけで殺風景だった。

183 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:34:00

 1994年7月29日

 加えて、私は第一ファクトリー(作業棟)からの爆音を何回も聞いている。
これは後に調べた結果、実は巨大なコンデンサを作ろうとしていたのである。
では、なぜそんな物を作ろうとしていたのか?
実はニコラ・テスラ(下記註参照)の研究の中に超高電圧の伝導コイルを作る研究がある。
それで何ができるかというと、誘導電圧でものすごい高電圧を引き出すことができる仕掛けだ。
家庭に供給されている100ボルト〜200ボルトとか、業者がよく扱う3000ボルトとか6600ボルトの電圧を使って
何万ボルトという電圧を一瞬に出すことができる仕掛けだ。
もし瞬時にそういう高電圧を作り出すことができるとなると、本当に雷が落ちるくらいに稲光が起きる。
もしかして、彼らは人工の雷を作り出そうとしていたのではないか?

ニコラ・テスラ:物理学者。電気工学者。改良発電機や変圧器、電球、高周波コイルなどを発明した。

184 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:35:00

 1994年7月30日

 去年の十月頃、テレビ番組の取材に某国からスタッフが教団総本部へやってきて、午後一時から午後六時ごろまで「水中クンバカ」を撮影した。
これは「水中エアー・タイト・サマディ」と称するもので、普通の人間なら水に潜り続けると酸素欠乏で死亡するものを、長時間にわたって瞑想する。
オードリーは特殊な呼吸法により、ギネスブックより長く潜れる信者がいると、マスコミに公開した。
 水中実験を行ったのは二人で、三十分ほど酸素を吸ってから、水槽に潜っていく。
一人が十分以上潜ったが、「世界記録」には届かなかった。
もう一人の信者は、あまり長く潜れなかったので、立ち会って叱咤激励したカスガに「すいません」と頭を下げた後、「しまった」と言いながら引き上げた。
 しかし、実際には教団内で合成されたLSD(下記註参照)を、同じく教団で自家製造して信者に配布している「ミラクル・レモン」という、
スポーツドリンクに混ぜて飲ませ、薬物による幻覚を引き起こし、水中での苦しさを感じないようにしていたのである。

 その後、この時の様子を取材した番組が放送されたかどうかは定かではない。

LSD:強烈な幻覚・覚醒作用をおよぼすドラッグ。ヒッピームーブメント、ニューエイジムーブメントの展開に影響を与えた。

185 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:36:00

 1994年7月31日

 オードリーの場合は、精神を変えれば社会が変わるという発想が前提になっている。
それに精神の最も根源的な部分である霊性を中心に据えている。
わかりやすく言えば「神とは何か」とか、すごく形而上学的レベルでの働きかけがあるのが特色だ。
 たとえ、理想とされる社会を作ることに成功しても、そこで個人が本当の幸せを感じなかったら、それは結果として失敗ということになる。
オードリーの場合、個人の意識変容というものに非常に固執しているようだ。
例えば、むなしさを解消するために、ヨーガの体系や瞑想法、最近はドラッグまで使用してあらゆる意識変容の技術を駆使している。
 これは私の思い過ごしかもしれないが、社会という枠があったら、その中でしっかりと強いものを作っていって、最後にぶっ壊していくという発想だ。
ことによると精神的な革命を押し進めていくのではないか?
 とどのつまり、個人の意識変容が起こらない限り、つまり自己変革していかない限り、社会は変わっていかないという考えに行き着く。

186 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:37:00

 1994年8月10日

 教団は掃除を全然しないので、修行施設は非常に汚かった。寝るのも布団ではなく寝袋。
床には、ネズミやゴキブリが我が物顔で徘徊していた。
それから、健康状態も悪かった。子どもも大人も一日二食。
栄養が偏っていたせいかどうかはわからないが、爪が根元からポロっと取れている子供が多かったし、身長も平均から見ると低かった。
そして、これは最初理解できなかったが、ケガをしても消毒をしてもらえない。
その理由は、消毒をするとカルマ(下記註参照)の解放を妨げるという教えによるものらしい。
 子どもの数に関しては正確な数は不明であるが、百人は越えていたのではないか。もしかすると二百人近かったかもしれない。
年齢別にクラス分けされていて、厚生省のお世話部に所属する「お世話係」が面倒を見ていた。

カルマ:業。「カルマの法則」は「為したことは返ってくる」いわゆる因果応報を説く。
そのために悪いカルマを落とし、良いカルマを積むことで高い世界に転生する。
あるいは、解脱・成就に近づくとされる。カルマは今生だけではなく、過去世からのものもあるため、それらも清算されなければならない。
また、この教団独自の(拡大)解釈では、自分よりステージの高い者は、よりステージの低い者のカルマを引き受け、浄化できるとされる。
そのときカルマは「受ける」ことや「移る」ことがあり、教祖は「カルマを受けすぎて」太ったり、むくんだり、病気になったとされている。
そして極めつけは、悪いカルマが「解放される」時は、浄化作用として身体が膿んだり、発熱したりするため、ケガや病気は良いものとして放っておかれる。

 (次ページに続く)

187 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:38:00

 (前ページからの続き)

 とにかく、オードリーに潜入してつぶさに観察すればするほど、新しく入ってきた子どもたちとの差を知ることができた。
身長が低いのもそう。これは栄養不足だけが原因ではなく、愛情不足も大きい。
 一つは、子ども同士のイジメ。例えば、おもちゃのトンカチで頭を叩いたり、自分より小さい子の首に縄をつけて引っ張って
「犬、犬、犬・・」ってやっていた子どももいた。
いじめられていたのは、母親がそばにいる子どもに集中していた。
 逆に暴れないで、優しくなる子どももいた。ある子どもが母親の姿が見えなくなって、探しまわっていたとき、
五歳くらいの子どもがだっこして母親のところに連れて行ったこともあった。
「○○ちゃんがさみしがっていたから、連れてきてあげたよ」って。
同じことが何回か続いたが、それは「自分たちも親のところに連れていってほしい。自分より小さな子どもが親を探しまわる姿を見るのは辛い」
って意味だったと今にして思えば思う。


以上で第二部を終わります。

188 :119-230-46-154.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 02:40:00

参考文献

別冊宝島二二九号[オウムという悪夢]
1995年8月15日発行
発行=宝島社

戦後日本の幻影〈オウム真理教〉
舛添要一 著
現代書林 1995年

日本社会がオウムを生んだ
宮内勝典・高橋英利 著
河出書房新社 1999年

オウムと私
林郁夫 著
文芸春秋 1998年

オウムをやめた私たち
カナリヤの会 編
岩波書店 2000年


第三部以降は書けるかどうかわかりませんが、暇を見て書いていきたいと思います。

189 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:08:01

それでは、第三部を始めます。

 王女拉致事件

 年が明けて一週間が過ぎた頃から、夜中に城の敷地内の車をチェックしたり、塀の外をうろつく集団が現われました。
ある日の夜、ワタナベは城の中にある国王専用車の車庫のシャッターを開け、探していたその車を見つけました。
その車は白いジャガーでした。しかし、それはあらかじめ教団によってすりかえられた車でした。
ワタナベは何やら話しかけていましたが、その車を城の前にある車寄せに誘導していきました。
ワタナベは車を横付けすると、後部ドアを開けて、車に乗っていたマツダともう一人の幹部と一緒に、王女を連れ出しました。
 ワタナベらは王女を教祖の旧邸宅内に運び入れようとしているので、マツダは旧邸宅へ通じる二重の扉を開けました。
ワタナベ、マツダ、もう一人の幹部は王女を旧邸宅に運び入れると、広いスペースのある彼の娘の部屋のベッドに仰向けに横たえました。
その後、着ていた白いブラウスとスカートは脱がされ、ブラジャーとショーツ、靴下という格好でベッドの上に仰向けにされていました。
時間を稼ぐために、翌日午前十時ごろ、カスガ教祖が旧邸宅へ戻ってくるまで、王女をパジャマに着替えさせ、その部屋にあるベッドで寝かせました。
 マツダの話は、およそつぎのようなものでした。王女は彼女の侍女で出家を決めていたクララという女性が、王室の財産をお布施しようとし、
そのお布施のことで王女に話にいった際、クララの出家を阻むために、どこかへ隠してしまった。そういうような説明でした。
 王女は貪りの強い人だ。真理の実践からその侍女であるクララを遠ざけた悪いカルマを積んでいる人だ。とマツダは言いました。

190 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:09:00

 クララがお布施していようとしていたティアラは百万ドルだかの評価のあるティアラです。
だから、ティアラの場所を王女から聞き出す目的で、彼女を連れてきたのです。
「クララを出家させ、布施の功徳を積ませるように」とカスガの指示があったのです。
王女にとっても、悪業を積ませないようにするため、カスガが連れてくるように指示を出した―
およそ、そういう話なのです。

 カスガ教祖が戻ってきたので、尋問を行うことになりました。
王女が完全に覚醒していることを確かめました。
しかし、周囲の認識がはっきりできるような状態ではありませんでした。
 王女への尋問は、次のようなものでした。三方コックにチオペンタール〇・五グラムを二〇ミリリットルの溶解液に溶いたものを
「二〇ミリリットル注射器」に吸い上げてつなぎ、三方コックの活栓の方向を適宜切り替え、チオペンタール溶液を王女のほうに流れるようにし、
チオペンタールを彼女に注入しました。
 実際は三十分くらいのうちに、中断をはさんで計二回投与して、その都度尋問を行いました。
 「ティアラはどこにあるんですか」と教祖が尋ねました。
 「オードリーがやった、オードリーがやった、誰にもわからないところよ」と王女はうわごとのように答えました。
 これを聞いて、教祖は「もうやっても無駄だ」と思いました。
ティアラの在処は、王女も知らないか、あるいはブロックが固くて、聞き出せないか、そのどちらかだと思ったからでした。

191 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:10:00

 その後、王女は専用のシールド・ルームに入れられました。
第六ファクトリーのシールド・ルームは、元々カスガの瞑想時の脳波を電流化して打ち込むためのもので、
本来は、高額のお布施を行った信者用に作られたもので、百五十室近くあり、実際には洗脳用に流用されていました。
 シールド・ルームは畳二畳分のスペースしかなく、その部屋は戸口の反対側の壁面に木製の本棚があって、身を細くして正座するのが精一杯でした。
中に入ってから、電極の付いたヘッドギアをかぶり、良いデーターを流し込んで洗脳する仕組みでした。
ところが、ヘッドギアを制御するためのコンピュータが故障してしまい、彼女の頭に電流が流れすぎて気を失ってしまいました。
慌てた幹部は、急に呼吸停止が起きたと思い、マウス・トゥ・マウス(口移しの呼吸補助)を行って、呼吸が戻ったことを確認して事なきを得ました。

 「ここは・・どこ・・かしら」と意識が戻った王女が口を開きました。
そして、何を思ったのか部屋から出ようとしました。
 「どこへ行くのです?」と幹部が言いました。
 朦朧とした意識のまま歩いていると、正面から人にぶつかって、床に倒れ込みました。
 「あたた」。
 「だいじょうぶ?」
ぶつかった相手の男性が驚いている―
 「ご、ごめんなさいっっ」ひあ。私ってば、どじー。
そう言って王女が立ち上がると、目の前に・・・すごくカッコいいひとが・・・。
背が高くて、俳優さんみたい・・・王女は思わず見とれました。

192 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:11:00

引き締まった顔立ちで、目鼻立ちがきれいな男性がそこに立っていました。
彼は、手触りのよさそうなジャケットを着ていましたが、ネクタイはしていませんでした。
どことなく押したら、じわっと優しさがにじんできそうな雰囲気がありました。
さらりとした髪を後ろになでつけていて、その長めの髪が少しだけ額に落ちている―
すっごくステキ。

 その人が微笑んだ。薄く整った口元が柔らかくなって、かすかに下がった目元が優しくなって。
トキン・・王女は胸が甘くなりました。
 「もしかして、王女様です?」
 「ええ」
 「意外にシンプルな服装ですね。てっきりいつもドレスを着ているものかと思ったものですから」
 「ドレスはあくまでも儀式や舞踏会の時に着るものです」
 「なるほど」
・・・・・・あれ。
やけにじいっと熱っぽく見つめられてる気が・・・・・・するんだ・・・・・・けど・・・・・・。
気のせいかしら。どっきん。どっきん。
王女は頭が真っ白になって、棒立ちになりました。

193 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:11:59

 「実を言うと、ぼくが探してるのは、カスガ尊師とダンスを踊ってくれる人なんだ」
と、その人―オオニシさんが言った。
 「冗談でしょう?」
王女は思わず叫んだ。
 「あの髭もじゃの教祖と踊るなんて、絶対お断りよ!」
オオニシさんが微笑んだ。
 落ち着いた声も、がっしりした意思や、確信ありげな瞳も、何があってもビクともしない男の人!! てカンジの人。
 そんな人がマジメに言っているなんて信じられない。

 「・・・・・・本気なんですか?」
 とくん。
 正面から、まじめな瞳にぶつかった。
 「ぼくの手にかけたら、あなたは世界一の王女になれますよ。だれにも負けないくらい、きれいに洗練される・・」
 とくん。
 とくん。
 「あきらめませんよ、説得できるまでは」
オオニシさんがきっぱり言った。
 「あなたが何としても必要ですからね。納得するまで何度でも説得しますよ」
 「・・・・・・」
王女の胸が「コトリ」と鳴った。

194 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:13:00

 そこへカスガ教祖が入ってきました。王女を見るなり
 「お願いします。一緒に踊ってください!!」と言いました。
 「尊師、何言っているんですか?」
王女は首を左右に振って拒否しました。
 「お願いします!! 一生のお願い!!」
教祖はなおも食い下がりました。
 教祖は自分のどこにそんな熱血があったんだろうってくらい食い下がって、条件付きながらとうとう最後は粘り勝ちしました。
 ようやく教祖は、王女とダンスを踊ることを許してもらえました。

195 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:14:00

その条件とは、以下のようなものです。

1:二ヶ月以内に体重を十キロ減らす
2:口ひげを剃る
3:毎日髪をきれいに梳かす

 「おいおい。王女様。どこに行っちゃうの?」
 オオニシさんが苦笑しながら、王女の手を取りました。
 「だれもこんな所まで来てさらっていく人なんかいないから、だいじょうぶですよ。こっちにおいで」
 「・・・・・・はい」
 王女は、迷子になりそうな時に、手を握って離さない子どものような気分になりました。

ぴと。
オオニシさんの後ろにくっついたの。
―一緒にいないと心細くなっちゃう―

196 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:15:00

 「王女と尊師が一緒にダンスできるようにプロジェクト・チームを組んでいくから、スタッフを紹介しておきましょう」
 そう言って先生たちに引き合わせてくれた。
 「こちらはウォーキングの先生」
 「よろしくお願いします」
 ぺこりん。
 「こちらがダンスの先生」
 それからファッションの先生に、エステの先生。
 うっそー。
 こんなに先生がつくのおお!?

 「それから、こっちはマネージャーのカオリさん」
 「よろしくね」
 キリッとした顔立ちの美人の女性で、いかにもキャリアありあり!! て感じのお姉さんが握手してくれた。
 このカオリさんが、スケジュールを管理してくれるんだって。
 カオリさんがスケジュール表を見ながら、
 「毎日午後からはレッスンが入ります。二月からは、毎朝8時から、ウォーキング、ポーズのレッスン。モダンバレエと発声。
さらにヘアメイク、ファッションの講座もあります。なお食事は、こちらの組んだメニューに従ってください。
尊師も同内容のレッスンを受けますので、一緒に頑張りましょう」

197 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:16:00

 「最後に」とオオニシさんがつけ加えた。
 「僕のことは先生であり、お兄さんでもある―、と思ってくれればいいですよ。困ったことがあれば、何でも教えてくださいよ」
 「はい」
 ほんとに、優しいお兄さんみたいなんだもん。
 いいな。いいな。なついちゃいたい。

 さっそく二人のレッスンが始まった。
 一面が鏡ばりになっているレッスンルーム。
 まずウォーキングから。
 ショーでモデルさんがフロアを歩いていってターンして服を見せる歩き方のことで、きれいな姿勢は全ての基本なんだって。

 「まっすぐ立って!!」
 ぎゅう。
 教祖は両肩を先生につかまれて、そらされた。
 頭のてっぺんを一本糸で釣られてるような感じに、ピンと背筋を伸ばして。
しかも!!教祖用に教団の工場で作った特製の10センチのハイヒールをはいて練習するのだ。
王女はバランス感覚に慣れているので、スイスイと歩ける一方、教祖は膝がガクガクして歩けない。
 「だめだめ。重心をおへその下に置くつもりで。足の内側に力を入れて」
 「はい」
 「ヒザが出てるわよ。腰から歩きなさい。ターンは親指を支点にする」
 教祖に対してビシビシと叱責がとぶ。

198 :119-230-77-57.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:17:00

 「左肩がさがってるわね。まっすぐ立つことを、体で覚えなさい」
 先生が小ぶりのカフェ・オレ・ボウルを用意してくると、それに水を張って教祖に手渡した。
 え?
 「頭の上において、歩いて」
 ボウルを頭にのっける。
 そろ、そろそろ。
とゆっくり歩いて。4、5歩もいかないうちに。
ぱしゃん。
バランスを崩したボウルが落ちかかって、あわてて手でおさえた。
 冷たーい。髪や顔に水がかかって、びしょびしょ。
 「ほら、ごらんなさい。曲がっている証拠よ。落ちないまでやってみなさい」
 「・・・・・・はい」
 2時間のレッスンのあと。へたへたと床に座りこんじゃった教祖。
うーッ。
足がパンパンに腫れちゃって、痛あああい。
筋肉痛で階段の上がり下がりも、つらーい。

199 :119-230-61-87.eonet.ne.jp:2010/05/21(金) 21:19:00

 毎日毎日、レッスン続き。
基礎からダンスのレッスン。さらにジムでの水泳とウェイトトレーニングまで。

 教祖はレッスン場に、ひとり残って、モダンバレエのレッスンを続ける。
バーにつかまって、足をあげて、そのままキープ。
それからピルエット。1回転。2回転。
うまくできなくって、何度も何度もやりなおす。
 「・・・・・・はあ」
 ぺたりん。
タンクトップを着たまま、座りこんじゃった。
わし、運動神経がにぶいんだ。
王女と約束してから、ひと月以上たつのに、全然うまくなれない。
やんなっちゃうな。
とろくって、全然進歩してない。
これじゃ王女と舞踏会で踊るなんて、とてもムリだよおお。

200 :119-230-49-39.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 01:35:00
(>>197の修正)

 「最後に」とオオニシさんがつけ加えた。
 「僕のことは先生であり、お兄さんでもある―、と思ってくれればいいですよ。困ったことがあれば、何でも教えてくださいよ」
 「はい」
 ほんとに、優しいお兄さんみたいなんだもん。
 いいな。いいな。なついちゃいたい。

 さっそく二人のレッスンが始まった。
 一面が鏡ばりになっているレッスンルーム。
 まずウォーキングから。
 ショーでモデルさんがフロアを歩いていってターンして服を見せる歩き方のことで、きれいな姿勢は全ての基本なんだって。

 「まっすぐ立って!!」
 ぎゅう。
 教祖は両肩を先生につかまれて、そらされた。
 頭のてっぺんを一本糸で釣られてるような感じに、ピンと背筋を伸ばして。
しかも!!教祖用に教団の工場で作った特製の10センチのハイヒールをはいて練習するのだ。
王女はバランス感覚に優れているので、スイスイと歩ける一方、教祖は膝がガクガクして歩けない。
 「だめだめ。重心をおへその下に置くつもりで。足の内側に力を入れて」
 「はい」
 「ヒザが出てるわよ。腰から歩きなさい。ターンは親指を支点にする」
 教祖に対してビシビシと叱責がとぶ。

201 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:03:00

こんな事態になって、お父様やお母様が怒るかなって心配して手紙を書いたけど、
 「もう少し頑張ってきなさい」
 「さすがにうちの娘だわ。若い頃のママにそっくりよ!!」
不思議な気持ちになったの。
 わたし自身は、前よりお父様やお母様に、素直に「ありがとう」っていう感謝の気持ちが出てきたの。
 もしも、
 あのままお父様とお母様が敷いたレールの上だけにいて引きこもっていたら、不満ばかりたまっていったかもしれないけど。
 お父様とお母様から離れて、かえってわかったの。
 両親が大切なこと。
 ありがと。
 お父様、お母様。
 勝手なことばかり言ってごめんなさい。

202 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:04:00

 2月に入ると、マハラージャ(教団が独自に発行しているファッション雑誌)の表紙撮影の仕事がきたの。
毎年恒例の、
 『サマナが選ぶ、わたしたちの憧れスター!!』
で、
 『ニューモデルNo.1』に、わたしが選ばれたんだって。
 スイスの高原にあるスタジオへ、飛行機で出発。
 気持ちいーい。
 きれいなロッジみたいな建物は、だれかの別荘みたい。丘の上に建っていて、広い庭がある。
 教団機関誌に掲載する写真の撮影がある尊師もいっしょだから、
 「きれいだねー」
 「かわいー」
 ふたりではしゃいじゃった。
 撮影用に広く作られたハウススタジオのなかは、色とりどりの花を飾った花瓶。
 暖かな暖炉。豪華なソファー。
 シュタイフ(下記註参照)のテディベア。
 かわいーい。
 気にいっちゃった。

シュタイフ:(Steiff)ドイツの人形メーカー。
会社の主力製品はテディベアで、職人による手作りで作られるため完全に同一のものは存在しない。
製品にはボタンとタグが埋め込まれているのが特徴で、アンティーク市場ではボタンおよびタグの有無で価値が変わる。
(Wikipediaより抜粋)

203 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:05:00

 ぱたん。
 ホテルの自室に入ったとたん、ベッドに倒れこんじゃった。
 あーん。
 くたくたーあ。
 「王女様、今日はゆっくり休んでね」
 カオリさんがスケジュール表を確かめながら言った。
 「明日は、ファッション誌の撮影があるので、しっかりと睡眠をとってね」
 「はーい」
 ドアが閉まる。

 ぽふん。
 寝転がって、テディベアを抱きしめた。

204 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:07:00

 今日はファッション誌の撮影なんだよ。
 ほら。
 女のコに人気のブランド『Audrey haute couture』。
 オードリー・オートクチュールの服って、かっわいいんだ。
 すっごく夢があって、ロマンチック。
 春夏もののコレクションで、イメージガールとして登場するの。
 「きれいねえ」
 「かわいーい」
 盛大な拍手。
 妖精のようなファッションに身を包んで、ソファーに腰掛ける。
 まとってるのは純白のドレス。
 マリエ、ていうの。
 白い霞のようなベール。
 スカートは短くって、たくさん下にペチコートを重ねてる。
 ふわふわ。
 まるで雪の精。
 憧れのウェディングドレス。

205 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:08:00

 くるッと振り向いたとき。
 観客の中にオオニシさんの姿があるのに気がついたの。
 きゅんと胸がなる。
 ほんとのマリエなら、どんなにステキかしら。
 このドレスで、胸に飛びこみたい。
 緑のなかの白い教会。
 ウエディングベル。
 いつか迎えにきてほしいな。

 「王女様。おめでとう。大成功だね」
 いたいた。オオニシさん。
 どっきん。
 どっきん。
 このウェディングドレス。
 どう思ってくれるだろうって、すごく気になってるの。
 似合ってるかな。
 それとも、似合わない・・・・・・?

206 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:09:00

 ちょっぴり不安なまま待ち受けていると、オオニシさんが近付いてきて、にっこり笑った。
 「かわいい花嫁さんだね」
 よかった。
 だれより彼にホメられたのがうれしくって、涙が止まらなかったの。
 背をかがめると、オオニシさん、耳元で冗談っぽく言ったの。
 「このまま教会へ行っちゃおうか」
 ドキン。
 目の前でクラッカーがはじけたみたい。
 きゃん。照れちゃうな。
 ・・・・・・教会なんて。冗談だってわかってても。
 まさか本当にエンゲージリングをくれるわけないって、わかってても。
 うれしーい。
 ほんとに、お嫁さんにしてくれないかな。
 わたしのこと、もらってくれないかな。
 どきどき。
 どきどき。
 期待で胸がはちきれそう。

207 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:09:59

 撮影の仕事が終わって、帰国する時、
 「王女様―?」
 スイスに残ることになったオオニシさんと会えたの。
 驚いてる。
 「どうしたんだ、凍えちゃうぞ」
 ぱさ。
 ぱさぱさ。
 急いで髪や肩の雪を払ってくれてから、わたしの素手に気がついて、
 「だめだろ。ちゃんとしなきゃ。こんなに冷たくなって」
 キュ。
 手を握られたの。
 どきん。どきん。
 体じゅうの血が熱くなって、涙が止まらなかったの。

208 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:11:00

 「だって・・・・・・。オオニシさんが残るって言うから。会っておきたかったんだ・・・・・・もん・・・・・・」
 「そんなことでムチャするなよ」
 「もう空港へのハイヤーが来る時間ですか?」
 「そろそろ来る」
 「どのくらい残ってるんですか?」
 「2ヶ月ぐらいは教団に戻らない。これは上からの命令だ」
 「―!!」
 うそ。そんなに長く・・・・・・?
 「2ヶ月も―」
 「心配することないよ。あとはカオリに任せるから」
 いや。そんなの、やだ。
 離れるのなんか、絶対いや。

209 :119-230-73-105.eonet.ne.jp:2010/05/22(土) 20:12:00

 オオニシさん。このまま・・・・・・。お別れなんですか。
 もうそばにいてくれないの・・・・・・? いっしょにはいてくれないの・・・・・・?

 ばるるるる・・・。
 表でハイヤーの音がした。
 王女はハイヤーに乗り込んだ。
 「元気でね」
 すっと視線の糸を切るように、オオニシさんはハイヤーを見送る。
 パム。
 ドアが閉まった。ゆっくりと車が滑り出す―。


以上で第三部を終わります。


参考文献

アイドル♡ぱらだいす 1st
青山えりか 著
講談社X文庫
1993年6月5日 発行

アイドル♡ぱらだいす 2nd
青山えりか 著
講談社X文庫
1993年7月5日 発行

210 :119-230-39-9.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 02:50:00

 それでは、第四部を始めます。

 ゆったりした銀色のベンツの車内。
 ふかふかの革張りのシート。
 ん、んん。
 気持ちよすぎて、うたた寝しちゃった。
 しばらく走っていると、緑に囲まれた豪邸に近付いてきた。
 ギギーイ。
 運転手が鉄の門を開ける。
 ベンツが白いジャリのうえを車寄せまで進んでいく。
 「着いたわよ」
 マネージャーのカオリがうながして、サッと運転手さんがドアを開けてくれた。
 けど。
 降り立った、わたしは。
 ぽっかーん。
 口あんぐりになっちゃったんだ。

211 :119-230-39-9.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 02:51:00

 うっそーッ。
 わたしがスイスに行っている間に、ものすごーい大邸宅に改装されてるじゃなーい。
 貴族の館みたーい。
 そびえたつ白亜の洋館。
 ワインレッドの屋根には、ズラッと明かり取りの窓が並んでいる。
 前とは大違いだわ。
 「お帰りなさいませ」
 玄関の扉を、黒い服に白いエプロンをつけたメイドさんが開いた。
 ひあ。
 天井が見上げるほど高いのっ。
 てっぺんには巨大なシャンデリア。
 吹き抜けになったホールは中2階にぐるりと渡り廊下がめぐっていて、中央には、螺旋階段がついている。
 くらくら。
 しばらく見ないうちに、こんな豪邸に改装されていたなんて。
 まさか映画のセットじゃないよね?・・・と自問自答した。

212 :119-230-39-9.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 02:53:00

 「お帰りなさいませ。王女様」
 黒いスーツを着込んだおじいさんが挨拶してきた。
 「お帰りなさいませ。マネージャー」
 「執事。彼女はスイスから帰ってきて疲れているから、寝かせてあげるように頼むわ」
 執事のおじいさんがニコニコした。
 「では、王女様。2階のゲスト・ルームをお使いくださいませ」

 メイドさんが2階の客室に案内してくれた。
 わあ。
 ステキな寝室だわ。
 ベッドは白いレースが垂れた天蓋付き。
 たっぷりフリルのついたピンクのカーテン。
 きれーい。
 「お召しかえ用のナイティは、メイドに持ってこさせますので、お待ちくださいませ。奥が客室用のバスルームになっております。
どうぞお使いくださいませ」

 すごい・・・・・・・・・・・・。
 どうなっちゃってるの・・・・・・・・・・・・。

213 :119-230-39-9.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 02:54:00

 まるでお城にでもありそうな豪華なバスルームでシャワーを浴びたあと、バスローブを着たまま放心しちゃった。
 ぽん。
 天蓋付きのベッドの上に飛びのって。
 ぽんぽんぽん・・。
 ジャンプ。
 気持ちいーい。
 ついでにワードローブも見ておこう。
 フリルがたっぷりのドレスや、白いレースの付いたブラウス。
 それから。
 リボンがついた帽子に、キャンディみたいなイヤリング。
 くるみボタンのパンプスも。ぜんぶ自由に使っていいんだって。
 ―でも。
 カスガ尊師と一緒に舞踏会で踊るという条件で使わせてもらっているという現実があるんだよね。
 ・・・・・・。
 とにかく着替えることにして、メイドさんが置いていった箱を開けた。
 白いレースの襟とリボンのついたピンクのナイティ。
 えー。
 こんなステキなもの、いーのかなあ。
 ベッドの上でテディベアを抱きしめながら眠った。

214 :119-230-39-9.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 02:54:59

 ルルルルル。
 モーニングコールの音がしたので、受話器を取った。
 「もしもし、うちのプリンセスはどうしてるかな」
 
 あ・・オオニシさんだ。

 「おはようございます。スイスからモーニングコールありがとう」
 パッと飛び起きた。
 「そっちにシュタイフのテディベアを航空便で送ったけど、届いてる?」
 「テディベア・・熊のぬいぐるみのことでしょ。届いてるわよ」
 「どう、気に入った?」
 「ええ」
 「よかった。あなたが寂しがってたから何か贈り物をしようと思ったんだ。そのベアを僕の代わりと思ってくれると嬉しいな」
 うれしーい!!
 「ステキな贈り物をありがとう」
 そう言って、照れ笑いしながら電話を切った。

215 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:40:00

 その夜のこと。
 思いがけない来客があったんだ。

 あらたまって、わたしに来客なんていうから、誰かなって思いながら、応接室に向かったわけ。
 そしたら。
 知らない人なの。
 スーツを着込んでメタルフレームの眼鏡をかけた長身の男が待っていたんだ。
 え―?

 「こんばんは。私、オードリーの証人の尊師の秘書をしておりますワカバヤシと申します」

 すちゃッ。
 彼が名刺をとりだした。
 「本日は尊師からのことづけを伝えに参りました。尊師は、王女様をダンスパーティに招待したいと申しております」
 「ダンスパーティ?」
 きょとん。
 「3月2日の午後6時より、尊師の誕生日を祝いまして、ダンスパーティを予定しております」

 「わかりましたー!」
 わたしはキッパリと答えたんだ。

216 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:41:00

 「いらっしゃいませ」
 扉が開かれると、百万のライトが照らしたようなまばゆい光が目を射た。

 ざわ、
 ざわざわざわ。
 吹き抜けのフロアにパーティ客がぎっしりと集まっている。
 きらめくシャンデリア。
 シャンパン・グラスを片手に談笑してるタキシード姿の男のひとたちと、ロングドレスの女のひとたち。

 テラスは開かれていて、庭のほうにも、たくさんテーブルが並んでる。
 うっそうと茂った木々には、たくさんのライトが飾られていて、きらきらとイルミネーション。

 今夜のわたしのスタイル。
 白のオーガンジーを重ねたシャーベット・ピンクのロングドレス。
 ふんわりしたチュチュみたいなスカートが広がってるの。
 髪にはティアラ。
 いちおうオシャレしたつもりだけど、浮いていないかしら・・。

217 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:42:00

 あんまりお客さんが多すぎて、だれがカスガ尊師なのかわかんないし。
 ぽつん。
 所在なく、もらったシャンパンのグラスにくちびるをつけた。

 芝生の庭の中央には、天使の形をした大きな噴水がある。
 さらさら、
 月光と青いライトに照らされた噴水の飛沫(しぶき)をながめていると、
 「王女様ですね?」
 え。
 振り返った。
 「―!!」

 このひとが・・・・・・・・・・・・。
 カスガ尊師!?

218 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:43:00

 彼は、2ヶ月前とは比べ物にならないくらい痩せていた。
 引き締まった体つき。
 髪はきれいに整えられ、ヒゲはきちんと剃られており、かつての尊師のイメージは払拭されていた。
 りゅうとタキシードを着こなしていた。
 「・・・やればできるものね」

 「すぐにわかりましたよ」
 シャンパン・グラスを手にした尊師がいった。
 びっくりしちゃった。

 淡く照らされた尊師のななめを向いた顔。
 少し遠い瞳で。
 胸がキュッとした。
 もしかして。
 尊師が遠いところを旅してきたひとみたいな深い瞳をしているのは、こんなふうに大勢の信者に囲まれながらも、
孤独の時間が長かったからなのかなって。
 心のなかを、かいま見たような気がした・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

219 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:44:00

 「尊師。よかったら、一緒に踊りませんこと?」
 わたしは尊師にそう言って、ダンスに誘った。
 「えっ。本当にいいんですか?」
 彼がすまなさそうに、わたしに言った。
 「うん、ぜんぜん気にしないで」
 わたしは、はらっと花びらが舞うように彼に微笑んだ。
 「はぁー。深窓の令嬢って、あなたのような人を指すんでしょうね」
 彼はすっかり圧倒されたような気持ちになってこう答えた。

 二人は、ショパンのノクターン(夜想曲)をバックにダンスを踊った。

220 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:45:00

 二人のダンスが終わると、ひかえていた秘書がすすみでた。
 「本日は、尊師の誕生日を祝うダンスパーティに出席していただきありがとうございました」
 ていねいな挨拶の後、彼が抱えてきたのは・・・・・・・・・・・・!!
 どどどー。
 バラの花束なのっっ。
 100本以上はある。もう持ちきれないくらい。
 馥郁(ふくいく)とした香りにくらくらするほど、どっさりのバラなの。
 「王女様への感謝の気持ちです。ぜひお受け取りください」
 「こんなにたくさん・・ありがとう・・・」
 じわ。
 涙がまぶたのふちに盛り上がってきちゃう。
 「尊師」
 深い瞳。
 見つめてる。

 わたしは、尊師の頬にキスをした―・・・・・・。

221 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:46:00

 数日後、オオニシさんからこんなエアメールが届いた。


1995年3月10日

王女様へ〜スイスからの手紙
 

こんにちは。

手紙を見て笑わないでくださいね。カスガ尊師とダンスパーティをしたとかで、その後どうなったのかな?
と思ってお手紙することにしたんです。
尊師と一緒に踊ってくれてありがとう。

 最近は、ヨーロッパの色々な国をまわって新興宗教の視察をしています。
こちらの文化にも慣れて、いろんな経験をしています。
周りの人に言われて気がつきました。今まで気づいていなかった自分に・・・・。

 先日のテディベアの件は、尊師たちには内緒にしておいてください。
ポケットマネーで買ったりしたら、すぐに怒るからね。
でも、たまにはひいきしたって、いいよな。


お元気で!!

222 :119-230-47-192.eonet.ne.jp:2010/05/23(日) 19:47:00

以上で第四部を終わります。


参考文献

赤い糸のロマンス
青山えりか 著
講談社X文庫
1992年5月5日 発行

参考Webサイト

Mick's実用文例集 各種手紙の書き方
http://www.edinet.ne.jp/~gakuchi/bunrei/question.htm

223 :119-230-87-31.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 00:29:00

 それでは、第五部を始めます。

 ―・・・・・・。
 ―・・・・・・。
 あれは。
 夢だったのかしら。
 たしかに尊師と踊ったと思ったのは・・・・・・・・・・・・。

 気がついたら、わたしは病院のベッドにいて、駆けつけてくれたオオニシさんの手をにぎりながら
泣きじゃくっているばかりだったんだ。
 さいわい後遺症はなくって、もうすぐ退院できることになったの。
 「・・・・・・・・・・・・どうしてこんなことになってしまったんだ」
 個室の白いベッド。
 オオニシさんが話しかけた。
 かたわらのチェアには、彼が座っている。
 「きょうはあなたに謝りたくてここに来たんだ。本当に申し訳なかった」
 「・・・・・・・・・・・・」
 ぎゅんと胸が熱くなった。

224 :119-230-87-31.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 00:30:00

 個室には初夏のやさしい光がさしこんでいる。
 ふと気がつくと、サイド・テーブルにテディベアが置いてあった。
 彼からもらったテディベアだ・・・・・・・・・・・・。

 1995年1月7日の夕方、オードリーの証人の拉致実行グループは、王女をあらかじめすり替えておいた教団所有のジャガーに連れ込み、
午後8時ころ、教団総本部へ拉致した。
 王女の侍女であるクララは、1993年11月、オードリーが経営する教会の日曜礼拝に通ったのをきっかけに在宅信者になり、
94年3月から同年12月まで三十万ドルを「お布施」させられている。
 94年12月3日には、教祖のカスガ・シュンから、第二ファクトリー内でイニシエーションを受けた。
幻覚剤LSDや覚醒剤を混ぜた液体を飲まされたあと、教祖からの秘儀伝授で「神秘体験」をして、意識が回復しかけて朦朧としたとき、
周りの信者から強く勧められ、「年明けに王国の所有するティアラをお布施して出家する」と約束したのだ。

 95年1月4日、出家する日がせまったので、城から出て王様の別荘に身を潜め、王女に、「教団から脱会したい」と相談した。
そこで王女は、ひとまずクララをかくまった。

 1月7日午前零時から、教団の第二ファクトリーの三階にある瞑想室において、「信者対策責任者会議」がひらかれた。
これは、「御前会議」で、全土の支部から責任者たちが集まって、お布施の金額を競い合うことになる。
 このとき「信者庁長官」のミナコが、出家予定者であるクララが行方不明になったことを報告したところ、
「お前はどうしょうもないヤツだ」と、カスガからさんざん罵倒された。
そのあと尊師瞑想室へ移り、「諜報省大臣」のワタナベ、「自治省次官」のマツダらが、カスガの了解のもとに王女を拉致することにして、
同日午後四時ころ、教団所有のジャガーで実行した。

225 :119-230-87-31.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 00:31:00

 この間、モモはどうしていたのか・・。
彼は、教団が不審な動きを見せ始めた1994年10月頃から、再び偵察の任務に就いていたのであった。

 94年2月ころ、カスガ・シュンは、「化学兵器の研究・開発」を、ホンダに指示している。
このためホンダは、毒ガスのタブン、ソマン、サリン、VXなどに関する文献を検討して、殺傷の能力、原材料を入手する方法、製造工程の安全性などから、
「サリンなら大量生産できるかもしれない」と、ヨシモトを通じて報告する。
 サリンの化学名メチルホスホノフルオリド酸イソプロピルは、第二次世界大戦前のドイツにおいて、有機リン系の殺虫剤を製造するとき、
たまたま発見された。製造そのものは、農薬を生産することができる化学工業力があれば、それほど難しくないとされる。
 94年7月、ホンダは専用の実験施設を与えられ、サリン生成の原料薬品として、亜リン酸トリメチル、ヨウ素、五塩化リン、フッ化ナトリウム、
イソプロピルアルコールなどを、ダミー会社経由で購入すると、生成実験をはじめた。
 94年8月下旬、サリン約二キログラムを生成。
 94年9月下旬、サリン約十キログラムを生成。
 こうして生成したサリンは、「国王ポア計画」に全量を使用したが、二回とも計画は失敗している。
しかし、カスガ・シュンは、サリンの大量生産が可能とわかって、94年8月に鉄骨建物が完成した第七ファクトリーを、
日産五トンのサリン生成プラントにすることを決め、基本設計に着手させていた。

226 :119-230-87-31.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 00:32:00

 94年9月中旬、「多数の者を巻き添えにしてもかまわないから国王を暗殺して、実際に効くかどうかを試してみろ」
と、カスガが指示した。
そこでヨシモトが、「来月に国王をねらうので、急いでサリン七十キロを生成せよ」と、ホンダとモリカワに命じ、
サリン生成プラントに大量の原料薬品が運び込まれた。
 94年10月上旬、サリン生成の最終工程を第七ファクトリーの二階へ移して、約五十キログラムのサリン混合液(純度七十五パーセント)を、
製造することに成功した。
 このサリン溶液を、八リットル用、十リットル用、十五リットル用の三個のフッ素樹脂容器に入れて、倉庫に保管することになったのは、
十一月中に予定していた「第二次国王ポア計画」が、製造が間に合わなかったという理由で、中止になったからである。
 95年1月1日、某写真週刊誌が「オードリーの証人で昨年八月に異臭騒ぎがあり、発生源とみられる一帯の土壌を観測した結果、
サリンを生成した残留物質の有機リン酸系化合物が検出された。警察ではサリン生成に使う薬品の購入ルートを中心に、捜査を急いでいる」
と、スクープ記事を掲載した。
 カスガ・シュンは、疑いをかけられた第七ファクトリーに、大きな「イエス・キリスト」の像を飾ることにして、「礼拝堂を兼ねた農薬工場である」
とマスコミに説明し、倉庫に保管していたサリンを、ホンダに命じて、すべて廃棄処分させて証拠隠滅した。
 しかし、この処分を手伝ったヨシモトは、サリンの中間生成物であるメチルホスホン酸ジフロライド(略称ジフロ)約二キログラムを、
「捨てるのはもったいない」と、第六ファクトリーの屋根裏に隠しておいた。


参考文献

オウム法廷連続傍聴記2 麻原出廷
佐木隆三 著
小学館 1996年10月1日発行

227 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:05:00

 1995年3月18日未明、教団ナンバー2のナカヤマに、「都会の地下鉄にサリンを撒いて、首都を大混乱に陥れる。
きわめて重要な任務だから、この五人で実行してもらいたい」と言われ、とっさに返事ができなかった。
それは他の四人も同じで、それぞれ押し黙っていた。
 するとナカヤマが、念を押した。
 「じゃあ、いいんだね?」
 「はい」
 ヨシモトが答えたのは、尊師の指示だとわかったからだ。
 ハルマゲドン(人類最終戦争)の到来を、1997年であると予言する、カスガ・シュンは、
「価値観を見いだせない人間たちが、このまま悪業を積んで地獄へ行くだけだから、今のうちにポアしてやることで救済する早道とする」
と、殺人を容認する教えを説いていた。
 もし王女拉致事件の容疑で教団へ強制捜査が入れば、オードリーの証人の「救済計画」ができなくなるから、
その矛先を変えるために地下鉄にサリンを撒くことは、やむを得ないことである・・・・・・と、他の四人も考えたらしく、それぞれ「はい」と答えた。
 そこでナカヤマは、地下鉄の路線図を拡大コピーした紙を、皆の前にひろげた。
 「人々が多く行き交う都会で、地下鉄のような密閉した空間に、サリンを撒けば効果がある。それを実行するのが、
3月20日(月曜)朝のラッシュアワーというわけだ。とりあえずサリンを準備するから、電車内で発散させるために、君たちも協力してくれ」
 しかしヨシモトは、「王女拉致事件」においては、教祖の旧邸宅で、全身麻酔剤のチオペンタールナトリウムを、王女に大量投与したことにより、
呼吸停止をおこして意識を失わせてしまった。教団に強制捜査が入れば、そのことも発覚して、刑事責任を問われなければならないという一抹の不安もあった。

228 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:06:00

 1995年3月20日午前一時三十分ころ、犯行現場近くのホテルを仮のアジトにしているヨシモトに、教団総本部のナカヤマから電話があった。
「サリンの用意ができたから、これから撒き方を教える」と。
 二時間後にナカヤマが教団総本部からホテルの前にサリンを持って到着した。

 3月18日に暦が変わった頃、カスガ・シュンは、「法務省大臣」のニシムラに、しきりに問いかけている。
 「警察の強制捜査があるのは、やはり間違いないか?」
 「その可能性は高いと思います」
 同じ質問が、ナカヤマにもなされて、やはり強制捜査は、「きわめて高い可能性」との返事だった。
このときカスガは、捜査の矛先を変えるため、地下鉄にサリンを撒いて、首都を大混乱におとしいれることを決めたようだ。
 そのあとカスガは、いきなりナカヤマに尋ねた。
 「サリンをつくれるか?」
 問われたナカヤマは、
 「条件が整えば・・・・・・」
 と、慎重に答えている。
 その日の朝、ヨシモトは、第六ファクトリーのナカヤマの部屋に呼ばれて、早速指示されている。
 「以前隠しておいた例のジフロを使って、早急にサリンを作れ」
 「サリンを作って、どうするんですか?」
 「地下鉄で撒くんだよ」
 こんなやり取りが、一時間ほど続いた。

229 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:07:00

 実のところを言うと、十日ほど前の3月10日にデパートで傘を十本購入して、
このような事態を想定してあらかじめサリンを撒く訓練を彼らは受けていた。
 「サリン(この時は水)を詰めたポリ袋を突き破って、地下鉄の車内で撒くためには、こうするんだよ」
ナカヤマの立ち会いのもと、十人の幹部が訓練した。
 しかし、そのままでは効率が悪いので、ナカヤマの提案で、「科学技術省次官」のミナミノを呼ぶと、急いで指示を与えた。
 「グラインダーで傘の先を削って、鋭く尖らせてくれ」
 そのミナミノが、傘の先端をグラインダーで削るとき、ナカヤマは、柄の部分を両手で押さえて、ブレないように手伝った。
 二回目の訓練は尖らせた傘で行った。
水の入ったポリ袋を傘の先で突くと、穴が開いて水がピューッと飛び出した。
 「これではサリンの広がりが早すぎる。ポリ袋のままでは、電車の中で目立つから、百貨店の包装紙で包んだほうがいい」
 そう提案したのは、モリカワだった。言い出した本人が、実際に包装紙でポリ袋を包み、先ほどと同じように、傘の先で突いた。
すると包装紙が、ポリ袋から出た水で、じわりと濡れていった。

230 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:08:00

 3月20日午前三時半ころ、仮のアジトにしているホテルの前に二台のライトバンが到着した。
しかし、運転してきたコイズミとナカモリは、そのまま車内に見張り役として待機させられた。
 ナカヤマはホテルの一室にあるアジトに入ると、モリカワを立ち会わせて、五人の実行者に説明した。
 「サリン入りのポリ袋を、地下鉄の電車の中で、傘の先で突き刺して、漏出・気化させる方法をとる。
ポリ袋は二重だから、地下鉄に持ち込む前に、かならず外袋を外すこと。突き刺す時は、袋を床の上におく。
そうしてサリンを漏出させたら、ただちに電車から降りて逃げる。傘には指紋が残るので、持ち帰ること。
突き破ったとき、サリンが付着した傘の先は、水で洗い流すこと」
 そのあとナカヤマはモリカワに命じた。
 「例のクスリを配ってくれ」
 そこでモリカワはブリスターパックに入った「メスチノン錠剤」を取り出し、五人の実行者に一錠ずつ配った。
 「ホンダから預かった、サリン中毒の予防薬です」
 ホンダが調達した「メスチノン錠剤」は、軍隊が開発したもので、毒ガスを吸引する前に服用しておくと、
サリンから酵素(コリンエステラーゼ)をブロックして、筋肉の働きを守るとされる。
 こうして五人の実行者たちは、いよいよ出発することになったので、モリカワが配った「メスチノン錠剤」を、コップの水で一錠ずつ服用した。

231 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:09:00

 1995年3月20日(月曜)、当日の天気は快晴であった。

 やがて都心行きの電車が十両編成で入ってきた。
この一両目にヨシモトは乗り込んだが、まだ内心の葛藤は続いており、なかなか振り払うことができなかった。
 (私がやらなければならない。どこでサリン袋を取り出して、傘で突いて穴を開けようか・・・・・・。
しかし、このまま実行すれば、右斜め前に座っている婦人は確実に死ぬだろう。途中で降りてくれたらいいな)
 そう思っているうちに、電車は駅に停車するために、減速を始めた。
 (いまここで、やるしかない)
 彼は、ショルダーバッグの中から、別の百貨店の包装紙にはさんだまま、包装紙に包まれたサリン袋を取り出すと、体の前から滑らすように、足元に落とした。
このとき右手には傘、左手には別の百貨店の包装紙を持っていた。
 サリン入りのポリ袋が、床面にふれて安定したころ、電車が駅に着いて停止した。
そこで傘の先で、足元の袋を目がけて突くと、プチッと弾力的な手応えがあった。
その後何回か突いたはずだが、確かな記憶はない。

232 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:10:00

 (とうとう、やってしまった)
 人ごみにまぎれるように電車から降りると、新たに多くの人が乗り込んだ。
ヨシモトはただちに大きな騒動が起きると思っていただけに、ホームを歩きながら電車を見送り、ちょっと意外な気がした。
 (ほんとうに、自分がやったのか?)
 人波からはずれて、傘を見つめると、先の尖った部分に水滴のようなものがついている。
急いで改札口を出て、傘の先に付着したサリンを洗い流そうとしたが、洗い場が見つからなかったので、
仕方なくコンビニでミネラルウォータを買って、そのペットボトルに、傘の先を突っ込んだ。

こうして、乗客や駅員ら20人が死亡、負傷者数は約5,000人とされる、無差別殺人テロは実行された―。

233 :119-230-37-109.eonet.ne.jp:2010/05/25(火) 14:11:00

 3月20日午後八時ころ、教団の実行部隊が全員教団総本部へ戻った。
それから三時間後の午後十一時ころ、ヨシモトが教祖に呼び出された。
 「尊師が待っておられます」
 第六ファクトリー一階の自宅へは、二階から入ることもできる。
ヨシモトがリビングルームの板の間へ通されると、カスガ・シュンが専用のソファに座っていたので、さっそく名乗った。
 「ヨシモトです。先ほど戻りました」
するとカスガは「そうか」とうなづいて、用件を告げた。
 「ほかでもないが、使わなくなった旧地下シェルターに、三塩化リンとフッ化ナトリウムを隠して、出入口をコンクリートで塞いでくれないか」
 「はい。わかりました。三塩化リンとフッ化ナトリウムですね」
 その指示内容を、ヨシモトがメモ帳に記入していると、カスガ・シュンが、大きな声で叱った。
 「書くな!」
 「わかりました」
 なるほど、証拠を残すなということかと、ヨシモトはことさらメモ帳をくしゃくしゃに丸め、正座の向きを変えて部屋を出ようとした。
 するとカスガは、急にやさしい声になった。
 「世間ではオードリーが起こした事件と言っているらしいが、どうだ?」
 それを聞いて、ヨシモトはムッとした。
(今回の件は、尊師が警察の捜査の矛先を変えるつもりで、地下鉄を狙って、サリンを撒かせた。しかし、街の人々の反応を見ると、
「オードリーの仕業」と思っていることが、痛いほど感じられた。これではなんの意味もなかった・・・・・・)
 そこでヨシモトは、万感の思いを込めて、
 「はい!」
と、大声で答えて席を立った。

234 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 00:19:00

 四月に入ってから、一連の事件に関わった幹部が次々逮捕され、カスガ教祖の逮捕はもはや時間の問題となっていた。

 カスガ教祖Xデー 1995年5月16日

 これは、オードリーの証人教祖「カスガ・シュンこと春日俊」逮捕の瞬間である。

 十名の武装捜査員によりオードリーの証人教団施設「第六ファクトリー」内の二階天井裏にある「隠し部屋」にて遂にカスガ容疑者が発見された。
「カスガ容疑者発見」の知らせを受けて現場へ駆けつけた理事官。

 理事官 「カスガか?」
 カスガ・シュン 「はい・・・」
 理事官 「(高所にある隠し部屋から)下りて来い」
 カスガ・シュン 「一人では下りられません・・・」
 理事官 「・・・」

そこで理事官が部下に命じて脚立を用意させ、武装捜査員二名が脚立に乗って促す。
カスガが二人の捜査員の肩上に下りてきた。
カスガ「重くてどうもすみません」と申し訳なさそうに声を絞り出す。
このとき、カスガの足はガクガクと震えていた。
カスガの着ていた赤紫の服(クルタ)はシワだらけで、汚れも目立つ。
頭に電流を流すはずのヘッドギアには電池すら入っていなかった。
そのうえ髭は伸び放題で目は虚ろだが、確かに怯えた態度を示していた。
理事官 「(捜査員に命じる)身柄を確保」

 こうしてカスガはヘッドギアを装着したままの状態で確保され、取り囲むようにカスガを連行する
武装捜査員(化学防護服着用)十名と理事官は隠し部屋を後にした。

235 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 00:20:00

 ただちに第六ファクトリー内の2階の一角にある小部屋にてカスガの身体検査を開始。
十名の捜査員たちと警察に同行していた医師に取り囲まれ身体に異常がないか調べられる。
しかし、その途端態度が一変し突然横柄になるカスガ。

 理事官「どこか悪いところはないか?」 
 カスガ「(不機嫌そうに)どこもない」
 医師が脈をとろうとすると、カスガは「やめて下さい。悪いカルマ(業)がつく!」と叫んで医師の診察を拒否しようとする。
 理事官「君のために診察しているんだ」とカスガをなだめる。
 カスガ「ダメ、ダメ」、「パワーが落ちる!」と叫び腕を振り上げ身体に触られることを拒んだ。
 理事官「医師は君の身体には触れないから」と説得し診察を行わせた。

医師が脈を測り終えた直後、カスガに手錠がかけられ逮捕された。
理事官「本庁に護送」

 逮捕後の護送は、迅速かつ安全を考え当初警察が保有している大型ヘリコプターで護送させる予定だったが、
当日は悪天候の為飛べず、警察車両での護送に切り替えられ、教団を後にした―。


参考Webサイト
THE POLICE ENTERTAINMENT: 1995年5月16日・山田理事官回想
http://policeenter-blog.269g.net/article/3558144.html

236 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 09:14:00
>>234の修正

 四月に入ってから、一連の事件に関わった幹部が次々逮捕され、教団は一斉に強制捜査を受けた。
カスガ教祖の逮捕はもはや時間の問題となっていた。

 カスガ教祖Xデー 1995年5月16日

 これは、オードリーの証人教祖「カスガ・シュンこと春日俊」逮捕の瞬間である。

 十名の武装捜査員によりオードリーの証人教団施設「第六ファクトリー」内の二階天井裏にある「隠し部屋」にて遂にカスガ容疑者が発見された。
「カスガ容疑者発見」の知らせを受けて現場へ駆けつけた理事官。

 理事官 「カスガか?」
 カスガ・シュン 「はい・・・」
 理事官 「(高所にある隠し部屋から)下りて来い」
 カスガ・シュン 「一人では下りられません・・・」
 理事官 「・・・」

そこで理事官が部下に命じて脚立を用意させ、武装捜査員二名が脚立に乗って促す。
カスガが二人の捜査員の肩上に下りてきた。
カスガ「重くてどうもすみません」と申し訳なさそうに声を絞り出す。
このとき、カスガの足はガクガクと震えていた。
カスガの着ていた赤紫の服(クルタ)はシワだらけで、汚れも目立つ。
頭に電流を流すはずのヘッドギアには電池すら入っていなかった。
そのうえ髭は伸び放題で目は虚ろだが、確かに怯えた態度を示していた。
理事官 「(捜査員に命じる)身柄を確保」

 こうしてカスガはヘッドギアを装着したままの状態で確保され、取り囲むようにカスガを連行する
武装捜査員(化学防護服着用)十名と理事官は隠し部屋を後にした。

237 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 10:54:58

 「モモは・・・死んだの・・・・・・」
 ナンシーがこう切り出した。
 「・・・・・・」
 モモちゃんが死んじゃったなんて。
 そんな・・・・・・・・・・・・。
 「うそ、でしょ!?」
 「彼の体はサリンに侵されていたの」
 ナンシーが言いにくそうに言った。
 「司法解剖の結果、彼の体内からサリンが検出されたから間違いないわ」
 王女は、目の前が真っ暗になった。
 しばらく沈黙が続いた。

 ぼろ。
 ぼろぼろぼろ。
 ショックで涙がこぼれちゃう。

 緑が濃い城の庭。
 王女は残酷な現実を知ることになった。

238 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 10:56:00

 「ところで、クララは?」
 王女がナンシーに訊ねた。
 「彼女は、王室のティアラを持ち出してオードリーにお布施しようとしていたことが発覚して、そのことが問題になって
侍女をクビになったわ」
 もう一つ、ナンシーが付け加えた。
 「以前、シャワーを使った時に熱いお湯をモモにかけたことを覚えてる?」
 「ええ」
 「あれは、クララがモモの可愛さを妬んで、わざとやったのよ。給湯器のサーモスタットを不正に改造していたのは彼女の仕業よ。
王女様が悪いんじゃないわ」
 二人のやりとりはしばらく続いた。
 あれえ!?
 城の庭の片隅に墓石がある。これは・・・・・・。
 「まだ新しい墓石ね。ということはモモちゃんの墓?」
 「そうよ」
 王女はしゃがみこんで、モモの眠っている墓に花を手向けた。

239 :119-230-54-254.eonet.ne.jp:2010/05/26(水) 10:57:00

 「国のために命を捧げてくれてありがとう・・・・・・」
 王女はそう言って、彼の墓石をなでた。

 今、王女は療養生活を送っている。


 ♪何も知らない AH AH 子供に戻って・・
  AH AH やり直したい夜も たまにあるけど・・・

  あの時感じた AH AH 気持ちは本物・・・・・・
  AH 今 私を動かすのは ダイアモンド・・・・・・・・・・・・

プリンセスプリンセス「Diamonds」より


         ―完―

240 :119-230-44-44.eonet.ne.jp:2010/06/22(火) 23:18:00

のりっぺのページ

今月のテーマはJune Bride 2010 。6月と言えばウェディングです。
6月の花嫁は幸せになれるという言い伝えに従ってジューンブライドに憧れる女性は星の数。
そこで今月はそんな幸せな花嫁さんをイメージしてジューンブライド 2010と題してサイトを作成してみました。
新緑の中での結婚式の花嫁さんがウエディングドレスを身にまとい、バージンロードを歩く・・
そんな姿をイメージして撮影してみました。(^^♪


http://ripple.bob.buttobi.net.nyud.net/


元ネタ:のりっぺのページ
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/ad/1277215800/

241 :119-230-44-44.eonet.ne.jp:2010/06/26(土) 12:07:00

はじめまして☆のりっぺと申します。
えーとですね、 最近、サイトを作りました。そのサイト作りの成果を披露したくてこちらに書き込みさせていただきました。
ぜひぜひ見に来てください。
☆ サイトの紹介を致しますね☆
「Blue fairy」、おしゃれなファッションドールのサイトです♪
そんなワケでして、のりっぺ、アクセス待っております!
☆ あ、あと何て呼んだらいいでしょうか?私のことは、 のりっぺと呼んでください☆

http://flapco.marineroad.com/noripee/index.html

242 :119-230-63-63.eonet.ne.jp:2010/07/15(木) 02:56:00

巨大パフスリーブとか胸元V字U字大ボリュームフリルとかティアードスカートとか・・・。
1980年代のウェディングドレスの一例です。

1: http://www.geekbabe.com.nyud.net/kim/ta01/

2: http://www.geekbabe.com.nyud.net/kim/b8001/

3: http://www.geekbabe.com.nyud.net/kim/b8002/

243 :119-230-63-63.eonet.ne.jp:2010/07/15(木) 13:14:00

スカートの広がったドレスや、清楚なお嬢様は好きですか?

http://aiueo.artin.nu.nyud.net/

244 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/17(土) 03:26:00

ABCのアイドル写真館・別館

http://event01.hp.infoseek.co.jp.nyud.net/


矢野一美ちゃんホームページ

http://oocities.com.nyud.net/tokyo/fuji/7651/kazumi/index.html

245 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 02:22:00

アンダースコート
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/331769/

アンダースコート[但し前レース限定]
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/5252/

アンダースコート[但し前レース限定] 2
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/75102/

アンダースコート[但し前レース限定] 3
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/123173/

アンダースコート[但し前レース限定] 4
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/143724/

アンダースコート[但し前レース限定] 5
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/190689/

アンダースコート[但し前レース限定] 6
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/231876/

アンダースコート[但し前レース限定 解除] 7
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/459079/

246 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 02:23:00

純白のウエディングドレス(花嫁衣装)
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/56/549814/

ウエディング・エロス(オカマ編)
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/562796/

有名人のテニス画像
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/296432/

247 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 02:24:00

ヒラヒラミニスカート
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/22606/

ヒラヒラミニスカート2
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/185261/

ヒラヒラミニスカート3
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/324994/

ヒラヒラミニスカート4
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/339575/

ヒラヒラミニスカート5
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/352373/

ヒラヒラミニスカート6
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/369195/

ヒラヒラミニスカート7
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/373498/

ヒラヒラミニスカート8
http://www.gazo-ch.net.nyud.net/orz/read.php/thread/11/376168/

248 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 16:27:59

リダイレクトテスト1

http://fnews.uploda.biz.nyud.net/modules/bbs/skin/ggambo7002_board/write.php

リダイレクトテスト2

http://link.moapi.net/link?www.uploda.biz.nyud.net/img/img02319.jpg

planetlab2.sics.se - 2010/07/18 15:58:24
IP :193.10.64.36
Referer :http://link.moapi.net/link?www.uploda.biz.nyud.net/img/img02319.jpg
USER-AGENT :CoralWebPrx/0.1.20 (See http://coralcdn.org/)
Query :
PATH_INFO :/img/img02319.jpg
ポートスキャン :7743-CLOSE 11560-CLOSE 31259-CLOSE 31529-CLOSE


リダイレクトテスト番外編
注意:※IPアドレス等が表示されますので注意してください。

http://ameblo.jp/324u/

249 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 16:54:00

リダイレクトテスト
注意:※IPアドレス等が表示されますので注意してください。

tps://ameblo.jp/324u/?img/img02319.jpg

250 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/18(日) 18:50:00


251 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/28(水) 02:42:00
              _
             《()) 》
       .(⌒`⌒') l//
        |___|//
  .____(  ‥ )  これからケーキを作りますよ!
  ヽ__ノと|l,___l|ノ
       c(|   i、
       /{__ヾ__,ゝ
       (,_/´i,_ノ 

のりピーちゃん、パティシェのアルバイトをする。

    (⌒`~⌒)
セッセ |二二二〜゚。
   ゚。゚( ‥ ) セッセ
   __.(   )__
  /⊂U=U⊃ \
/ /(⌒`⌒)\  \

作業中

252 :119-230-91-205.eonet.ne.jp:2010/07/28(水) 02:43:00
              人☆人
.             i ( (  ) ) i
           i ノ゛"゛"゛"゛"゛"゛"゛ヽi
          ノ~~ 八 ∧,,∧  八 ~~ヽ
         οο 川 ミ,,゚Д゚彡 川 οο
..           |⌒~⌒~⌒U'⌒U⌒⌒⌒⌒~|
   ∧_∧   |.゚〜゚〜゚〜゚〜゚゚〜゚〜゚〜゚〜゚ |    ヽノノ
   (*゚ー゚)  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)  (‥ )
    ノ つ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⊂  )
 〜(  ノ                        ( )
((  (/ J                         八 ))

猫ケーキ完成!
ちなみに左にいるのはアシスタントのしぃちゃんです。

253 :119-230-62-188.eonet.ne.jp:2010/07/29(木) 01:21:00
               人☆人
.             i ( (  ) ) i
           i ノ゛"゛"゛"゛"゛"゛"゛ヽi
          ノ~~ 八 ∧_∧  八 ~~ヽ
         οο 川 ( ゚Д゚,,) 川 οο
..           |⌒~⌒~⌒U'⌒U⌒⌒⌒⌒~|
   ∧_∧   |.゚〜゚〜゚〜゚〜゚゚〜゚〜゚〜゚〜゚ |    ヽノノ
   (*゚ー゚)  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)  (‥ )
    ノ つ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⊂  )
 〜(  ノ                        ( )
((  (/ J                         八 ))


こちらのケーキは、>>252のギコ猫バージョンです。

254 :119-230-86-171.eonet.ne.jp:2010/07/30(金) 02:53:00
            ☆
            人
           ノ::oゝ
          ノ;;;;; ゝ
           ノ(*゚ー゚)           ___旦_
          ノ(ノ; ◎;つ         ∠二二二二/\
          ノ..&, ,......ゝ""_~_~_~_~_~_(三(*゚ー゚)三()三()
        /~,へニニニニ7 「从erry ]’mas |.三三()三()ヽ
         !<介>  ,ヘ   .,ヘー―,ヘ―‐.,ヘ┘ ,ヘ .<介> i
.        |ヽ。.,,_ <介> <介>  <イト>  <介> <介>.,_,,。ィ
    人.  |    ~~"""''''''''ー―-゛-"-――'''''''"""~~  : :|  人
    (::0::) |                             ::| (::0::)
   (*゚ー゚)..|               人            ::| (*゚ー゚)
  .,(__)-|   .人        (::0::)      人     ::|-(__)、
  ヽ__ ヽ。,,(::0::)       ∧i∧     (::0::)  _,,。ィ ___ノ
    /    (*゚ー゚)"''''''''ー―-(*゚ー゚)――'''(*゚ー゚)"    \
    (_ イ  (__)  へ    /  |  .へ (__)  ト 、_ノ
       ヽ。  _/  .\ 〜(,,_/ ./  \_  _ノ
          ̄      .ヽ、_  _./      . ̄
                    ̄

      ∧ ∧
      (*゚ー゚)<しぃをモチーフにしたクリスマスケーキを作ってみました。
      (|. ∞|)
      んハリゝ
.        U~U

255 :119-230-86-171.eonet.ne.jp:2010/07/30(金) 03:12:00

しぃのまた〜り掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/computer/22654/

【ハニャーン】しぃちゃんの為のスレ【ダッコ】
http://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/sihahaha/1195813361/

しぃちゃんだよ♪お話しよ♪
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mona/1278161797/

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